詩)さくらキャンディ
今年も桜の花散る季節
あの日を今も覚えている
桜の花まだ咲かぬ春の日
本当は伝えたかったでも言えなくて
視線すらそらして雨のせいにした
君が思うほど私は賢くも大人でもなくて
いつも臆病でよくない未来を見てしまう
校舎を去る
せめてあの時笑ってあげればよかった
本当は本当はね
言葉の先を紡ぐ勇気がなくてさ
会えそうで会えない日々が続き
君は忘れてしまったでしょう
階段ですれ違うたわいない放課後
君はすぐに調子に乗るから
私は素直になれずつれなくした
君は私ができない生き方をしていて
私はそれに憧れていた
桜降る窓越しに君を見る
せめてあの時笑ってあげればよかった
ありがとう
本当は本当はね
誰にも取られたくないそう思っていた
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