「三四郎」本を読んだ感想
「三四郎」 夏目 漱石(著者) ☆3.5
東大本郷キャンパスに「三四郎池」と名が残るくらいの名作。高校生ぶりに読んだが、やはり読む年齢が違うと少し印象が変わる。
熊本の高校を東大に入学した三四郎が都会の光景、都会人とのやりとりに翻弄されるという内容だ。学者先生やおかしな友人、謎の多い女性など本当に個性豊かなキャラがたくさん登場する。
三四郎は常に受け身な性格なので、彼らのキャラクターがより際立つ。特におかしな友人、与次郎がまたいいキャラしてる。「おい何故休んだ。今日は伊太利人がマカロニーを如何にして食うかと云う講義を聞いた」というセリフに、与次郎のおかしさがあらわれている。
100年以上も前の作品なので読みにくい部分はあるし、別にメッセージ性も何も感じないが、「なんか雰囲気おもしろかった」と思えた。巻末の解説にも「三四郎」は雰囲気で楽しむ作品とあった。にしても、謎多き女 美禰子 だ。たぶん三四郎とは両想いだったんだろうけど、女って何考えてるかもマジで分からん。迷羊、迷羊。