クラシックデザインザババンの効能
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最近加齢もあって、わたしの聴力が下がる一方だ。昔から英語のLとRの区別がつかないヘタレ聴力保持者だったが、ひどくなった。特に低音ボイスの人間が話す、さ行やは行の区別がつかなくなった。ゆえに現在とても困っている。人前に出て会話をする仕事でなくて幸いだが、新しい人脈を築くにも躊躇してしまう。ただでさえ、内向的な人間なのに、聞きなおしが必要な会話が面倒だし、気を遣わせてしまうし、自分も気を遣う。健聴者なる人間がこの世の大半の音を管理しているから、中途半端な耳を持つわたしは、生きにくい。
そんな感じで落ち込んだ時に食べるものは、本当に美味しいものに決めている。ザババンがその一つだ。
だけどね、わたしの耳にはザババンと聞こえています。そりゃかなり意図的に、はっきりと区切って話していただけたら、サバランだってわかりますけれども……それも、もう、最近どうでもよくなりました。どんなに頑張ってもザババンなんだからね。ええ、わたしの耳が悪いからわたしが間違っている。でもね、己の寿命の終焉が見えてくると、聞き取り間違いをしても、本当にどうでもよくなります。わたしの聞き間違いぐらいで世の中は変わりません。とにかく、美味しいものを食べると、その時は幸せになります。だから、ああ、落ち込んでいるなあと自覚したら、早速いただきます。
というわけで、本日のオヤツはザババンです。
下記の画像はわたしが購入した実物です。
双子みたいに同じ向きなザババンが可愛いでしょう?
しかも、なんら創作を加えない、正統派のたたずまい、味も正統派の味わいです。正統派すぎて、クリーム部分にイチゴやみかんを突っ込みたくなるぐらいです。
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店員さんによっては、向きがバラバラな時も。ぎゅうぎゅうにくっ付いている様子でもかわいいでしょ?
見る角度によっては、飴掛けの部分が静かに光って美味しそうです。
ブリオッシュ生地に、洋酒を入れて、中をくりぬいたところに、生クリームを入れて、帽子のようにちょこんと載せてって……どこまでも正統派で賢そうなザババンです。
そうそう、わたしは下戸ですが、ケーキやチョコにつかうお酒ならなんでもイケるのです。ザババンだって、いくらでも食べられます。
まず帽子を食べて、中のクリームをくりぬくように食べて、その次に洋酒が浸み込んだブリオッシュ部分を食べる。食べられないアルミカップにほんの少し残った洋酒のシロップをそっとすすって食べ終える。ちなみに、ここのアルミカップはザババンを健気に支え、空っぽになっても、ぐったりしてお役御免、あとはゴミ箱行きだねという感じにならない。中身空っぽになっても、堂々とソーサーの上に立ったまま。再利用できるのではないかと思うぐらいに。見事である。
令和6年現在の価格は、1個440円なり。
わたしはちょろくて単純な人間です。ザババン1個で幸せな気分になれるのは、特技といってもよい。美味しいものを食べることで人生は悪いことばかりじゃないって救われるものはある。解決はしないけど、リラックスはできる。
というわけで、店名を公表します。アンジェという名前です。岡山県津山市にあります。
下記は、アンジェのホームページです。ザババンはお店の定番ケーキですが、夕方に行くと売り切れていることも多いです。(※店内はサバランで売っています)
ここのケーキの材料の小麦粉はすべて店がある岡山県津山市産だそうです。地産地消ですね。津山市観光の折には、どうぞいらっしゃってください。ただザザバンは生クリーム入りなので、当日内に食べないといけません。遠方の人はカフェも併設しているので、店内でも食べられます。お土産になる津山ロールも売っています。
以上、疲れたときには、甘くて優しくて凛々しいアルミカップに収まったザババンを食べる、ひよこからの報告でした。
ひよこといえば、そろそろ名古屋のぴよりん、東京と博多のひよ子にも会いに行ってやらねばならぬのう……ああ、これは余裕で聞き取れますね。だから、わたしは、ぴよりん、ひよ子と言える。でもザババンはザババンです。
いやもう、いろいろあって人生が辛すぎる。明日も甘くて美味しいものに助けをもとめよう。それではまたね。
アンジェさん、ザババンと紹介してごめんなさい。
「#サバランさん同好会」
追記1 (参考文献)
不二家のサバランとデザインが似ています。というか、帽子をかぶせたような形状が正式なのだろうと思う。
ケーキのサイトで、これらはクラシックデザインと紹介されていました。素朴で可愛くていいと思う。関東でしか売ってないらしく、不二家のは食べたことはないけれども。
不二家のサバラン(公式)
不二家のサバラン(公式からのスクショ、後年シャトレーゼのように消えてなくなる可能性もあるので)
追記2
ふじたごうらこが時々、ひよこを名乗るのは、小説家になろうというサイトで、自称していたからです。食べ物系の気楽な話はひよこでいっています。ええ、一生トサカが生えてこない、黄色いままの、ひよこです。
※漫画でもひよこと名乗っているけど、誰も読みに来ない。時間ができたら、もっと絵を工夫して長いのを描こうと思っている。