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「3月と、感染者3週連続減少」。2024.3.2。

 3月になった。

 午前8時過ぎに、家の前の通学路に高校生がたくさん歩いている。
 今日は、通学日のようだ。


インフォメーション

 午前8時半過ぎに家を出る。

 道路には、もう高校生は見当たらない。

 空は薄曇り。

 駅までの行く時も、人は少ない。

 駅のそばの牛丼屋には2人の客がいるのが見える。

 駅の改札に上のインフォメーションに他社線の情報が流れている。

 少し遠くの路線だった。

ホーム

 駅のホームには、20人くらいの人がいる。

 マスク着用率は、3割くらい。

 私が立っている、すぐ前を、せきをしながら横切るように歩いていく女性がいる。

 その人はマスクもつけていないので、無意味だとは思いつつ、少し息を止めた。

 電車が来る。

 いつの間にかホームには人が増え、40人くらいになっていた。ここのところでは最も多い人数だった。

車両

 電車に乗った。

 いつもよりも少し混んでいる、という程度。とはいっても、人と人がくっつくような混み方でない。

 ドアのそばに立っていると、向こう側に同じような場所にいる男性が、せきをする。マスクもしていないけれど、せきをすることに対して気にも止めていないようで、ずっとスマホを見ている。

 今日は土曜日のせいか、やはり小さな子ども連れの家族が目立つ。

談笑

 途中の駅から乗ってきた若い男女のカップル。

 男性が小さい赤ん坊を、抱っこひものようなもので体の前で抱えている。

 その二人が座席に並んで座り、スマホを二人で見て、声を出して笑っている。

 その隣に座っている高齢女性が、ちょっとそわそわしていると思ったら、その二人に話しかけて、赤ちゃんのことが気になっていたようで、さらに談笑しているようだ。

 3人で笑っている。

 そのまま、終点にまでついた。

スーツケース

 一斉に人が降りて、私もその波に乗り遅れないように、流れに乗る。

 次の路線に乗るためには、改札を出て、駅の構内を速足で歩く。

 スーツケースを持った団体が太い柱の周りに集まっていたり、先週よりも、人が多いように思える。

 また改札に入って、階段を降りて、ホームに着くと、ほどなくして電車が来る。

 車両の中は、このところよりも、少し人が多いように思った。

缶コーヒー

 電車が走り始め、次の駅に着く。

 空は雲があるけれど、ところどころ青空が見える

 区切られた晴天のようになっていた。

 座席に座っている女性が、缶コーヒーを飲んでいる。

 一気ではなく、少しずつ飲んでいるせいか、しばらくその手には、缶が握られたままだった。

 またいくつか駅に停まって、出発する間も、その女性は缶コーヒーを手に持っていて、何かとてもゆったりしているように見える。

 その女性はスマホをさわっていなかった。

 コーヒーを飲んで、視線をあちこちにさまよわせていた。

 見えない場所から、大きなくしゃみの声が聞こえてくる。

アルコールポンプ

 目的の駅に着く。

 ホームを歩いていると、降りた電車が出発する。

 駅のスタッフがこれから出発する車両に向かって、腕も使って指差し確認をしている姿が、少し遠くにシルエットで見える。

 何かの舞踏のようだ。

 階段を上がり、改札を出る。通路の向こう側。人の動線から外れた場所に小さい机があって、駅のスタンプ、その隅っこに除菌用のアルコールポンプがある。

 この前、押したら、ほとんど空だった。

 もう中はないかもしれない。そんな不安とともに押したら、確実に中味がたくさんある手応えとともに、アルコールが勢いよく出てきた。

 もしかしたら、このポンプ自体が撤去されるかも、と思っていたから、勝手にちょっとホッとする。

 さらに駅の構内から外へ出て、階段を降りる。

 工事は続いていて、そこの囲いに完成予想図が載っているけれど、一瞬では、これまでとどう変わるのかがわからなかった。

 急に風が吹いてくる。

 かなり冷たい。

 ちょっと硬い感じがする空気だった。

 人は急に少なくなった。

 さっきよりも青空の面積が広がってきて、日差しが増えてきた。

 かといって、あたたかさは感じない。

 道路のそばの並木のような木々は、ずっと枯れ木のままだ。

 よく見ると、つぼみはあるのかもしれないけれど、その気配は感じないから、冬が続いているように思う。

 だけど、その並木の下に小さい地面があって、そこには新しい草が生えきて、緑だった。そこはちょっと季節が進んでいるのかもしれない。


新型コロナ感染者数、3週連続の減少

 厚生労働省は1日、全国約5千の定点医療機関から2月19~25日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が計3万9124人だったと発表した。前週比0.78倍で、3週連続の減少。1医療機関当たりの感染者数は7.92人で、全都道府県で前週から減少した。流行「第10波」のピークを越えた可能性がある。

(「共同通信」より)

 大谷翔平の話題もあり、政治のニュースもあり、国際情勢も大変なので、それどころではないのかもしれないが、今は、コロナ関連の報道はほとんどされなくなった。

 もし、本当に「第10波」のピークを超えたのだったら、感染予防や感染拡大にそれほど注意を払われなくなった現状で、減少に転じたとしたら、それは、どのような意味を持つのだろうか。すでに新型コロナウイルスの感染力なども減ってきたのか、それとも集団免疫の段階を迎えたのだろうか。

 そこまで語られる報道もないようで、だから、重症化リスクのある人間が身近にいる場合には、周囲の人が無関心になったとしても、警戒心も緩められないし、感染予防にベストを尽くす生活も変えることも難しい。

 厚労省の担当者は「祝日で検査数が少なかった影響も考えられ、今後の動向に注視が必要だ」と話した。

(「共同通信」より)

 終わりのない緊張感は、まだ続くようだ。

 コロナ禍前の2018年に、19年間の介護生活が突然終わったが、コロナ禍での生活は、その介護が日常の時と、気持ちの持ち方は似ていると感じ、2020年の頃は、また介護が始まったような感覚だったのを、思い出す。

 それは今も、まだ続いている。


夕方

 いつもの土曜日よりも、用事は少し遅い午後5時近くに終わって、また朝降りた駅へ向かって歩く。

 まだ明るい。

 朝はあれだけ冷たい風が吹いていたのと比べると、夕方だけど、少しあたたかくさえ感じる。

 少ない人の流れに乗って歩いて、駅のそばになると少し人が多くなって、それでも淡々と改札を入って、階段を降りて、ホームに着いて、電車を待つ。

 現金が使えなくなった自販機の横のリサイクルボックスに、空になったペットボトルを入れて、少し経ってから、電車が来る。

 電車に乗ったら、空いている感じだった。

会話

 座席に座っているカップルが、お互いを見ながら会話をしている。

 少し遠い場所に立っている若い男性二人が、会話を続けている。

 その内容の細かいところまでは分からないけれど、その声がずっと終わらずに、聞こえてくる。

 電車は走る。

大きい駅

 ずっとドアのそばに立っていた。

 向こう側の同じような場所に大柄な男性が立っていて、その手には、かなり大きな紙パックを持っていて、それはココアだった。1リットル近くあるようなサイズだった。

 あまり見ない飲み物だと思っていたら、大きな駅に着いて、人が多く乗ってきて、車両の中は一気に人でいっぱいになった。

小さい画面

 ドアの上の小さい画面では、さまざまな映像が流れている。

 今日は、自分が載っている間は、まったくニュースをやらなかった。

 そのかわり、というわけでもないのだろうけれど、「お金」をテーマにしたテンポのいい話題が次々と移り、かわっていった。

路線

 目的の駅に着いて、次の路線に乗り換える。

 同じような動きをしている人も少なくなかったのだろうけれど、とてもスムーズで淡々としたような感触のまま、次の車両に乗り換えていた。

 目的の駅に着いた。
 明日は、ひま祭りだから、そのためのケーキか何かを買おうと思ったのだけど、そういうスイーツを見つけられないまま、家に帰った。




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