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御朱印帳がこんなにも嬉しいなんて

トップ画像は「三十三番土偶札所巡り」の御朱印帳。
神社やお寺に参拝した証をいただく御朱印帳の土偶版です。
山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳を中心とした中部高地の土偶を廻り、御朱印を集めるという土偶ファン必須アイテム!
鮮やかなブルートとプリントされている渦巻文様が素敵です。

2020年の春頃に販売が開始されていましたが、私がようやく今頃になって手にしたのにはこんな訳があります。

「三十三番土偶札所巡り」御朱印帳のニュースをキャッチして、勇んである博物館で購入しようとしたら、残念なことに売り切れでした。
買う気満々であっただけに、一気にトーンダウン。
そして、御朱印なんていらないかな、無くてもいいかな、既にゲットしている無料のスタンプラリー帳「縄文王国山梨STANP BOOK」とかぶるし…、と思い始めました。
スタンプラリー帳は、山梨県内の7つの博物館や資料館を廻ってスタンプを集めるもの。スタンプラリー帳と言っても、各館を代表する縄文土器土偶の写真で構成された全28ページの立派なもので、これだけでも充分に満足できる内容なのです。

「縄文王国山梨STANP BOOK」

一番下の枠に山梨県立博物館のスタンプを押すと、
表紙の土器が出来上がります。
中の写真のクオリティの高いこと!
無料とは思えないスタンプ帳です。


そして何より、
〝御朱印をいただくことのありがたみ〟を全然感じていなかったのです。
〝スタンプを自分で捺すのと違いがないのでは〟と、スタンプラリーと同じように思っていたのです。

そんなこんなで、もう殆ど御朱印帳の存在を忘れて博物館・資料館を廻っていましたが、今回北杜市考古資料館で〝御朱印帳販売中〟を見かけ、何だか急に手に入れたくなり躊躇なく購入したのです。

そしてこの御朱印帳を手にしてみたら、今までの浅はかな勝手な考えが一変したのです。

御朱印帳を購入後、すぐに御朱印をお願いしました。
施設の方は事務室の机にきちんと座り、御朱印を捺して日付を書き込み、そして両手で渡してくれました。
それに私も自然と応えるように、
何かの賞状を頂く様に、ちょっと背筋が伸びるような感覚で、少し恭しく受け取りました。

この一連のやり取りだけでも、どこか神聖な特別感を感じました。
そして施設の方が、土偶や土器を大切に思う心が伝わってくるように感じられたのです。

いただいた御朱印は、まるで土偶との出会いを祝福してくれているようで、幸せがじんわり広がっていきます。
スタンプが埋まっていく楽しさ・うれしさより、何倍も心に感じる幸福感です!

以前、新聞のコラムに、〝幸せを英語で表現する時に使う単語〟という記事があったのを思いだしました。

買い物をした時や美味しいものを食べた時など、日常的によく使われる短期的な幸せをhappiness
人との出会いや仕事などをやり遂げたなど、心にずっと残る長期的な幸せをwell-beingと区別して使う…と。
そう、御朱印帳を持つことはまさにwell-being!だったのです。

今回は山梨県立考古博物館と北杜市考古資料館で土偶を愛でることができました。
いただいた4つの御朱印をご覧ください。
まず、リーフレットから。

リーフレットの学芸員さんのコメントが楽しい!
裏はマップになっています。

そして、いただいた御朱印です。
三十三番土偶札所の一番手は山梨県立考古博物館の〝いっちゃん〟

御朱印は一番から順番に押印していただいても、
訪れた場所から順番にいただいても良いそうです。
私は一番から番号順に捺していただくことにしました。
こちらがいっちゃん
頭の後ろにはヘビが描かれています。
考古博物館のキャラクターとしても活躍中です。

三十三番土偶札所の二番手は同じく山梨県立考古博物館の〝のんさん〟

押印が次ページに写らないように、
このような博物館ごとの紙が添えられます。
こちらがのんさん
真横に広げた両手の3本指は、
鳥を表わしているという説もあります。

三十三番土偶札所の十三番手は北杜市考古資料館の〝ちびーなす〟

僅か高さ5.3㎝の2等身のちびーなす
愛称の由来は、ちびのビーナスです。
こちらがちびーなす
かわいい~!思わず笑みがこぼれてしまいますね。
ビーナスと言われるだけに、
中部高地特有の土偶の特徴をもった精工に作られた土偶です。

三十三番土偶札所の十四番手は北杜市考古資料館の〝石堂地母神〟

ニックネームはパンツ土偶
ストライプのパンツのようなものを履いています。
こちらがパンツ土偶
このポーズ、イカしているでしょ⁉
耳にはピアス、首にはネックレス?と、
なかなかおしゃれな土偶です。

御朱印と土偶、比べながら観ていると、一層愛らしく感じられてきます。
土偶は一度、二度と回を重ねて観るごとに新しい発見があり、何度観ても飽きません。
三十三点の土偶の殆どを一度は観ている私ですが、御朱印をいただくために再び土偶達に会いにいきます。

数千年前の縄文人が作った土偶を廻る旅、
私の幸せが続く旅はまだまだ続きます。

ところで、
あなたのwell-beingがなんですか?

最後まで読んでいただき有難うございました☆彡

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