文系自由研究「秋は夕暮れ」
≪研究のきっかけ≫
なぜ「秋は夕暮れ」なのだろう。古典の時代から、違和感なく日本で受け入れられていそうな、季節の美しい光景なのだろうが。
最近は雲がピンク色になることが増えた。夕空の印象としては、赤味が目立つようになってきた。
夕方、雲を除いて空だけで見ると、黄味が目立つようになった。暗くなってくると、オレンジ色だけではなく緑っぽい色も混じったりする。
≪予想・調べたいこと≫
「秋は夕暮れ」の秋は、何かの角度が良く、夕焼け雲がきれいなのではないか。
と、古いnoteなので消してしまったが、たぶん以前に書いたことがある。何となく気になりながら過ごしていた。
空の色も、雲と同じ何かの理由によって、色味が変わっているのだろうか。
空の緑色に関しては、空が澄んでいるときに見えるのは知っている。澄んでいる方がグラデーションがわかりやすい。ただ、空の色が黄味寄りになることで、出やすい色かと思ったりもする。
太陽の位置なら、春も大きく条件は違わないはず。だが、「春は夕暮れ」とは言わない。実際にも春を含めた他の季節に、夕空・雲の赤味がきれいな日が多い印象はない。
もう一つ、太陽について言うと、「秋の日は釣瓶落とし」と言うが、「春の日は釣瓶落とし」とは言わない。秋と春では、位置は近くても太陽が沈んでいく角度が違うことは知っている。
それなら…
秋の夕空がきれいなのは、何の影響なのか?
その変化は日本だけ?
国外ではどこが「秋は夕暮れ」仲間のエリアだろう?
季節による雲の高さも関係あるのか?
雲がなくても夕空・夕日の色がきれいなことはあるだろう。が、印象としては雲が鮮やかに赤っぽいことが、夕空のきれいさに繋がるのではないか。
雲の高さが関係あるなら、国内外の違いだけではなく、国内でも気候で違いがあるかもしれない。
更には、古典の時代とイマドキの気候変動を迎えた日本では、秋の夕空と言っても、雲の形も色も違う光景、という可能性も感じるが…?
≪方法≫
ネットで調べられる範囲で調べてみましょう。(どこまで判明するか、全く自信がありません。見出し画像撮影~ここまでは2024年9月14日作成)
≪わかったこと≫
夕焼け空の色の変化が、雲にも反映される。
雲が高い方が色の変化が大きい。
秋は高層の雲が多い。
空気がきれいだと、下層の雲の変化まであるらしい。
ピンク色の雲は、高層の雲に見えやすい。それは、下層なら赤に見えるところが、高度があることで青が混じって見えるから。
ということは、広範囲に赤味が目立つのが秋の夕暮れということだろう。
雲を除いた話としては。
空気は塵・煙などで汚れるだけではなく、地表の水蒸気量が日の出→日没にかけて空気中に増えることで、黄味~赤味が増える。(暑い日なら、秋でも黄味がかって見えやすいということか?)
秋は気温が下がり水蒸気が減ることと、高気圧の種類が変わり乾燥した空気になり透明度が増す。(暗くなる空の、緑色への変化も出やすいということか?)
秋の空気の透明度の話は、乾燥した高気圧に覆われるという話からなので、冬も同様と思われた。秋冬の夕空の色は、春夏と比較するなら赤くなりにくい方向と思う。
が、夕空・夕焼け雲の全体としては、秋は高層の雲の鮮やかな赤味が目立つ季節ということだろう。他の季節の雲は下層のことが多い様子。
他のエリアでの「秋は夕暮れ」というのは…
ここまででわかった内容から、その土地と太陽の位置関係だけでは決まらないことが判明。雲の高さ・水蒸気量・塵の量。
季節が秋だからきれい、という話ではない。秋は、日本で夕空がきれいな土地が多くなる季節、ということになる。
なので、「秋は夕暮れ」の印象に近い夕焼けの画像を探してみた。
国内でも少し距離が離れた小笠原諸島の7・8月の夕空は、秋の夕空に似た雰囲気に思えた。年中いろいろな色の夕空・夕焼け雲が美しい土地の様子。
島からの夕空は、時季で色味はいろいろ変わるものの、水蒸気量によるものか、夕焼けが年中とてもきれいな土地が多いのではと思った。ハワイもそうではないだろうか。
イタリアには四季のあるエリアがある様子。「秋は夕暮れ」の印象に近いと思った。秋の雲の色は赤味がかって美しい様子を感じた。年中どことなく下層の雲が多い国かもしれないと感じたが。詳細までは不明。
四季の国ではないがノルウェー。夏至の頃の夕暮れは「秋は夕暮れ」の印象に近いと思った。他の季節でも、色合いも雰囲気もまるで別物な印象だが、迫力ある夕暮れの国のように思った。詳細は不明。北極圏に近い影響もあるのか。
地球上は、四季がなかったり、春秋が短過ぎて季節変化が曖昧だったりする土地の方が多い様子。結果的には関係ない「秋は」と限定したのが間違いだったように思う。対象地域が限られる様子。
あとは日本語話者に向けて、ネット検索で出てきやすい地域かどうか、ということも確実に影響しているだろう。日本語ベースで検索した影響を感じた。他の言語でなら、もっと結果が異なるような気もした。
≪今後の課題≫
今と昔の違いは全くわからなかった。
ただ…
高気圧の種類など空・雲に繋がる気象の条件、空の澄み具合、大気の成分、その他、地軸の傾き具合や、地球の公転軌道などの天文学に近い条件が同じなら、変わらないように思った。
火山噴火・大規模な山火事などで一時的に大きく変わったことは、過去に観測されたことがある様子。
≪発展研究≫
1.昨夜はお月見。満月にかかる薄雲にグラデーションが見えた。
月明かりで白く見える雲が月に被ると… 白~オレンジ色へのグラデーション。
赤味はある。が、白く見える光が、雲で分光されたグラデーションで、夕焼けの仕組みとは別物と思われた。水分の影響という意味では近いのか。
2.地球上ではなく、火星なら夕暮れが赤くない。
ピンクの空に青い夕焼け。大気の成分が違うと色が変わる。昼と夜があるのは同じでも、夕暮れの印象は全く違う。リアルに自分が見ることはなさそうだが、斬新な夕暮れと思う。
≪感想≫
塵や煙などの空気の影響がありそうなことは、何となく想像できていた。が、赤味に関して秋は関係なかったらしい。秋という季節と赤系統の色を勝手に繋げてしまうのは、紅葉の秋がある国にいることによる思い込みか。
太陽が沈む角度も何か影響あるかと思ったが、秋は夕暮れという話に関しては関係ないようだった。
沈む太陽と、雲の高さ・観察者の角度に、関係が大きい様子だった。角度という話ではあったらしい。
いろいろと正しく理解して「わかったこと」を書けたとも思わない。が、何となく理解したことが増えて楽しめた。気になったことを何となくでも調べてみる、好奇心に任せた時間は必要だと思う。
久しぶりの文系自由研究を楽しんだ。
読んだ人が楽しかったかどうかは知らない。