希死念慮くんの異変
きみは一体、わたしの敵なの?
それとも、味方なの?
ボロボロになってから、なぜか希死念慮くんが謎の立ち位置でわたしに語りかけてくる。
希死念慮くん、きみは敵なの?味方なの?
死にたい気持ちはあるのに、一歩踏み出せないわたしに、生きる上での苦しみを与えてくるの?
身体が生きているなら、こころに剣を突き刺し続けて、これまで以上にこころを殺していくの?
希死念慮くん、そういうことをしても、わたしは、どうしても、感情に蓋をしたい気持ちが強いんだ。
ひとりになれば、感情を吐き出してもいいはずなのに。
わたしには、そうすることができない。
きっと、それは、わたしさえ我慢すれば良いことだから。
頭痛が伴おうが、わけもなく涙が出ようが、掻き毟ろうが感情を吐き出すことがなかなかできない。
希死念慮くん、大丈夫だよ。
安心して、ちゃんと、身体はやられているよ。
身体の色んなところが、今エラーを起こしているから。
きみが敵だろうが、味方だろうが、わたしは死にたい気持ちが強まっているよ。
今、改めて、わたしは人間ではない、クズだって気付かされているんだから。
もう、ずっとずっと、辛い気持ちを味わい続けているから。
もう少ししたら、こころが砕け散るんじゃないかな。
確実に、ボロボロになっていっているから安心して。
きみと一緒に飛ぶことも、再び本気で考えていこうか。
何だか、もう、疲れちゃったよ。
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