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おはよう、荒野。

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見汐麻衣による連載エッセイ。毎月、隔週土曜日の更新です。 (※ここ数週間更新できておらず申し訳ありません。2024・8・13現在)
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横顔

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見汐麻衣
5か月前
2

深夜のタクシー

ふと、突然死んでしまうことが我が人生の句点となることがあるかもしれないと考えたことがあり…

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見汐麻衣
7か月前
7

忘れちゃならない。

(2020年3月30日(月)記)  片田舎で暮らす小娘にとってテレビは社会の窓だった。 特に、1983…

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見汐麻衣
7か月前
5

駅舎の落書き。

 2017年1月、2週間程実家に帰省した。久しぶりに母とゆっくり過ごしたいという気持ちもあっ…

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見汐麻衣
8か月前
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鈍い音。

 突然、予想だにしない出来事が自身の身に起きた時、常にたじろがず冷静に対応できる人間にな…

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見汐麻衣
8か月前
3

再会。

「ハウス食品 世界名作劇場」と言ってすぐにピンとくる方々はきっと同世代でしょうか。私はこ…

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見汐麻衣
9か月前
6

鉄の匂い

 父と母の共通の友人に早川夫妻が居た。早川家の大黒柱、ブンちゃんは大型トラック運転手で面倒見のいい人だった。ブンちゃんはとても気前のいい男で誰彼構わず親身になって世話を焼いてしまうものだから皆んなに慕われ、どこに出向いても「ブンちゃんブンちゃん」と町内の人や商店のご主人や奥様に至るまで幅広く愛されていた。ブンちゃんの奥さんテツコおばちゃんは美容室を営んでいた。母は私が生まれる前から早川美容室に通っており、父もまた店に通っていたらしい。母と父との関係が芳しくなかった時も、母は早

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とまとおじさん3

 どんな仕事でもそうだろうが、その仕事に従事した人だからこそ得ることのできる知識、経験に…

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見汐麻衣
10か月前
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とまとおじさん 2

「お母さんはさぁ、とまとおじさんのことどやん思っとる?」 「どやんもこやんもなかやろ。み…

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見汐麻衣
11か月前
11

とまとおじさん 1

 1989年、10歳だった私は週末の殆どを母の営むスナックで過ごしていた。学校と家の往来、近場…

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見汐麻衣
11か月前
9

 「中華屋にて」 

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見汐麻衣
1年前
4

静と動

 本屋に行き読みたい本を買うという目的の為に本屋に入る場合、滞在時間は5分位なのだが、基…

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見汐麻衣
1年前
7

おさまる。

 私の祖父は筆まめだった。しかもただの筆まめではない。 購入した電化製品には必ず元号と日…

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見汐麻衣
1年前
7

はじめに。

 2024年が始まった。 私は1979年生まれ、今年45歳になる。45年なんとかこの世を生きている。生きてきた。数字だけみるともう立派に大人。中年である。 45歳。 詩人、茨木のりこは 「人名詩集」を出版。「櫂の会」連詩開始。 (ちなみに個人的に好きな詩「自分の感受性くらい」は49歳の時に掲載された) 脚本家、作家の向田邦子は 「寺内貫太郎一家」「だいこんの花」「時間ですよ・昭和元年」ドラマ脚本を書いている。(ちなみに向田氏が随筆を書き出したのは47歳) 他にも敬愛する方