「絶滅危惧種」
今、急速に街からなくなっていくものの一つが電話ボックスや公衆電話だと思う。
電話ボックス
新しい商業ビルなどは、最初から公衆電話を置いていないところが多い。
以前は、駅には必ずあって、今でも設置が義務付けられているのかもしれないけれど、明らかに数は減って、探しても見つからない時がある。
道路のそばにある電話ボックスは中の電話などが取り外され、ただの箱になって、その途中では落書きがされ、だけど、そうした姿はあまり注意を向けられることがないまま、いつの間にか外側のボックスも撤去される。
これだけ携帯電話やスマートフォンが普及すれば、そのことは当然かもしれないけれど、関心がなければ、この変化も知らないままのはずだ。
郵便ポスト
郵便料金がまた上がる。
それは手紙を出す人が減っているのも大きな理由の一つだろうし、仕方がないことかもしれないけれど、ポスト自体は、まだ目に見えて減少している印象はない。
ただ、かなり古くからある円柱形の赤いポストで、差し入れ口が一つしかないものは、ほとんど見る機会がなくなった。もし、あったとしても、とても長い時間を経ているのがわかるように、見るからに古びて見えるもの、という印象だった。
というよりも普段の生活の中で見かけるのは、色は同じ赤なのだけど、四角くて、普通の郵便と大きな郵便物と、2つの差し入れ口に分かれているタイプだった。それは、年賀状の季節になると、片方が年賀状専用になるポストだけど、もしかしたら、ポストそのものが、これからは減っていくのかもしれない。
「絶滅危惧種」
だから、電話ボックスと、丸いポストが並んでいるのを見たら、ちょっと驚くというか、なんだか見つけたような気持ちになったのは、どちらも「絶滅危惧種」だったからだろう。
それも、長く使っているのかどうかはわからないけれど、パッと見には、電話ボックスも丸い郵便ポストも、きれいに整備され、今の時代を生きている現役感にあふれていた。
この2つが並んでいたのは、神奈川県の鎌倉山、という場所だった。詳しくは知らないけれど、こうしたものがあっても、少し納得するような、初めて行く人間にとっては少し不思議な場所だった。
自分自身が、今に至るまで携帯もスマホも持っていない「絶滅危惧種」になっているのを知っているけれど、この時も、この電話ボックスでテレフォンカードを使って、家に電話をかけた。固定電話は留守番電話になっているから、そこに伝言が入っている時は、暗証番号を押せば、外の公衆電話からでも、そのメッセージを聞くことができる。
そのときは、伝言はありません、ということだった。
電話ボックスで自宅の留守番電話の伝言を聞く。この行為時代も、レアなものになってきている自覚もある。
さらに、今も、携帯もスマホも持っていないのは、貧乏なせいなのだけど、持たない年月が20年を超えると、その理屈自体も、すでに通らなくなっているのもわかっている。
大げさな言い方をすれば、命の次にスマホが来るくらい、優先順位も変わってきたからだ。
自分自身が、いろいろな意味でさらに「絶滅危惧種」になっていた。
(他にも、いろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです)。
#この経験に学べ #このデザインが好き #電話ボックス #郵便ポスト
#絶滅危惧種 #鎌倉山 #発見 #見つけたもの #スマホ #携帯
#電話 #郵便 #手紙 #通信 #変化 #毎日投稿