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コーチングとは何か?
こんにちは!
今回はコーチングとは何か?についてお話していきます。
日頃部下を指導したり、新人教育を行う上で、今ほどマネジメントしづらい時代もなかなかないんじゃないでしょうか?多くの管理職の方々が育成について悩んでいるのではないかと思います。
育成スキルにおいて、これを学んでおけば正解!というものはありません。多様性溢れる社会となった今、一つのスキルに頼りきりになると対応できない場面が発生してしまいます。
様々な部下のタイプに対応できるよう、幾つかのスキルを習得し、時と場合によって使い分ける必要があります。今回はその育成スキルのうちの一つコーチングについて解説していきます。育成について悩んでいる方はぜひ、読んでみてください。
参考図書はこちら
播磨早苗著
目からウロコのコーチング〜なぜ、あの人には部下がついてくるのか?〜
2008年に発売と10年以上も前の本ですが、コーチングの基礎的な知識とノウハウが詰まった良書です。コーチングとは何か?からコーチングに必要なスキルまでが書かれています。
今回の投稿で全体をざっくりと要約し、次回以降は一つ一つの要素を詳しく解説していこうと思っております。
それでは、いきましょう!
コーチングは高次元なスキルの集合体
コーチングって一般的に「怒らなくて良い」みたいな捉え方があると思います。私は怒ることが昔から苦手、というか怒りたくなかったので、このコーチングというものに安易に飛びついて見事に失敗・炎上しました笑(ここで言う怒るは感情的になって怒るを意味します)
コーチングの本ってぱっと見、簡単なことが書かれているように見えますが、いざ実践しようとすると結構難しいスキルです。難易度高めなスキルの集合体がコーチングって感じです。
コーチングにおいては相手の話を聴いて、質問によって答えを導き出すのですが、生半可な理解でこれをやろうとすると、これがまた難しい。。。なので、コーチングはできるだけ深く学んでください。今回の投稿で簡単にまとめますが、そのあと細かい解説も投稿していきますので、合わせて読んでから実践することをお勧めします。ベストは本書を購入していただいて読んでもらうことですが^^
コーチングとは何か?
それではまず、コーチングとは何か?
本書におけるコーチングとは「会話によって相手の優れた能力を引き出しながら、全身をサポートし、自発的に行動を促すコミュニケーションスキル」です。
コーチングにおいては指導という概念はなく、あくまでコーチとその相手は対等な存在です。相手から答えを引き出すために、ポジティブに向き合えることを前提条件としています。
本書ではコーチングを土壌作りと捉えています。どんな野菜でも果物でも、土壌がダメでは育ちません。逆に土壌がよければ美味しく美しく育つことができます。
人も植物と同じで、成長できない人などおらず、土壌(コーチングの仕組み)さえ整っていれば成長することができます。
厳しさで指導する鬼コーチは時代遅れ
なので、昭和〜平成の時代にあったような厳しさで指導するようなスタイルの鬼コーチはコーチングにおいては不適切です。恐怖によって従わせると、身体は前進していても、心は緊張と後ろ向きな感情に満ちている状態となり、十分な学びが得られません。
また、自分のノウハウを押し付けるスタイルは部下を考えさせないことにつながり、応用が聞かない思考停止の部下を作ってしまいます。いちいち指示出しをしていると、部下はいざという時に思考停止を発揮してしまい、自分で判断することができず立ち往生してしまいます。
今はVUCAとも呼ばれる変化の激しい時代です。ビジネスにおいても細かい変化が求められているので、その場その場で自分で考えて動けなければビジネスチャンスを逃してしまいます。
コーチングを行う前に大事なこと
コーチングは、正しくスキルを実践できれば良いというわけではありません。
コーチングを成功させられるかどうかはコーチングを始める前の段階で決まるといっても過言ではありません。
コーチングよりも前の段階、コミュニケーションの入り口であるペーシングができているかが重要です。
簡単に言うと話しかけられやすい雰囲気を作れているかどうかが重要です。顔の表情や挨拶、声やアクションなどで相手に良い印象を与えることができているかどうかが鍵となります。
このペーシングができていなければどんなにコーチングのスキルを駆使しても、意味をなしません。
コーチングの構成要素
コーチングの構成要素は主に
聴く・承認・信じるの三つです。
聴くということはつまり「傾聴」。英語ではアクティブリスニングと言いますが、この傾聴というスキル、ただ聞くだけではない、非常に奥が深い技術です。多くの人がこの傾聴を安易に理解し、できていると勘違いしてしまっています。
次に承認です。
承認もだいぶ一般化していますが、じゃあ何をどうすれば承認したことになるのか?と聞かれると答えられない人が多いんじゃないかと思います。本書では「Iメッセージ」などを用いて相手を承認するというテクニックが紹介されています。また、褒めないことも重要だとか。
最後に信じるということです。
これはコーチングの肝になる考え方で、相手の中に答えがあることをどれだけ信じることができるかどうかが重要と書かれています。このマインドなしには本当のコーチングにはたどり着けません。この考えがなければ自分主体のコーチングになってしまうかもしれません。
このように、コーチングはペーシングを前提に、聴く・承認・信じるという要素から成り立っています。
さて、今回はコーチングの概要をわかりやすくまとめてみました。なんとなくこんな感じということがわかったところで、次回からはこのコーチングの要素に加え、その他の要素や細かいテクニックを合わせてご紹介していきます。
それでは、また次回です!