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まずは「自分の心を守る」ことから



 呆気に取られて、窓の外を見つめる。

 図書館に入った途端、いきなりの大雨。雷が鳴り、風が強く吹いてきた。外にある木々たちは大きく揺さぶられ、強い雨に打ち据えられている。木の葉が風に飛ばされていく。

 対照的に、窓一枚を隔てたこちらは、なんと安全なことか。ここに、こうしていたら、落ち着いていられるんだなぁ。

 ぼんやりしながら、ふと、「自分の心を守る」時も、こうであったならいいなと感じた。このところ、うれしくないことで、心がぐらんぐらんと揺れやすい。どうしても、影響を受けやすいたちだから、仕方がないのだが、それをずっと引きずってしまうのを辞めたい。それで頭がいっぱいになってしまって、他のことが手に付かないのが嫌だ。「自分の心を守る」が、まだあまり上手じゃないみたい。

 このイメージを、自分の中に落とし込もう。何かあったら、こんなふうに「図書館の部屋の中から外を見」ればいいんじゃないかな。まずは、自分を、自分の心を安全な場所に置く。それから、眺める。そうしたら、落ち着いて、感じたり、考えたりができそうだ。わたしは、一旦、経験すると、それを身につけやすくなる。このタイミングで経験できたこと、ありがたいなぁ。

 それから、「視点を変えてみる」をしたい。切羽詰まると、わたしは、わたし視点でしか物事を捉えられなくなる。視野が、極端に狭くなる。それも、まぁ仕方がないのだが、それでも、「本当にそれしかないのかな」という視点、余裕というか、余白みたいなものが欲しいなぁ。「自分の心を守る」ことができたなら、それも新たに産まれてくるかもしれない。

 それからそれから、「やってきたことの受け止め方」も、変えられたらいいなぁ。やってきたこと、どうしても厄介なものって、最近は受け止めがちだから。今の自分には、絶対に無理なことや理不尽ことはお返しして、それでも残ったことは、自分の今後のために、楽しんでやっていきたい。そうやって、やっていったこと、点が線になって、網目みたいになって、面になって、何かになっていくイメージが浮かぶ。とはいえ、何になるのか、さっぱりわかんないけれど。

 そういえば、今だって、身につけたものたちに、助けられている。事務員時代に苦労したパソコン作業が、読み聞かせやパートで活かせているし、保育士として延長保育担当したことが、広い視野で子どもを見守るベースにもなっている。我が子ふたりを育てていることも、PTAや子ども会をやったことも。がむしゃらに、あの時々にやってきたことが、今につながっている気がする。不思議だ。ひとつひとつ、バラバラで、その時やりたかったように、やってきただけなんだけれど。この歳になって、何かがまとまってきているような、心持ちがする。

 ということは、今やっていることも、きっと、この先、何かになるのだろう。何になるのかを楽しみにしつつ、できるだけ穏やかにやっていきたいなぁ。まずは、しっかりと、「自分の心を守る」ことから、だね。



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