土曜日の散歩@建築祭
先週土曜日の東京建築祭での散歩を、このnoteへ。
この日も心地良い天気の中、心地良くたくさん歩いた。
現代アートをたくさん楽しんだようにも感じた日。
見出し画像は、午後に行った神田SDGsコネクション(旧岡田ビル)。減築の剥き出し状態が素敵にまとまった建物。
think coffeeというカフェが1・2階で営業されていた。
朝からランチまでは、友人と一緒に過ごした。
カトリック築地教会・築地本願寺・井筒屋・旧宮脇ビルの順。
午後からは、見たい優先順位の都合と、私のガイドツアー当選分の都合で、私は単独で神田エリアへ。
神田ポートビル・旧岡田ビル・安井建築設計事務所・JINS・旧岡田ビルの順。
最後に、SHUTLで中銀カプセルの特別公開を見たかったが、午後の最初の神田ポートビルに着いたときだったか、友人から本日分の整理券は配布終了のお知らせ。友人も間に合わなかったらしかった。
友人は、井筒屋の内部公開も無理だったらしい。まだ開いていない午前中に、偶々選んだ通り道から井筒屋を見つけ、一緒に外観は楽しんでいた。
友人たちも含め、間に合わなかった場所、諦めた場所はあるものの、別な場所を楽しんだり、夕方までそれぞれに楽しんでいた。私も夕方は再度、旧岡田ビルを眺めて終了した。
友人たちからは、建築祭とは無関係に5月オープンの頃に話題になった、旧新橋停車場の「お~いお茶ミュージアム」らしき写真が送られてきたり。
建築祭と連動しているブックフェアに行く、と送られてきたり。
それぞれが好きに楽しんだ日。
一人の時間は、途中で友人たちの写真や言葉を楽しみながら、私も好きに楽しんだ。
門柱は、レトロな書体で「聖ヨゼフ幼稚園」と書かれている方を載せているが、反対側は「カトリック築地教会 ECCLESIA CATHOLICA」と同じ書体で書かれている。アルファベットはラテン語で「カトリック教会」。
震災で焼失後の、昭和の教会。
昭和の教会と書いたばかりだが、上の鐘は明治時代。震災で鐘が落ちてしまったらしく、縁に欠けなどあるのだが、今も結婚式のときなどに鳴らしているとのこと。
教会の方が丁寧に説明してくださった。門柱の内側すぐにあった。フランスから来た大切なおばあちゃんの様子を感じた。
「江戸のジャンヌ・ルイーズ」とお名前が書かれた鐘の裏側が、見やすいように展示されていた。「江戸」は「YEDO」と表記されている。「Y」有無での、フランス語の発音の違いも教えてくださった。
私が行った時間ではないのだが、明治時代の「ハルモニウム」という楽器の演奏も聴けたりした様子。楽器は私も見た。オルガンの仲間なのは間違いなさそうな、足踏みの機構を持っている木の楽器。
楽器もそうだが、宗教の施設ということが理由なのか、古い物を大切にしてきたから残っているのだろうな、と思う調度のきれいさだった。
信徒なら、踏み絵を踏んでも踏まなくても、後は大変と習ったように思う。私は無信心。それでも大切に思うものを、制度としてあからさまに拒絶するアイテムに心が痛んだ。
続けて近くの宗教施設、築地本願寺へ。
不思議なデザインの、かなり大きい仏教寺院。
遠い過去に外観を敷地外から見かけて、「何だろう」と思ったことは何度もあった。その頃は、フツーにお参りに行って良いお寺とは想像していなかった。
その後、友人に教わり知識は増えていたが、敷地に入ったのは土曜日が初めてだった。
建築祭での写真はどこでも、人を写さないように撮るために、建築を見上げるか、部分詳細な写真になっていた。
近くで見上げる景色や細かな意匠も楽しかった。
なので、私はまるで問題ない。
が、全体像はまるで伝わらない写真ばかり。
築地本願寺の貴賓室や講堂などの公開は、とても並んでいたので、友人と共に諦めた。
お参りして外観を眺めることにした。
友人たちとも一人でも行ったことがある、大倉集古館と同じ建築家・伊東忠太の設計。
大倉集古館は写真不可なので、どこと似ていたと、はっきり言えない。が、動物らしきデザインが多いなど、似た雰囲気は大きかった。
築地本願寺も大倉集古館も、震災後の再建。
友人と、どの道から旧宮脇ビルへ行きましょうか、と話しながらテキトー選択された、ほぼルート沿いに井筒屋があった。目立つ建築祭パンフを持っている人が多いことで気づき、立ち止まった。
井筒屋での写真は、既に載せた外観のみ。
古い建築なのも間違いないのだろうが、残せる場所を丁寧に残された様子に好感しながら眺めた。「the design gallery」として再生された様子。
商店建築で、何かの物品販売店という感覚でいた。が、ギャラリーのサイトには、元は甘味処と書かれていた。目の前に劇場があったとのこと。
朝は別な場所からスタートした友人とも、そこで合流できた。
一緒に眺めてから川崎ブランドデザインビルヂング(旧宮脇ビル)へ。
写真は撮らなかったが、外から1階の大きな窓越しに、古い内部装飾などの展示も見られて楽しかった。
巾木に、青っぽい色ガラスのような素材が等間隔に入っていたり。青ではなく窓枠の色だったような気もする。
ギャラリーとして、古さを残しながら再生された様子が良かった。
三人で簡単にランチし、一人で神田ポートビルへ向かった。
神保町駅で下りてみると、建築祭の会場ではないが、とても大きくレトロな建築。学士会館だったらしい。
建築祭サイトは、アクセス集中で朝から繋がりにくくなっていた。建物の何階に行って良いのか、スタッフさんに尋ねた。見どころも含め、丁寧に教えていただけた。
写真は撮っていないが、地下のサウナ休憩室も特別公開の一つ。
たくさん梁の通った頑丈そうな床を抜いた、という断面が間近に見える階段から地下へ。
奥の「サウナ」という文字が、3連で吊り下げられたモビールが楽しかった。グラフィックデザイナー・大原大次郎さんの作品らしい。
その下の木製の丘のような場所も、休憩に使える場所のようだった。手前のラウンジのような空間も含め、楽しいデザインの地下だった。
サウナの熱さが怖くなりさっさと逃げ出す私だが、サウナって楽しい場所らしい?と思ったりした。
あと公開されていたのは、古い良さが残る階段室。
とてもシンプルだが、おしゃれな空間だなと思いながらのんびりと眺めた。
旧岡田ビルへ向かった。think coffeeの営業は1・2階のようだった。が、後で調べると、キッズスペースとして予約できる席がある、別な階もあるようだった。
居心地が良さそうだったが、もう一つ特別公開を見た後に、開始時刻の決まったJINSガイドツアーの日。時間が読めないのでカフェには入らなかった。
外観を眺めるだけではなく、階段で屋上まで上がれた。
減築が必要な状態だったことで不思議な形になったようだが、とても楽しいリノベと思った。
この日に行こうとしていた、最後の特別公開の会場。安井建築設計事務所へ向かった。並ぶことなく入れた。
神田ポートビル・旧岡田ビルも並ばなかった。とても順調に見て回れていた。
2階にはたくさんの資料展示があった。
サントリーホールの古い手書き図面も。
後方席の辺りに喫煙席と書かれていた。手書きだけではなく時代の古さを感じたが、今もあるホール。パイプオルガンの見学に行ったことがある。
サントリーでは工場もいくつか設計されてきたようだった。
他にも、古い雑誌、楽しいデザインのパンフ、動画など、たくさんの資料展示があった。たくさんの楽しい建築に関わっている企業。
付いている札にはペットプランツと書かれている。
植物の名前・育てている人の名前が書かれていて、コミュニケーションのきっかけになっているとのことだった。
1階にもたくさんの資料展示。たくさん楽しませていただいた。1階は地域に開いているスペースでもある様子。上の無骨な天井を撮っただけになってしまったが、親しみやすい共有空間になっていた。
並ばなかった分ということか、何となく時間に余裕があった。
近くのカフェで一休みしJINSの新社屋へ。JINSは既にnote記事にまとめ済。楽しいリノベがされたアート空間だった。
ガイドツアーが終わると、建築祭の特別公開も終了間近な会場が多い時間。
どことなく暗くなりつつあった時間の旧岡田ビルを再訪。外観・1・2階を眺めた。
楽しい建築を眺める散歩と、当選していたガイドツアーを心から楽しんだ日。
※ 写真は全て東京建築祭にて撮影。