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【小説】それでも忘れられない君へ。

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なかなか書けないので、連載形式で小出しに書いてます。要調整の箇所もありますがあくまで草稿の段階なので、途中でも完成した段階でもガンガンに修正する予定です。 ※本文はAI不使用。…
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固定された記事

それでも忘れられない君へ。①

 8月5日午後2時14分、美術室。2台の古い扇風機が、音を立てながら首を振っている。  気温は…

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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それでも忘れられない君へ。⑬

 加奈子と少年とがジュースを手にニコニコとしている後ろで、綾は恐る恐るその様子を見つめて…

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TOMOHIKO KATO
2週間前

それでも忘れられない君へ。⑫

「まあいいや。どうやら学校の中に入ってきちゃったみたいだから、見つけたら連絡して」 「わ…

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TOMOHIKO KATO
1か月前

それでも忘れられない君へ。⑪

「何がほしい?」  自動販売機の前に立ち、加奈子が少年に尋ねる。身長120センチに満たない少…

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TOMOHIKO KATO
1か月前

それでも忘れられない君へ。⑩

 加奈子はそんな少年の手を繋ぎ、廊下に出た。  自動販売機は美術室のある校舎の1階にある。…

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TOMOHIKO KATO
1か月前

それでも忘れられない君へ。⑨

「あれ、オバケじゃないの…?」  準備室の扉を強く閉めると、先ほどまでのクールな姉御肌は…

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TOMOHIKO KATO
1か月前
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それでも忘れられない君へ。⑧

「ちょっと少年、そろそろ離れてくれるかな…」  加奈子は少年の両肩を掴み、少し力を入れてグググッと自分から少年を引き剥がした。数十センチほどの距離ができると、加奈子はその場にしゃがみ込み、少年と目線を合わせる。年齢は小学生1年生ぐらいだろうか。短髪の髪型で、白いTシャツに白い半ズボン、白い靴下に白いマジックテープの白いシューズを履いている。はしゃぐ年頃にそぐわない、真っ白なファッションだが、ある意味では美術室にふさわしい、コンセプチュアルなスタイルであるとも言える。

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それでも忘れられない君へ。⑦

「どうしたのよ、一体!」  息を切らしながら追いついた綾がようやく追いつき、加奈子の肩を…

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TOMOHIKO KATO
3か月前
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それでも忘れられない君へ。⑥

 美術室の鍵をかけ、校舎から徒歩5分のところにあるコンビニエンスストアに二人で向かう。  …

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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それでも忘れられない君へ。⑤

 それから3ヶ月が経つ。  敬語も「先輩」呼びもしなくなり、「加奈子」「綾ちゃん」と呼び合…

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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それでも忘れられない君へ。④

 綾は自分の席につき、スマートフォンのタイマーを10分にセットする。スケッチブックと鉛筆を…

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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それでも忘れられない君へ。③

 美術室で待っていたのは、元林から事情を聞いていた綾だった。  既読〘私、そんなこと言わ…

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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それでも忘れられない君へ。②

 加奈子が野球部を辞めた理由、それは加奈子自身の喫煙である。  自業自得と言われるかもし…

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TOMOHIKO KATO
4か月前
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