502○ 語らない夢
「語らない夢」
夢を夢のままにして
大事にとっておいたのは
あなたに見てほしかった
その先の誰かに知ってほしかったから
こんなにも光って
美しい姿を汚さぬように
見かけ倒しの母性まで演じて
守っていた頃が懐かしく愚かだった
唯一無二の夢の欠片は
砕いてこそのものだと知るのは
いつなのだろう
語らない夢を飲み込んで目を閉じれば
次に待っているのが
私にしか見えない
世界の入り口に立っている私が
笑っている姿かもしれない
それはきっと
世界が望むあなたでしょうか
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NAKAJI