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母じゃない私が母の日にもらったプレゼント

◆母の日のプレゼント探しがもたらした思いがけない出会い

昨日は5月の第一日曜日で母の日でした。

2月の母の誕生日、母の大好きな”花”を塗り絵で楽しめる本と色鉛筆をプレゼントしたらすごく喜んでくれて。思いのほかとても素敵に塗りこなしていたのがわたしにとっても感激で。既に一冊分塗り終えたようなので、新しい塗り絵をプレゼントすることに。

近所のTSUTAYAに行き、塗り絵コーナーに並ぶいろんな本の中から今回は花だけじゃなく外国の風景なども描かれたメルヘンテイストの塗り絵をチョイスしました。

たくさん並んでいる塗り絵本をあれこれ見比べている時、やたら目についた本があって。絵を描いている男性の横顔写真が印象的な表紙帯。タイトルは”完売画家”。最初はその横顔をチラ見する程度だったのですが、

「絵描きは食えない」を変えたい

中島健太著 ”完売画家” 表紙帯の言葉より

というキャッチコピーに心惹かれ、手に取って少し読んでみることに。そしたらなかなか興味深くて、この一冊との出会いがわたしの人生を変えうるかもしれないと直感し、結局買って帰ることにしました。


◆心揺さぶられた一言

著者の横顔が印象的だった表紙帯
帯の方が主体になっているところがまた印象的でした

本を読んでいくと、この方は朝の番組のコメンテーターを務めていたことがあったり、けっこうメディアで紹介されていたり。彼のことを知っている人は多いのかもしれません。でもわたしにとっては”初めての出会い”で、予備知識はゼロでした。

描いた絵全てが売れていく”完売画家”である彼が「絵描きは食えない」を変えたいという思いでどんなことをこの本に書いたのか、ものすごく興味がありました。

これまで漫画家さんとの出会いはいくつかあったけれど、画家さんは周りにいなくて。自分の知らない生き方にふれてみたかったんですね。

画家にまつわる興味深い話がたくさん書かれていて、どんどん読み進めていけました。そして92ページ目。

 芸術教育現場においては、「売れること」イコール「自分の芸術性を金に換えること」という、まるで卑しいことのように語られることが多いです。

 僕は、「作品が売れる」ことは「自分以上に自分の作品を大事にしてくれる人に出会うこと」だと思っています。

 売れない作家は、作品がアトリエを占拠していく。やがては、描くスペースがなくなり、ゲームオーバーになってしまう。絵画の世界をやめていくことになります。

 一方で、「作品が売れる」ことは、「誰かの人生を豊かにしていく」ことにつながります。

中島健太著 ”完売画家” 92ページより

作品が売れることは、誰かの人生を豊かにしていくことにつながる・・・。

自分の作品や技術やサービス、商品を通して、誰かの人生を豊かにする。ここ数年間、わたしはそんな気持ちから遠ざかっていました。

自分が生み出すものを通して誰かの人生を豊かにする生き方。それは、自分の人生そのものも豊かにする生き方にほかならない、改めてそう思いました。


◆わたしにとっての豊かさとは

中島さんの本を読み、深い感銘に浸りながらふとテーブルに目をやりました。いつも散らかっているテーブルですが、読書前に雑多に散乱していたモノを片付けたので、そこに何も置かれていない”余白”ができていました。

そして、気づいたのです。

「わたしにとっての豊かさとは”余白”である」ということに。

売れない作家(画家)は作品がアトリエを占拠し、やがては描くスペースがなくなり、ゲームオーバーになってしまう。

このことは画家の世界に限ったことではなくて。自分が快適に生きられる”スペース”が人には必要で。

昨日の日曜日、わたしはパート仕事が休みでした。でもパートは休みでも何かしら”仕事”に時間を割いていることが多くて。スケジュール上はOFFでも、気持ち的には常にONというか。

それが読書を通して、気持ち的にもOFFになったんですね。うまく言葉で説明できないけれど・・・。なんていうか、本を読む”余白=ゆとり”を楽しめた。そして時間的な余白とともに、目の前の空間的な余白、そしてそれらがもたらす精神的な余白に気づいたのです。

・・・ああ、わたし今とても満ち足りている・・・。

心からそう思えて、それはもう幸せだったのです。満ち足りていることを感じるには、実は”余白”が大事だったんだなあ・・・。

写真を撮る時にも”余白”が大事
被写体と余白のバランスを意識します

◆誰かの人生に余白をつくりたい

自分が生み出すものを通して誰かの人生を豊かにする生き方。実は、これまでにそれを実現していた時期がありました。でも紆余曲折あって、精神的にも金銭的にもまったく余裕がなくなって、いつしかわたしは働く理由も生きる理由も見失い、誰かの人生を豊かにする生き方から遠ざかっていました。

”完売画家”という本との思いがけない出会いによって、そんなわたしに再び「誰かの人生を豊かにする生き方」をしようという気持ちが生まれて・・・。

そのために、誰かの人生に余白をつくりたい。

そんな考えが浮かびました。

それは

・空間的な余白
・時間的な余白
・精神的な余白

この3つに関わることです。具体的にどんな方法で実現させていくのかをこれから考えて実行していきます。

母のためにプレゼントを探しに出かけたことで、わたしの新しい人生目標設定につながる運命の本に出会えて。わたしにはこどもはいないけれど、母の日に素敵なプレゼントを受け取りました。読書を楽しむ休日っていいな♪

一冊の本との出会いが人生を変えるのか?引き続き、これからわたしがどんな”余白づくり”をしていくのかこのnoteに書き綴っていきますね。

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