
凡人のセルフケアは、ストレッチだけでは不十分で何も解決しないことが多い
凡人は、ストレッチだけしたところで、何にも問題解決しないことは多い。
別に、ストレッチに何か解決を求めてるわけじゃないし、って言われたら私は何も言えなくなってしまいますが。。。
そんなことは置いといて、そもそも、凡人自身がもっている関節の拘縮や、相対的な柔軟性のままストレッチをしたところで、伸びやすいとこが伸びるだけで、硬いとこは硬いまま。
だから、普段のセルフケアにおいては、マッサージボール、コンプレフロスを活用しながら、エクササイズなりストレッチをすることを推しています。
ポイントは、それらツールを活用しながら、という所で、凡人はエクササイズやストレッチだけでは良くならないケースが多々あると感じています。
その理由は、凡人にとって関節の拘縮を取り除くことや、相対的な柔軟性、動作パターンの改善にはエクササイズやストレッチだけでは刺激として不十分だから。
今回は、関節の拘縮の観点で。
関節の拘縮とは、関節をまたぐ何らかの軟部組織(皮膚、筋肉、靭帯、関節包、脂肪体など)の原因によって関節の動きが悪くなると言う表現をしておきます。
そして、この関節の拘縮の改善はリハビリの領域ではもちろんですが、我々凡人トレーニーにとっても、解決したい問題の一つです。
痛みや怪我の予防はもちろんですが、トレーニングで重要な動作の改善や効きにもつながるからです。
で、それを治したいのですが、そうはいっても、もう情報を浴びれば浴びるほど、いろんな切り口からの介入だったり横文字や日本語での似たような意味だけど、こっちではこの表現、こっちではこの表現
(タイトネスとショートニングは似たような感じだけど違うの?)
(リリースと滑走操作って違うの?そもそもリリースって何?)
(拘縮と硬いって違うの?)
といったように、色々な言葉の言い回しがあって凡人の私は頭が混乱して参りますので、私は赤羽根先生の関節拘縮の考え方を一旦お借りしていきたいと思います。
・皮膚性拘縮 (皮膚、皮下組織の滑走性と伸張性)
・筋/筋膜性拘縮 (短縮、攣縮、筋膜癒着)
・靭帯、関節包拘縮(靭帯、及び関節包の伸長性、周辺組織との滑走性)
・脂肪体拘縮(脂肪体自体の柔軟性、周辺組織との滑走性)
このような形で、各関節にまたがる軟部組織をそれぞれみていこうよ、と言う感じで、書籍にはそれぞれの拘縮に対する評価と改善方法(評価法がそのまま改善方法になっている手法が多い)がありますが、これらを一人で自分で一つ一つやっていたらキリがありません。
そこで、マッサージボール、コンプレフロスを使いながらのエクササイズやストレッチがこれらを一気にできるからおすすめできると考えています。
マッサージボールを使ったいわゆるリリースでできると考えられるのは、やり方にもよりますが、短縮(対象筋に当てながらの伸長位をとる)、攣縮(対象筋に当てながらゆらゆらする「圧&摩擦」)、筋膜癒着や滑走不全(筋間や、組織間にあてながらゆらゆら)です。
コンプレフロスを巻きながらのストレッチやセルフマッサージでアプローチできると考えられるのは、皮膚の伸張性以外の全ていけるのでは?と考えています。(皮膚の伸張性は皮膚を持ち上げなきゃいけないため、できない?)
といったような感じで、フロスとボールを用いれば、拘縮に対して一人で改善しやすいと考えています。デメリットは、どの軟部組織が原因か掴めないところかとおもいます。
仮に凡人が拘縮に対して、動きが悪いから、その方向へストレッチ!ということを行うとどうなるのでしょうか?
もし背屈可動域制限があるからといって、足関節前方部痛がある中で無理に可動域エクササイズを行っていたらどうなるでしょうか。
距骨が前方に押し出されている状態は変わらないわけですから、痛みを助長するか、可動域が改善してもまた防御反応として制限されることが容易に想像できるのではないでしょうか?
やはり、拘縮に対しては、まず「何らかの軟部組織」に対してアプローチをしてその動きがでやすい環境をつくることが大切だと思います。
そして、そういった環境を作ってから、自分にとって難易度が高いエクササイズにチャレンジするべきですが、動きやすい環境をここでつくり出せたとしても、動作の制御ができるか?はまた別の問題となってきます。
それに関しては、他の感覚との統合が関わるからです。
ヒップヒンジができる可動性を有したとしても、ヒップヒンジをとって、Tバーローができるとは限らないからです。ここからは動作学習的なことが必要になります。
ちなみに、コンプレフロスは巻く方向によって、関節運動を誘導できるので、動作学習にもかなり役立つと思ってます。
たとえば、下腿外旋が強い方が下腿内旋をコントロールしながらエクササイズをするのは難しいですが、その時にフロスを下腿内旋方向に向けながら巻くと、コントロールしやすくなる。とかです。
参考になれば幸いです。