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それでも忘れられない君へ。⑫

「まあいいや。どうやら学校の中に入ってきちゃったみたいだから、見つけたら連絡して」
「わかりました」
 元林先生は、二人が子供を見たとは思っていないらしい。
「あと、美術部は何時までいるつもり?」
「美術部っていうか…私は雨が止み次第帰ろうかなって思ってましたけど」
「わ、わたしも…」
 怯えモードに入っている綾も加奈子の意見に同調した。
「わかった。学校には17時まではいられるけど、天気が不安定みたいだからナルハヤで。鍵を締めたら職員室に報告しに来てね」
 と言い、元林先生は去っていった。

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