TVアニメにおける「1期」「2期」「3期」と「1クール」「2クール」「3クール」の意味は全然違う
オタクの中でもこの辺はざっくりとしか認識していなくて「期」と「クール」がごっちゃになっている人はネット上でもよく見かけます。
それに加えて、最近のアニメ制作ではクオリティの担保などの理由から変則的な放送スケジュールが組まれることもあり、イチ視聴者としては「期」なのか「クール」なのか判断し辛くなっているのも事実です。
そこで、今回は極力分かりやすく解説してみます。
------
2020年9月10日追記
YouTubeにも解説動画を上げました。
------
⚫期とは
・初回放送開始から最終回を迎えるまでのことを「〇期」と言います。
・一番最初が「1期」、続編が放送されれば「2期」、さらに続編が放送されれば「3期」と言います。
・分かりやすい作品だとタイトルに2(ツー)とか3(スリー)とか入るので、無印は1期、2(ツー)は2期、3(スリー)は3期と判断することができます。
・この「〇期」は、放送期間や話数は関係ありません。12話で最終回を迎えればそこまでがひとつの期になります。逆に100話続こうが200話続こうが最終回を迎えなければその期が継続していることになります。
⚫クールとは
・1年を4分割するとひとつの期間が3カ月になります(四半期のこと)。この3カ月の期間のことを1クールと言います。6カ月なら2クール、9カ月なら3クール、12カ月(1カ年)なら4クールと言います。
・あくまで期間の話です。アニメでは帯番組(月~金まで毎日放送する番組)というのは少ないですが、仮にあったとして、帯であろうが週1回の放送であろうが、3カ月が1クールという考え方なので、放送回数は考慮しません。
・ほとんどのTVアニメの場合、週1回の放送なので、12~13話程度が1クールの放送回数になります。
・放送業界における業界用語で、昔から使われています。
ちなみに、この3カ月をそれぞれの季節に分けて表現することもあります。
1月~3月を冬アニメ
4月~6月を春アニメ
7月~9月を夏アニメ
10月~12月を秋アニメ
と分類します。
⚫実例
私がハマっているソードアート・オンラインを例に具体的な説明をしていきます。
1期 2クール
タイトル:ソードアート・オンライン
アインクラッド編(1話~14話)
フェアリィ・ダンス編(15話~25話)
放送期間:2012年7月8日~12月23日
特別番組(年末特番)
Extra Edition
放送日:2013年12月31日
2期 2クール
タイトル:ソードアート・オンラインII
ファントム・バレット編(1話~14.5話)
キャリバー編(15話~17話)
マザーズ・ロザリオ編(18話~24話)
14.5話は総集編。放送回数としては25回。
放送期間:2014年7月5日~12月20日
3期 分割4クール
タイトル:ソードアート・オンライン アリシゼーション
人界編(1話~24話 2クール)
18.5話が総集編。放送回数としては25回。
放送期間:2018年10月7日~2019年3月31日
特番
リフレクション(前半戦総集編)
放送日:2019年10月6日
タイトル:ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld
大戦編(1話~12話、13話~ 分割2クール)
放送期間:2019年10月13日~12月29日
放送期間:2020年7月11日~2020年9月19日
2020年7月4日放送の12.5話「レミニセンス」は総集編。
正直めちゃくちゃ複雑ですが、2020年7月時点ではTVシリーズのソードアート・オンラインは3期を放送中です。
アリシゼーションがもっとも複雑な放送スケジュールですが、2018年3月にアニメ化が発表された時点では何クールやるのかは伝えられていませんでした。
https://dengekionline.com/elem/000/001/700/1700509/
その後、原作9巻から18巻までを4クールで放送することが伝えられ、さらにアリシゼーション放送直前の上映会で分割4クールであることが明かされました。
人界編と大戦編の前後半に分けられることから2クール+2クールかなと思っていたのですが、今度はWoUの上映会で後半2クールも1クール+1クールの分割2クールであることが明かされました。
結局のところアリシゼーションは、
・人界編2クール(連続2クール)
・大戦編1クール+1クール(分割2クール)
ということになりました。
そのため現在(2020年7月)放送中のWoUは、
・ソードアート・オンラインのシリーズとしては3期
・アリシゼーション編としては4クール目
・War of Underworldとしては2クール目
です。
しかし、期とクールがごっちゃになっている人からすると、
アリシゼーション編を3期
War of Underworldの1クール目を4期
War of Underworldの2クール目を5期
と勘違いしてしまう人もいるようです。
放送スケジュール的にも、期間的にも、タイトル的にも、話数の数えた方的にもかなりイレギュラーなパターンですが、
・アリシゼーション全体としてはまだ最終回を迎えていないこと
・分割クールという途中で放送を休止する手法もアリなこと
を理解すれば納得できると思います。
本来は業界用語でも、最近ではかなり一般化してきているようですので、誤用しないように「期」と「クール」は理解しておくといいかもしれません。
ちなみに、最近のTVアニメは1期1クールで終わることが多く、1期2クールは放送期間が長い部類に入りますし、2期2クールとなるとかなり人気が高い作品だと判断できます。
YouTubeにも解説動画を上げました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?