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三幕構成 v.s 起承転結!! ~私が三幕構成を激推しする3つの理由
激推し三幕構成!!
三幕構成って、ご存知でしょうか?
「あー、なんかアレでしょ。映画とか演劇の創作術……だっけ?」。
そう、その三幕構成です。
じつは私、「映画やアニメを見る → 三幕構成を作る」を日課としていまして、ほどんと毎日三幕構成図を作り続けています。<2021年上半期・世界で最も三幕構成を作った人ランキング>があれば上位ランカー間違いなしと自負しているのですが……さて。
本記事は、そんな私が「三幕構成って聞いたことはあるけれどよくわからないんだよね」という方に、「マジでマスターした方がいいですよ!絶対お得ですから!」と三幕構成を激推しする小文です。
※弊サイトでは、たくさんの三幕構成図を無料公開しています。ぜひご覧ください。詳しくは、本記事最後の「関連記事」欄をご参照ください。
なぜ三幕構成なのか?起承転結で十分では?
<1>
三幕構成とは何か?
超大雑把にまとめると、「エピソードの最適な並び順を考えるためのツール」とでも言いましょうか。
まぁ、「起承転結」のようなものです。
<2>
……と言うと、「じゃあ、起承転結でいいじゃん。なんでわざわざ三幕構成とかいう訳のわからんものをマスターしなきゃいけないの?」と感じる方もいるでしょう。
まさにその通り!
皆さんはクリエイター(or クリエイター予備軍)であって、研究者ではありません。創作術の勉強をする時間があるなら、クリエイションした方がいいに決まっている。
<3>
が、しかし!
私は、それでも三幕構成をマスターしておいた方がいいと思うんですよ。
確かに起承転結と似ているものの、しかし、三幕構成にはじつは起承転結にはない大きなメリットがあるのですから。
以下、私が三幕構成を激推しする3つの理由です。
【激推しの理由①】基礎を学ぶべし!
<1>
そもそも……私の知る限り、現代的な創作術の多くはハリウッド映画の世界で誕生し、磨かれてきたものです。
小説の創作術にしろ、マンガの創作術にしろ、源流を辿るとハリウッド映画の世界に行き着くことが多い。
「えっ?マジで?」と首をひねった方もいるかと思いますが、マジです。
ぜひとも書店に行って、創作術の本を手に取ってみてください。その多くが、<ハリウッド式創作術を換骨奪還したもの>か、あるいは<ハリウッド式創作術を発展させたもの>です(さもなければパクリ)。
そしてそんなハリウッド式創作術のベースにあるのが、そう、三幕構成!
となれば……!
<2>
皆さんは数学を学ぶ前に、算数を勉強しましたよね?
それと同じです。
小説やマンガの創作術を学ぶのもいい。でもその前に、それらのベースにある三幕構成をかじっておくと尚いいと思うんですよ。
三幕構成を理解した上で小説やマンガの創作術を学ぶと、「あー、はいはい!これ、要するに三幕構成のことだよね!知ってますよ!」とか、「なるほど!三幕構成をこうやって応用するわけか!」とか、グッと理解が深まるはずです。
<小説やマンガの創作術を学ぶ前に、まずはハリウッド式創作術を!>なんていうとえらい遠回りに見えるかもしれませんが……急がば回れ!
結果的には、それが一番の近道となるでしょう。
【激推しの理由②】世界とつながるべし!
<1>
起承転結の大きな弱点、それは日本人(正確には日本語話者)以外に知っている人がほとんどいないということです。
その点、三幕構成は強い!
欧米を中心に、多くの国・地域で使われています。
つまり、三幕構成をマスターすれば世界中のクリエイターや研究者の知恵を借りることができるのです。
これはお得ですよ。
なにしろ時代はグローバル。インターネットがこれだけ普及したいま、日本に引きこもっているのはもったいないと思うんですよね。
<2>
例えば、「Three Act Structure」と検索してみてください。
「映画○○を三幕構成で分析してみたよ」なんて記事がたくさんヒットするはずです。
その中でも、特に私がオススメするのはこの辺りのサイト。
※いずれも英語版のみ。無料。
<3>
英語が不得手な方もご安心を!
簡単な単語、文法しか使われていません。専門知識は不要です。「DeepL翻訳」などのツールを使えば、楽勝で読めるでしょう。
<4>
これらのサイトの多くは個人ブログです。
ぶっちゃけた話、「えっ!?きみの分析間違ってない?」「そこはファースト・ターニングポイントじゃないだろ……」と感じることも少なくありません。
しかし、それでいいんですよ!
大切なのは答えを教えてもらうことではありません。「この人の分析は本当に正しいのかな?」「ここは違うのでは?」と頭をひねることに価値があるのです。
【激推しの理由③】<転換点>に注目すべし!
<1>
三幕構成にあって起承転結にないもの……それは、<転換点(ターニングポイント)>への関心です。
三幕構成には、「いつ、どのようにして【起】から【承】へ移行するか?」といった発想がありません。
一方、三幕構成では、各転換点に「ファースト・ターニングポイント」「ミッドポイント」「セカンド・ターニングポイント」という名前が付いている。
※補足:「ファースト・ターニングポイント」を「プロットポイント1」、「セカンド・ターニングポイント」を「プロットポイント2」と言う場合もあります。
それどころか……三幕構成の提唱者たるシド・フィールド曰く、「転換点こそが重要!」「『第1幕』『第2幕前半』などを考えるのは後回しだ。まずは転換点を意識せよ!」。
<2>
転換点というのは例えば、
・Step 1:主人公が異世界に転生
・Step 2:最初は大ショック。次々起こるトラブルに泣きべそをかく
・Step 3:しかし、とあるきっかけから彼は奮起!勇者として魔王討伐に乗り出した
……というストーリーの<とあるきっかけ>が該当します。
具体的には、
・例1:主人公が美しい少女と出会い、カッコいいところを見せたくなる
・例2:主人公が「魔王を倒せば元の世界に戻れる」と知る
……なんて出来事ですね。
つまり、<転換点 = 物語が大きく動くポイント>。
一度でも物語を作ったことがある方なら、「転換点こそが重要!」という三幕構成の考えにご同意いただけると思います。
物語は転換点次第で、いくらでも面白くなり得る!
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以上、三幕構成の魅力を申し上げてきました。
起承転結も悪くはない……が、しかし。やっぱり私は三幕構成を推します。
クリエイター(or クリエイター予備軍)の皆さん、ぜひ三幕構成をマスターしてみてくださいねー!
関連記事①:三幕構成を詳しく知りたい方へ
関連記事②:「三幕構成のサンプル」を見たい方へ
関連記事③:「邦画の三幕構成」を見たい方へ
関連記事④:「アニメの三幕構成」を見たい方へ
関連記事⑤:「特撮ドラマの三幕構成」を見たい方へ
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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