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【要約】心療内科医が教える本当の休み方


✅ちゃんと休む方法を学ぼう:『心療内科医が教える本当の休み方』

現代社会では、スマホやSNSの普及により、私たちは常に多くの情報にさらされ、心も体も休む時間が少なくなっています。

男女ともに働きながら育児をするのが当たり前の時代となり、一見すると便利で豊かな生活を送っているように見えます。しかし、その反面、多くの人がストレスや疲労を抱え、心の健康を保つことが難しくなっています。

実際に、日本疲労学会が2023年に行った調査では、全国の20~79歳の約8割の人が疲労を感じていると回答しており、この傾向は年々強まっています。

心と体の健康を保ちながら、日々の生活をより豊かに過ごすためには「効果的に休む技術」を学ぶことが大切です。

そんな現代の問題に着目し、秋葉原内科西武クリニックの鈴木裕介さんが著書『心療内科医が教える本当の休み方』で、正しい休み方や心身のリフレッシュ法について分かりやすく解説しています。

本書は、「ちゃんと休むとはどういうことなのか」「どのようにして休むことで疲労を解消できるのか」など、現代人にとって非常に役立つヒントが詰まった一冊です。

こんな人におすすめ!

  • 最近、仕事や家庭で疲れがたまっていると感じている方

  • 休みの日なのにリフレッシュできず、かえって疲れてしまう方

  • ストレスを感じやすく、心身のバランスを整えたいと考えている方

  • 何をすれば自分にとって効果的な休息になるのかがわからない方

  • 心と体を整え、毎日をもっと前向きに過ごしたいと思っている方

本書の魅力

『心療内科医が教える本当の休み方』は、心療内科医として多くの患者さんと向き合ってきた鈴木裕介さんが、心と体のリフレッシュ方法を実体験と医学的な知見をもとに解説しています。

難しい専門用語を使わず、どんな方でも理解しやすい言葉で書かれているため、誰でも簡単に実践できるアドバイスが満載です。

本書を読むことで、ただ休むだけではなく「本当に効果的な休み方」を学ぶことができ、日々の生活の中で無理なく取り入れることができるようになります。心と体を整えることで、より前向きな自分を取り戻すことができるでしょう。

本書の要約

ぜひ、この要約を通じて、『心療内科医が教える本当の休み方』に書かれている「ちゃんと休む方法」を学び、効果的な休み方を取り入れてみてください。

忙しい毎日を送っているあなたにこそ、この一冊はきっと役立つことでしょう!


✅なぜうまく休めないのか?

休みの日にたっぷり寝たり、ゲームをしたりしても、逆に疲れたと感じることはありませんか?

その理由は、私たちが「ちゃんと休めていない」ことにあります。

本書では、うまく休めない理由を3つ挙げています。

1. 自分より他人や会社を優先してしまう

多くの人が「自分の予定よりも他人や会社を優先する」という行動を取ってしまうことがあります。

特に責任感が強く、真面目な人ほど、「休むことで迷惑をかけたくない」「評価を下げたくない」といった気持ちが強く働きます。その結果、自分の体調や気持ちを無視して、他人や会社の要求に応えようとすることが多くなります。

例えば、せっかくの休日に「家族と過ごす時間」や「趣味の活動」を楽しもうと思っていたのに、会社から「納期が迫っているから手伝ってほしい」と頼まれると、責任感から断れず出社してしまうことがあります。

このような状況では、せっかくの自分のリフレッシュの機会を失ってしまい、結果的に心身の疲労をため込んでしまうのです。

また、日本の文化では「頑張ること」や「他人の期待に応えること」が美徳とされることも多いため、「自分を優先すること=わがまま」という誤解を抱いてしまうことがあります。

しかし、本来、自分自身の健康や心の余裕を優先することは、長い目で見れば他人のためにもなります。自分が元気でいることで、他人に対してより良いサポートや協力ができるからです。

一番大切なのは、「自分のニーズを無視し続けることが、結果的に自分も周りも不幸にする可能性がある」ということを理解することです。

休息は決して怠けではなく、心と体をリフレッシュさせ、持続的に活躍するための重要な時間だということを、ぜひ意識してください。

このように「自分を優先する」ことは、決してわがままではなく、むしろ「自分と周りのために必要な選択」です。自分を大切にすることで、より健やかで前向きな生活を送れるようになります。


2. ストレスに気づけない

ストレスを感じると、私たちの体は「戦闘モード」に入ります。これは「交換神経」が活発に働くことで、体が外部のストレスに対処しようとする反応です。

戦闘モードに入ると、心拍数が上がり、集中力が高まったり、血圧が上昇したりして、一時的にやる気やエネルギーが湧いてくるように感じます。

例えば、大事なプレゼンや試験の前に「集中して頑張ろう」と思えるのも、この戦闘モードのおかげです。

しかし、ここで問題なのは、この戦闘モードが長期間続くことです。私たちの体は本来、戦闘モードとリラックスモードを交互に切り替えることで、心身のバランスを保っています。

しかし、戦闘モードが長く続くと、体は無理をしている状態が続くため、徐々に疲労が蓄積されていきます。3ヶ月を超えてストレスを受け続けると、脳が「もう無理だ」と感じてしまい、ストレスに対処するためのホルモン(コルチゾールやアドレナリン)を出せなくなります。

この段階になると、突然、強い疲労感や体の不調が一気に現れることがあります。

例えば、頭痛や胃痛、眠れない、何もやる気が起きないなどの症状が出ることもあります。これは、体が「もう限界だ」とサインを出している状態です。

また、私たちは普段からストレスを感じていても、それを「慣れてしまっている」ことが多いため、自分がどれだけストレスを受けているかに気づきにくいのです。

例えば、毎日の仕事の忙しさや、人間関係の悩みなどが当たり前になっていると、それがストレスだと認識しにくくなります。

このように、ストレスに気づけないことは、自分自身の体や心のサインを無視し続けてしまう原因となります。

その結果、知らないうちに心身のバランスを崩してしまい、突然大きな不調が現れることもあるのです。だからこそ、日常的に自分の体の声に耳を傾けることが大切です。


3. リフレッシュ方法が分からない

リフレッシュするための方法は本当に人それぞれです。

たとえば、ある人にとっては1日中ゲームをすることがリラックスできる方法かもしれませんが、別の人にとっては逆に疲れてしまうこともあります。

同様に、散歩や筋トレが好きでリフレッシュになる人もいれば、静かに読書をすることが心地よいと感じる人もいます。

問題は、こうした「自分にとって何がリフレッシュになるのか」がわからないまま過ごしていると、せっかくの休みを有効に使えなくなってしまうことです。

特に、現代の生活では多くの人が無意識のうちにSNSに頼ってしまうことが多いです。SNSは手軽に情報を得られる便利なツールですが、実はとても中毒性が高く、気がつけば長時間見続けてしまうことがあります。

しかも、SNSを見ている間に他人と自分を比較してしまい、「自分はまだまだだな…」と感じることが多いです。これが精神的な疲れを増やし、逆にリフレッシュできなくなってしまいます。

また、SNSやネットサーフィンをしていると、頭の中にたくさんの情報が入ってくるため、脳が休まる時間を確保できません。

本来ならリラックスするべき休みの日に、脳が過剰に刺激を受け続けることで、休んだ気にならないこともあります。

ではどうすればよいのでしょうか?

まず、自分が本当に心地よいと感じることを見つけることが大切です。たとえば、子どもの頃に好きだった遊びや、何も考えずに没頭できたことを思い出してみてください。

それが、あなたにとっての本当のリフレッシュ方法かもしれません。また、少しずつ違うことに挑戦してみることで、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけることができます。

大切なのは、「リフレッシュするために、無理に何かをしなければならない」という考えを捨てることです。

リフレッシュはあくまで「自分が心から楽しめること」であり、それがどんなに小さなことでも、自分にとってプラスになると感じられれば、それが本当に休める時間なのです。



✅休むために大事なこと:自立神経のバランスを取る

まず、自立神経とは、私たちの体の中で「無意識のうちに」働いてくれている神経のことです。

具体的には、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、食べたものを消化したりするなど、私たちが意識しなくても生命維持に欠かせない働きをしています。

この自立神経は、「交換神経」と「副交感神経」の2つから成り立ち、これらがバランスを取ることで心身の健康を保っています。

  • 交換神経(バトルモード):ストレスを感じたり、仕事で忙しかったりすると活発になる神経です。心拍数が上がったり、集中力が高まったりして、体が戦闘状態に入ります。まさに「頑張らなきゃ!」という時に活躍するモードです。

  • 副交感神経(リラックスモード):リラックスしたり、眠っている時に働く神経です。心拍数がゆっくりになり、呼吸も深くなって、体が休まる状態になります。

さらに、もう一つ「フリーズモード」という状態もあります。これは、ストレスや疲れが極限に達したときに現れるもので、体や心が動けなくなってしまうような状態です。

いわば「何もしたくない」「やる気が出ない」という時がこれにあたります。

現代の私たちは、仕事や家事、人間関係などで常にバトルモードやフリーズモードに入っていることが多いです。

これが続くと、自立神経のバランスが崩れてしまい、心身の不調や疲れがたまりやすくなります。だからこそ、休みの日や仕事終わりには、自立神経のバランスを整えることが大切です。

具体的な方法

  • バトルモードに偏りがちな人へ:普段から仕事で緊張したり、忙しくしている人は、休みの日には「リラックスモード」に切り替えることを意識しましょう。具体的には、温泉や入浴で体を温める、読書をする、マッサージを受ける、ヨガや深呼吸をするなど、心と体をゆったりさせることが効果的です。これにより、交換神経から副交感神経へスムーズに移行できるようになります。

  • フリーズモードに偏りがちな人へ:ストレスがたまりすぎて何もしたくないと感じる人は、逆に体を動かして「バトルモード」に少し切り替えてみましょう。例えば、軽い運動をしたり、友達と一緒にカフェに行ったり、映画を観に行ったりすることで、体がアクティブになり、心もリフレッシュされます。


自分の状態を知ることが大切

まずは、自分がどの状態に偏っているのかを知ることが重要です。

平日は仕事でバトルモードに入りやすい方は、無理をせず、ゆったりと過ごす方法を意識してみてください。逆に、普段から疲れ切って何もやる気が起きないフリーズモードにいる方は、少し体を動かしてみると心も軽くなります。

このように、自立神経のバランスを取ることを意識して休むことで、心身の疲れが取れやすくなり、結果的に日々の生活の中でストレスに強くなれるのです。

休むことは怠けることではなく、心と体を整え、また元気に頑張るための大切な時間です。自分に合った休み方を見つけて、リフレッシュしましょう。



✅リフレッシュできる具体的な方法

1. 繋がりを感じる

私たち人間は、社会的な生き物です。

そのため、他人との交流やつながりを感じることは、心と体のリラックスにとても大切な役割を果たします。

例えば、家族や友人と話す、同僚と雑談する、ペットをなでるなど、誰かと一緒に過ごす時間は、心を落ち着かせる効果があります。

逆に、孤独を感じると、私たちの体はストレスを感じやすくなり、免疫力が低下してしまいます。免疫力が低下すると、風邪をひきやすくなったり、体調を崩しやすくなるなど、心身の健康に悪影響が出てしまいます。

実際、研究でも孤独を感じている人は病気にかかりやすいというデータが報告されています。

さらに、繋がりを感じることで、脳が「安心している」と感じ、ストレスホルモンの分泌が減少します。これにより、体がリラックスモードになりやすくなり、心の緊張がほぐれてくるのです。

また、繋がりを感じるためには、大げさなことをする必要はありません。日常の中で少しだけ意識をしてみるだけで十分です。たとえば、朝の通勤時にコンビニの店員さんに「おはようございます」と声をかけたり、同僚と何気ない雑談をしたりするだけでも、心が温かくなります。

ペットを飼っている場合は、一緒に遊んだり、散歩したりすることで、孤独感が和らぎ、心の癒しになります。

また、自然と触れ合うことも大切です。たとえば、公園でゆっくりと過ごす、草花に触れるといったシンプルな行動でも、自然との繋がりを感じることで心がリラックスしやすくなります。

繋がりを感じることは、忙しい日常の中で心のバランスを保つためにとても大事なことです。

一人で過ごす時間も大切ですが、他人との交流や自然とのふれあいを通じて、心がホッとする瞬間を意識的に取り入れてみましょう。そうすることで、心も体もより健康的で前向きな状態を保てるようになります。


2. 過去の支えになった方法を思い出す

私たちの人生には、何度かストレスや困難を乗り越えてきた経験があります。

そのときに、自分自身がどのように乗り越えたのかを振り返ることは、とても大切なことです。なぜなら、過去に効果的だった方法は、今の自分にとっても心を癒す手段になるからです。

例えば、子どもの頃に何か嫌なことがあったとき、ゲームセンターで遊んだり、好きな音楽を聴いたりして気分を紛らわせていたことはありませんか?

あるいは、おいしいものを食べて元気を出したり、お気に入りの映画を観て気持ちをリセットしたりしていたかもしれません。

こうした「自分を元気にしてくれた過去の方法」を思い出し、今の自分に取り入れることで、リフレッシュ効果を得ることができます。

また、過去の支えになった方法は、必ずしも特別なものである必要はありません。たとえば、ゆっくりお風呂に浸かったり、外を散歩して新鮮な空気を吸ったりするだけでも十分です。

重要なのは、「自分が心地よいと感じることを知っている」ということです。それを再び行うことで、自然と心が落ち着き、ストレスが軽減されます。

初心者の方にとっては、「過去の支えを思い出す」という行為自体が少し難しく感じるかもしれません。

その場合は、まず紙に「これまでに自分を元気にしてくれたこと」「気持ちが楽になった出来事」を書き出してみるのも良い方法です。書き出すことで、自分にとって何が大切で、何が心の支えになっていたのかを明確にすることができます。

また、支えになった方法は時とともに変わることもあります。学生時代に効果的だった方法が大人になっても必ずしも同じとは限りません。それでも、自分の過去を振り返ることで、今の自分に合ったリフレッシュ方法が見つかることがあります。

大切なのは、自分自身に優しく、過去の経験を活かすことです。過去に何度も支えられてきた方法を思い出し、取り入れることで、今の自分もリフレッシュできるようになるでしょう。



✅心と体が整うと前向きになれる

私たちが日常生活でストレスを抱えたり、疲れを感じたりしていると、物事をポジティブに捉えることが難しくなります。

しかし、心と体の疲れがしっかりと取れてリラックスできると、自然と前向きな気持ちになれるのです。

たとえば、しっかりと休んだ翌日は、普段よりも気分が軽く、仕事に取り組む意欲が湧いてきた経験はありませんか?

これは、心と体の疲れが取れることで、自立神経のバランスが整い、気分が晴れてエネルギーが湧いてくるからです。その結果、仕事の効率が上がったり、他の人に対しても優しく接することができるようになります。

さらに、心と体が整うと食事もより美味しく感じられるようになります。これは、リラックスした状態だと消化器官の働きが良くなり、食事をより楽しめるからです。

また、他人と会話する際も、余裕を持って相手の話に耳を傾けられるようになるため、コミュニケーションがスムーズになり、人間関係も良好に保てるようになります。

逆に、心と体が疲れ切っていると、ちょっとしたことにイライラしてしまったり、他人に対して冷たくなってしまうこともあります。

こうした状態が続くと、気づかないうちに周りとの関係が悪くなり、さらにストレスを感じてしまうという悪循環に陥ることもあります。

だからこそ、日々の休み方を工夫し、自分自身の心と体をしっかりと整えることが重要です。例えば、十分な睡眠をとることや、好きなことをして過ごす時間を確保すること、適度な運動や深呼吸をしてリラックスする時間を持つことが効果的です。

これらを意識して日常生活に取り入れることで、少しずつ心と体が整い、気持ちも前向きになっていきます。

最終的に、心と体のバランスが整うと、仕事だけでなく日々の生活全体が豊かになります。家族や友人と過ごす時間がより楽しくなり、自分自身の時間も大切にできるようになるのです。

心と体が健康であることは、私たちが幸せに生きるための土台です。ぜひ、日々の中で自分をいたわり、心と体を整えることを意識してみてください。

そうすることで、きっと前向きで充実した毎日を過ごせるようになるでしょう。



最後に

現代社会の忙しい日常生活の中で、ただ休むのではなく、効果的に休む方法を身につけることは、心と体の健康を保つために非常に重要です。

疲れがたまると、日々のパフォーマンスが低下し、人間関係にも影響を及ぼすことがあります。だからこそ、上手に休む技術を学ぶことで、自分自身をしっかりとリフレッシュし、充実した毎日を送ることができるのです。

鈴木裕介著の『心療内科医が教える本当の休み方』は、現代のストレスフルな生活の中で、どのように効果的に休むかを具体的に教えてくれる一冊です。

心身のバランスを整え、前向きな気持ちで日常を過ごすためのヒントが満載です。

ぜひこの本を手に取り、あなたも「正しい休み方」を学び、心も体も健やかに保ちながら、より豊かな生活を目指してみてください。







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