焼き豚の塩梅についてと忘年会の備忘録。
焼き豚はシンプルなようで多種多様だ。
材料が似ていてもレシピによって仕上がりがかなり変化する。
下味、焼き方、順序、漬け方、などいくつかの分岐点で差がでる。
同じ料理名で呼ばれるのに違和感があるほどだ。
低温調理器でピンクに仕上げた物も、フライパンで焼き目をつけてからオーブンで中までしっかり火を入れた物も、煮てから焼いた物も、人々は様々なルートで理想の焼き豚を追い求めている。
もちろん僕もその1人で、まぁまぁ色んなルートを旅してきた。
圧力鍋を使ったり、フライパンで焼いたり、オーブンで仕上げたり、タレで煮込んだり、漬け込んだり、火の入ったピンクを目指したり、ね。
有名な料理研究家さんのレシピを真似たり、知り合いのレシピを見たり、料亭で教わったり、友達の料理人と話したり、自分なりに解像度をあげていった。
いつも読んでくれているアナタならもう分かるだろう、そう、一旦満足いくのができたので備忘録としてnoteを書くのだ。
ただし、あくまで僕なりの好みで、僕的に扱いやすいレシピなのでお忘れ無きよう。
今回は、洗い物が多くなくて、老若男女にそれなりに受け入れて貰えて、切って冷凍ができて、焼いた肉の旨味と肉汁のバランスが好みな感じ。
・とりあえずあけおめを。
年が開けて2本もnoteを更新したがどちらも年度末に書いたのだったんで改めまして。
あけましておめでとう、今年もよろしくお願いします。
災害や事故、心が痛むニュースが続きますね。
正直あんましニュースやSNSを見れない。
あぁどうか無事でいてと思うけれど、自分の発言に矛盾を覚えたりする。
かといって僕の出来ることはたいしてないので、料理をして料理を食べて生きていきます。
『美味しく楽しく元気よく』というのが僕の人生の目標なので、健康に気をつけつつ沢山食べて楽しく生きたいね。
そうそう、こないだ会った友人にマツダさんってnoteを書くのマメですよね~って言われた。
確かにそうかもしれない。
けど、書く理由のほとんどは自分の備忘録で、公開してるだけのレシピ帳なんです。(検索欄見て貰いたいくらい自分のレシピを見返してます)
てなわけで、今年も自分の為に自分のレシピや料理をくだらない言葉を交えて書いていきます。どうかよろしく。
いつもありがとうございます。
・下味
塩、胡椒、砂糖、生姜、にんにくが基本。
塩の分量は肉の0.5%くらい。
あとはテキトー、塩と同じくらいの胡椒、塩より多めの砂糖、生姜とニンニクは適量を摺り下ろす。
下味の材料を混ぜて全体にすり込む。
工夫は好みでどうぞ、刻んだネギをいれてもいいし、塩麹を混ぜても良い、砂糖じゃ無くて蜂蜜ってのもあり。
肉は豚の肩ロースがオススメ。
なるたけ太さが揃ってると火入れのムラが無く出来上がる。
脂が多いと困るけど、少ないとパサつくので程々のを。
1本600g前後のレシピですので、サイズに合わせて加熱時間は調節してね。
すり込んだら鉄板に網をのせて並べて焼く。
脂身を上にすると脂が垂れて表面をコーティングしてくれ、水分が抜けにくくなる。
下にオーブンシートを敷くと洗い物が楽でよろし。
ちなみに砂糖が多めなのは味もだけど、表面を香ばしく仕上げる為。
焦がし砂糖でキャラメル的な香りをつける。
・焼き
焼くのはオーブン派だ。
フライパンで表面を焼いてからオーブンで仕上げるのも好きだけど、洗い物も面倒だしね。
150℃で40分、130℃で40分、余熱で20分くらいが好み。
先にしっかり焼き、あとからじっくり火を通し、余熱で安定させる感じ。
サイズで加熱時間は変えてね。
ビニールが溶けないギリギリの温度になったら、タレと一緒に袋でで密閉し、冷水にいれて一気に冷ます。
ぬるい温度が1番怖いので、水に入れて急冷するの大事。
また、タレは熱いうちに漬けて冷ますと味がかなり入るのでこれも大事。
1本ずつ詰めても良いし、数本まとめて袋に詰めるのもアリ。
・タレと炙りと煮詰め
タレは好みが分かれやすい。
基本は甘醤油。
醤油3:砂糖1:酒1で沸かすって感じ。
その砂糖を蜂蜜にしたりみりんにしたり、酒を紹興酒にしたり、ネギや生姜をいれたり、柚子やレモンを足したりすると好みに仕上がる。
今回は、醤油、溜り醤油、砂糖、紹興酒、ネギの青いとこ、生姜、胡椒、柚子、マーマレード、ピパーチ、豆板醤、鰹節の粉末などを加えた。
甘辛くて酸っぱくてスパイシー。
1本に対し最低50cc、ビニールで密封するのでタレは少量でもそれなりに漬けれる。
ま、多めに作って美味いタレとして他に展開するのもいいけどね。
タレに漬け込んで数日して引き上げたのがコチラ。
このまま切って食べるのも美味いし楽ちん。
切ってから炙るのも場合によっては良い。
ただしちょいと味が薄い。
タレは肉汁で薄まるので、再度煮詰めて味を調節してからかけると良い。
ちなみに冷たい状態で切るのがオススメ、脂が硬いので薄く切れます。
で、こっちは塊状態で炙ったり焼いて表面にタレをのせたもの。
イメージはウナギの蒲焼き。”焼く→タレを塗る”を繰り返し表面に濃厚なタレの層を作る。
表面のタレを乾かすイメージで塗っていくと良い。
これはちょっと手間なんだけど、表面にしっかり濃厚なタレがつくので、後からタレをかける必要が無くて良い。
こんな感じになります。
ちょっと手間はかかるけど食べやすさや美味しさ的にコレも良い。
合わせ技の表面炙りからのタレかけも良い。
香ばしくて濃厚で酒のアテにピッタシ。
ちなみに脂身が多い場合はよく炙ると温まって脂が柔らかくなるのと香ばしくなるのでオススメ。
書いてて気づいた、当たり前に炙るとか書いたけどバーナー持ってる人って多くないのか。。。
となると、塊でトースターかグリル、フライパンで焼き目をつける方法でいきましょ~!
・塩コショウならぬ、塩麹胡椒という新作
そうそう、今回は試作としてタレじゃなくて塩麹で漬けるというのもやってみた。
オーブンで焼いたのに塩麹と黒胡椒を塗ってラップをピッチリで数日。
塩麹の柔らかくする機能は無視して(肉が加熱済みなので)、水分、旨味、塩気、を使う感じ。
しっとり旨味を含ませるみたいな?
あとは黒胡椒をどっさり。
ただの塩コショウではパサつきそうだったので塩麹胡椒、いいでしょう。
これをやってて思ったのは楽である事。
袋に詰めなくていいし、タレを合わせなくて良い、液モレの心配も無い。
で、味はというとそれなりに美味い!
粒状の塩麹の塩気も良いし胡椒の刺激も良い、冷えてても美味い。
良くも悪くも豚の旨味がかなりストレートに来るので、タレ味以上に肉質が味を左右する。
タレのより使い道が狭いかもだけど、美味く使うと良い感じ。
塩麹だけじゃなくて、酒粕や味噌、ぬか床なんかでやるのも美味そうだなぁ~
色々と試してみたい。
逗子で食べたブリの奈良漬け美味かったし、あんな感じに出来ないかな~
レシピはとりあえずここまで。
あとはオマケです。
・忘年会備忘録①
焼き豚は600gを四本も焼いたけど、
忘年会2回、おせち、親戚の集まり、1/3の夜飯と使ってほぼ無くなった。
てなわけで忘年会の備忘録を。
まずは中学の同級生との食事会。
高校生の頃からやってる会なので、メニューにかぶりがでてくる。
けど、どんどんレベルを上げて行っている。はず。きっと。
青大豆と野菜の浅漬け
これはもう定番の品です。
忘年会に使うのはもちろん、普段の食事でも大活躍。
これが冷蔵庫にあるだけで安心感があるわね。
ちなみにこの日は冬仕様。
キャベツ、キュウリ、人参、かぶ、ラディッシュ、小松菜、大根、柚子、大葉だったかな。
皮ごと刻んだ柚子が良いのよ~~
イクラとサーモンの塩辛
年末だしね、と冷凍しといたイクラを解凍する。
サーモンは塩麹でねっとりさせてイクラと混ぜる。少しの淡口醤油で味を締める。
添えたのは柚子果汁と薄口醤油と鰹節で和えた土佐酢風大根おろし。
日本酒のアテに最高ですな~
すずきのカルパッチョ
この日のリクエストは中華系が多かったけど、カルパッチョとも言われて和洋折衷になりました。
スズキの旬は夏だけどなぜかめっちゃ美味そうなのが売っててね。
ソースは黒オリーブと塩漬ケイパーを刻んだのにレモンの果肉と皮、オリーブオイル、醤油など。
イタリア風にしすぎず日本らしさを残すことでバランスを取る。
麻婆豆腐
リクエストにあった奴。
粗挽きの合い挽き肉をベースに、ピーシェン豆板醤、豆豉醤、甜麺醤、中国溜り醤油などでこさえる。
焦がしたり香ばしくしたり、ほんの少しケチャップをいれたり。
ネギ、生姜、ニンニクも使い、仕上げはニラ。
麻婆豆腐は料理好きの大半が1度はハマると思うのですが、僕のはこんな感じ。
昔ながらのレシピを意識しつつ、日本人の多くに受け入れやすい味だと思う。
BBQスペアリブ
新作の酒のアテ、というか友達弟(男子中学生)のための品。
いつも唐揚げとか揚げ物だけど、今回は揚げ物するの無しで代わりにガッツリ肉!
アメリカンでジャンキーな味付け。
黒ビールに合いすぎる。
詳細はコレで。秋に完成したレシピを早速披露できるのがいつもの飲み会の良さ。自由気まま。
キャロットラペとトマトサラダ。
スペアリブの付け合わせというか普通に野菜。
サラダは、レタス2種、カイワレ、ラディッシュ、ネギ、大根を混ぜてモリモリ。
ラペはまとめて大量にこさえて、この会、次の忘年会、おせちと大活躍。
みんみんのギョウザ
幼馴染みが買ってきてくれた。宇都宮のギョウザ。
徐々に面々がバラバラになるので、集まると地域の物やお土産を買ってきてくれるのいいわね。
ちょっと焼くのヘタなのは勘弁して、ごめんって。
マグロ血合いの角煮
写真がないけど日本酒のアテです。
昆布、ごぼう、生姜をどっさりいれて甘辛く濃厚に。
鉄分たっぷり健康なアテ。
焼き豚のチャーハン。
これはこの日のメインイベント
友人弟へのチャーハン教室。
ほぼ料理未経験の男子中学生にチャーハンを伝授。
米を研いで炊いて、ネギを切り、玉子をとき、ってところから出来るように。
1回見本を見せ、2回目は一緒に作り、3回目は全部任せる。
シンプルで王道、ミスの少ない丁寧なやり方を教える。
熱くして油をしき、玉子をいれてからごはん、木ベラで炒め合わせて焼き豚とネギ。
塩コショウで味をつけ、仕上げに醤油を少々。
かなり美味くできてて心配なし!次から〆は全部作って貰おう。
ちなみに焼き豚は他の忘年会やおせちで使う奴の端っこを集めて刻みました。
自家製はうまし!!
甘い物食べたり、酒を飲んだり、麻雀したり、ゲームしたり、気づいたらうたた寝、良い時間だ。今年もよろしく。
・忘年会②
こっちは小学校の同級生。
大人っぽいしっぽり飲み会。
4回目なので少しずつ好みを把握してきた。
前菜7点盛り
やばくない?
めっちゃ良い肴じゃん??
一品ずつどーんと出すのも好きだけど、こういう盛り合わせも良いよね~
なんつーかこういう料理を飲み会でやるの憧れだった。
和洋折衷、五味五色、調理法もバラバラ。
コレで飲みながらたくさん話せるのも良いさ~
ちなみにさっきの忘年会の次の日にコレをしてるので、被ってる品も多い。
浅漬け、塩辛、ラペ、血合い、サラダは被ってますね。
大葉ジェノベーゼは前回に人気あったんで形を変えて再登場。
玉子焼きはみんな好きなのよね~この日は柔らかく焦げ目をつけないスタイル。
大根と厚揚げのアジアンおでん
前日とその前に豚スペアリブを使って料理にしたのだけど、茹で汁が余ったので大根と厚揚げを炊いた。
おでんというには出汁がエスニックっぽいけど、大根の風味は和でアンバランス。
悩んで悩んで柚子胡椒を添えたら解決しました!!
自家製の柚子胡椒うめえ!!
飲み会に出汁系を挟むの肝臓のために大事ネ!!
焼き豚2種
やっと焼き豚を本格的に出せた。
塩麹胡椒とタレの二種類。
軽く炙って脂を柔らかくしてから食らう。
癖系の日本酒に合うのだ~
飲み会のサラダは2回くらいでてきていいのだ。
白菜寿司
野菜寿司イベントの話をしたら興味を持ってくれたので自信作を2種類ほど。
白菜を茹でて昆布〆した寿司。
アッサリだけど白菜特有の旨味と昆布の旨味がたまらん!!
驚いてくれて嬉しい。
パプリカ寿司
こっちは自信作で十八番
丸焼きして皮を剥いたパプリカを醤油と赤ワインと昆布でヅケに。
マグロっぽいけど全然別で、パプリカの魅力に溢れている。
この日は何かノリで寿司の握り方を教えて一緒に握った。
これが出来るから宅飲みは楽しいね!
カジキの昆布〆寿司
1人が手土産で持ってきてくれたカジキの昆布〆
美味すぎたのとシャリが多かったので握りに。
旨味の濃厚さすごい、日本酒が止まらん。。
この昆布も美味かったなぁ~
肉寿司
もも肉の塊をバチッと焼いて握りに。
ワサビの代わりに柚子胡椒、それに甘辛いタレで食らう幸福。
生肉の美味さも分かるけど、それなりに加熱した方が好きだなぁ~
しっとりジューシー。美味かった~~!!
ちなみにデザートには
はっさくチョコピール
ココナツミルク餅
を食べて、終了!!良い会だった~~
・おせち
我が家のおせちは自由だ。
いわゆるおせちらしい品もいれるけど、好みや健康、お値段的なことも踏まえて自由になっている。
例えばなますの代わりにキャロットラペがはいってたり、プリン体が多いからカズノコは入れなかったり、面倒だから田作りは入れなかったり、親戚の集まりでウケがいいからキッシュをこさえたりね。
焼き豚を入れるようになったのは数年前。
試行錯誤をしていた頃だったので、中がピンクなのはお年寄りにはウケが悪いと知ったし、厚切りは噛み切れない、脂が少ないと子供ウケ悪い、みたいな学びを得た。
そうこうして今のレシピに落ち着いたんです。
あ、そうそう書いてなかったかもだけど、焼き豚にする豚肉は産地にこだわり無くなりました。
昔は外国産の豚は臭みが気になったけど、今の作り方ならそこまで影響なし。
塩麹胡椒だと臭みが少しあるので国産がいいかもだけど。
・おわりに
もう2024年らしい。
そんな信じられないけどね。
今年はどんな年にしようか。そんなのは考えない。
とりあえず死なないように、できる限り美味しく楽しく、健康に。そう生きれたらいいな。
このnoteを最後まで読んでくれた数少ない人で睡眠に悩んでいる人へ、僕の寝る前に聴きがちなリラックス曲のひとつを共有します。
聴きながら寝るんじゃ無くて、聴き終えてから寝るのが好き。
MVも素敵なんだ。
全部を知らない方が きっと綺麗だね