冬眠中のあれこれ
とても幸せに暖かかった旧朝香宮邸に行った日の夜から、寒さと暗さで、しばらく完全に冬眠していた。今は、少し動き始めたような?
一昨日だったか、子どもに「少し動きが早くなってきたでしょ?」と言うと、「遅いよ」と言われたりもした。が、目覚めに向けて解凍されてきている。(たぶん)
子どもには、「冬眠中の動物の動きが早い訳ないでしょ」とテキトーな説明をしてある。納得しているかどうかは知らない。
ただ、急いでいるつもりでも、かなり遅いのは間違いない。なので、間に合う余裕をそもそも持てていない展開もあるが、時間に余裕を持てて動いていても遅刻する。
冬眠と言っても、予定をキャンセルはしなかったので、友人たちや家族と外には出ていた。が、遅刻続き、ボケボケ続きだった。(ご迷惑をおかけしました)
このnoteでは。そんな今月前半、ボケボケな頭で過ごした中での、いろいろを書くことにした。読んでみたくなりました?
(誰も読まなくなる導入部の終了)
仕事の用事で一人で外出した日。この日がいちばんひどかった。ギリかと思いつつ目的地の最寄り駅に着いたところで、かなりの余裕があると気づいた。なぜか間に合った日。どういう間違いをしたのかも知らない。
小ぢんまりとした研修のような感覚で向かったが、パーティーに近い雰囲気で大人数。いないだろうと思っていた、いつもの友人もいた。友人は、終わったらお雛様を見に行こうかな、と話していたので、ご一緒させていただいた。「三井家のおひなさま」展。
写真可の展示室があったので、スマホで少し撮った。上の写真は、丁寧に作られた小さな几帳が気になって撮った。
その手前のは犬筥と言うらしい。狛犬のように、守るように対で飾られていた。他の展示室でも見かけた。容器な飾りは、重箱や箪笥など、いろいろとある。が、犬に何を入れたいのか気になった。
後日、調べると。お守りを入れるようだった。犬は多産ということで、無事な出産への願いが込められていた様子も感じた。
雪洞の写真は、立体的に飾られた白い花が気になって撮ったもの。他の展示室でも、雪洞だけではなく他の飾りでも見かけた。
その話もここに書こうとしていたが、その話の展開が増えたので、次回のnoteにて。
友人たちと、大倉集古館へまず向かうと決めた日だった。なので、その近くで美味しくいただいたランチ。
お酒の香りがはっきりしてはいたのだが、どうも酔った。食べ終わる頃には、汗をかくほどに暑かった。酔ったからだと、帰宅途中に気づいた辺りにも、反応の鈍さがよく出ていた。
私は、ザルと表現するのだろうか。お酒にはかなり強い人だった。酔うという感覚は、昔は全く理解できなかった。温まる訳でもなく、赤くなる訳でもなく。
今でも、お酒がないと何かできない、というのもわからないし、記憶がなくなったとか、それでも帰宅できた、なんて話も感覚がわからない。
そんな自分が、まさか料理に含まれるお酒で酔うとは思っていなかった。お酒で体が温まることは、何年も前から体験するようになっていたので、弱くなっている自覚はあるが。年を取ったのだろう。
そもそもお酒は、昔から私の必需品ではない。付き合いなら飲むだけ。母がお酒好きで、成人後、よく飲んではいた。いろいろなお酒の美味しさを教われた。夫も飲むので、付き合ってよく飲んでいた。
が、妊娠判明を境に飲まなくなった。病気の術後も飲まないことを勧められた。なら、飲まなくていいんじゃないかと、家では飲まない状態が長くなってきた。飲まないことでも弱くなるのかもしれない。
冬眠中とはいえ、「お酒=酔う」が、まだ頭の中でさっと繋がらないらしい、と思った。冬に、TMPRの観測ワークショップへ参加したときにも繋がらなかった。長年の感覚と現状の乖離は大きくなったらしいのだが…
大倉集古館は館内の撮影不可で写真はない。「大倉集古館の春」展を楽しんだ。一人で楽しんだときには気づかなかった内容を楽しんだ。
一人で行った時のnoteに「扇面流図屏風」の話を書いた。二つでセットのおしゃれな絵柄の屏風。セットになっていることに気づいた経緯が、別途「古屏風奇遇乃記」という展示になっていることに気づいて楽しんだり。
一人のとき、どこを読んだんだかスルーしたんだか、まるで記憶になかった。
「夜桜」の月が、角度によってかなり色が変わることに気づいたり。一人も楽しいが、友人たちと行く展覧会もいつも楽しい。いろいろな話をしながら見た。
「柳に鷺図屏風」は、冬側に赤い実の植物が描かれていた。何の実だったのだろう。
一人の時に購入した「木菟図」のポストカードは、売り切れたのか見当たらなかった。「木菟」という漢字の由来も話題になった。後日、調べると、木の上のウサギという表現らしかった。
友人たちとヤマハ銀座店へ行ってみた。1階のmusic tableに興味を持った私が提案した場所。他の都合からも行きやすいらしかったので向かったものの、music tableは空いていないだろうと思っていたのだが。どうやら座れて楽しめたらしい。
カフェのテーブルやカウンターはそこそこある。2階にもカフェはある。が、ドーナツ形カウンターのmusic tableは一つだけ。10人も座れないだろうサイズ。
テーブルでは、カフェで購入したカップやお皿に反応して、デジタルに花が咲く。蝶が飛ぶ。楽器デザインの蝶にはいくつも種類があり、その楽器の音もBGMとして聞こえてくる。閉館したお台場のチームラボのカフェを思い出すような楽しさだった。
働いていない頭でも、円い外形に反応して仕掛けが動くことには気づいた。光沢がないことも、おそらくポイント。光沢については友人が、丸ければいいのか、とマイボトルを置いてみた結果を眺めているうちに気づいた。
初めに円を認識して白いライトがスポットされる。花や蝶はその後。スポットライトが乱反射するような素材では、少し経つと円と認識されなくなり、スポットライトが外れてしまう流れに見えた。
冬眠中でも珍しく、友人たちより頭が働いていたような気がしたカフェタイム。
ラテアートはヤマハのロゴを選んだ。エレクトーンはなかったが、他にも楽器柄がいくつかあった。
SusHi Tech Squareで「都市にひそむミエナイモノ展」も楽しんだ。平日休みに行くつもりだったが、友人からの提案に出てきた。休暇は目前だったが、急遽、一人で行くのは取り止めた。
現代アートなエリア、科学館のようなエリア、東京オリ・パラの展示など、いろいろな表現や解説を見られたり体験できたりな会場。子どもも大人も楽しんでいた。東京都が主催している空間。
初めてだったので、いろいろと楽しかった。
会場全体から一つ挙げるなら、吉岡徳仁・デザインの、桜のトーチを持ってみることができたこと。
昔から体力なく、スポーツにもあまり関わったことがない私としては、全く縁のなさそうな方向からの、思いがけない体験の機会だった。
トーチを掲げて写真をどうぞ、というフォトスポットでのことだったが、友人が桜の形をキレイに撮れるように私が持った。被写体ブレしそうな重さと長さだったが。
早い桜を見かける季節柄でもあったので、パラリンピック用の桜ピンクの方は特に旬な感じ。キレイだと思った。
目的の展覧会は、面白くは感じたが…
少し何か設定が足りないのか、説明が足りないのか、誰かが操作した後のリセットが足りないのか…
用意されているはずの内容を表示しきれていないような…
動画や、実際の物・空間を見る展示は、違和感なく楽しんだ。
が、デジタルな展示は、もう少し伝わるデザインや操作性になるなら、また同じ内容で展覧会でも、行ってみたい気がした。
デジタルな展示や体験への違和感は、展覧会エリアだけのことではなかった。
友人がこの展覧会を提案したきっかけになっただろう作品《Metabolism Quantized》は、もっと触って操作してみたかった。2台並行で操作できるようになっていたが、片方はほぼ何もない部屋が表示されているだけ。肝心の3D建築空間はずっと表示されないままだった。
誰かが展示内容に入れたら見せてもらおうと、何度か様子は見に行っていた。が、会場に着いたときも、帰りがけに眺めても1台は変わらなかったので、誰が触ってみても、展示内容に辿り着けなかった可能性も感じた。
私も、触らなかったもう片方の画面を、少し見て楽しんだだけ。
この展示だけではなく、現代アートやデジタルアートに慣れていない来場者が見ても触っても、少なくともコンセプトが伝わるレベルへ、もう一段の工夫が欲しい感じだった。
入口でいただいた展覧会のパンフには詳しく書かれていたが、その小さな字で書かれたたくさんの情報を、その場で全部読みながら楽しむ人もいない。
運営側も慣れていないのかもしれず、都が無料で来場者を受け入れている空間でもあり、簡単には変わらないところなのかもしれない。面白い空間だったのは間違いないが。
この日は、会場名の読み方を間違っていたことに入口で気づいたのも、私としては、なかなか衝撃的だった。サス・ハイテック・スクエアだと思っていた。
サスってステンレスじゃないよね、とか、怪しい解釈だったのを確認しないまま当日だった。サス・ハイと読んでも、サステナブルのサスと、Highなので、音は間違いでもなかったらしいが、お寿司だそうです。
家族と母とで、特別展「中尊寺金色堂」へ行った。この日も私だけ遅刻。友人たちとの日は、電車まで乗り間違えて遅刻したが、この日は最短距離で向かった。
以前リアルに中尊寺へ行き、とても良かった場所だったらしい、母の興味に合わせた外出だった。夫も実物大3D動画を楽しみにしていた。
上の写真は撮影可だった模型。トーハクで見る模型は、何だかいつも大きいような気がした。模型でも充分な迫力。3D動画は、3Dと感じないナチュラルさでいて、迫力があった。8Kだからということか。
その他は…
動画の迫力や色合いからすると、地味に見えてしまうところはあるのだが…
平安時代の堂内の装飾の欠片など、リニューアル時に参考にしたというオリジナルが、たくさん展示されていたので興味深かった。仏像も見られた。
「荘厳する」という、見慣れない言葉もあちこちで見た。堂内を飾るときに使う言葉らしい。
ん? 今、少し調べ物をしていると「立像」という言葉も見かけた。読み方が特殊な様子。
勢至菩薩立像が右手に持つ花は、何だろうと気になっていた。その場ではバラと思ったが、そんな訳はないだろうとも思っていた。ハスだったらしい。
紺紙に書かれた曼荼羅はキレイだった。東洋館の常設展でも紺紙は見かけ、「indigo dyed paper」と英訳されていた。何だかカッコイイ紙だった。
特別展は待ち時間があったものの、会場は広くない。時間が余る感じだった。本館・東洋館で、少し常設展も楽しんだ。
東洋館のミュージアムシアターに夫が行きたいようだった。そこは、私も以前に行ってみたいと、義母との外出時に企画したことはあったが、メインの展覧会の混雑に時間を取られ、行っていなかった。
今は「江戸城の天守」の会期中。カッコイイ江戸城を見られて楽しかった。少し眠くなり、記憶が飛んだところはあったが…
知らずに写真だけ見ると、何がどう伝わるのかわからないのだが…
私としては楽しい仕上がりになったと思っている。冬眠中でも少し和んだ。
私が冬眠中、ベッドに座っていて何となく気になっていた場所。
気になっていたのは、木口化粧されていない部分。
必要あって壁に取り付けた白いパーツではあるものの、その土台にした木口が気になっていた。自室なので取付は自分でしてみたが、夫のプチDIY。
私の部屋はベッドが近く、そばに座るせいで気になる様子。他の部屋では違和感ない。
ボーッと座っているうちに思いついて、黒目が動く目玉シールを貼った。
もう1ヶ所あり、そちらはもう少し小さめの目玉シール。
家にあったその目玉シールは、一昨年の市美「つくりかけラボ」で開催されていた、岩沢兄弟の「キメラ遊物園」で入手したもの。
その会場に着くと、まずガチャガチャ。出てくる内容にバリエーションはあるものの、基本は目玉シール2セットと小さな取説。目玉シール1セットは、会場で楽しく貼った。
家族で2回、日を置いて行ったラボなので、もう1セットの「おうち用」が多かった。子どもはかなり前に、デスク上の蛍光灯のフレームに貼っていた。
私は初めて「おうち用」の封印を解いた。
そう。「おうち用」と赤字で書かれたシールで、袋が封されていた。
そんな細かなところからも、冬眠中にどことなく和めた。
ただ、いつ工作したのかは記憶にないくらい冬眠していたときの話。
写真は数日前のもの。
目玉シールは、見慣れた物が突然、現代アートに変わる感じが楽しい。余らせる必要はない。どこかに貼りたい、とは時々思い出しては考えていた。
今は、次はどこに貼ろうかと時々気にしている。
取説に、貼る場所は大人の人に相談しましょう、とかナントカ書かれてなかったか。
家族に怒られなそうな場所が良いということだろう、きっと。
わ。こんなところまでスクロールしちゃいました?
冬眠中のボケボケな話ばかりだったというのに、ありがとうございます。