アホはアホでも彼女のアホは……|『アホガール』(1)
このアホアホアホーー!!
こんにちは。傑作アニメを分析・研究する「未来世紀アニメスタディーズ」のお時間です。
本日取り上げるのは……こちらの作品!
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作品概要
【1】ストーリー
主人公は、驚異的なアホ・花畑よしこ(女子高生)。
これは、彼女と、彼女を取り巻く人びと(一見被害者だが、じつはアホ・ポンコツキャラばかり)のドタバタな日常を描いたギャグ作品である!!
【2】放送時間
本作は、1話15分の短編である(ご存知の通り、1話30分が一般的)。
「15分」というと短く感じるかもしれない。しかし本作はかなりテンポがよく、展開が早いので、これくらいがちょうどよいと思われる。
実際、視聴者からは、「これ以上長いと疲れてしまいそう」「ハイテンポだからこそ、これ以上続くと飽きてしまいそう」という声があがっている。
よしこの「アホ」の本質
本作の主人公・よしこ……彼女はおそるべきアホである。
どの程度アホかといえば、近所の小学生が本気で将来を心配してくれるほどにアホである。
ただ、アホといっても様々だ。
ここでは、彼女がどのようなタイプのアホなのかを明らかにしていこう!
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よしこの「アホ」の本質
よしこはアホである。
本作には、彼女のアホ具合を物語るエピソードが溢れている。
しかし!
その本質は、以下の2点に集約できると思われる。
【1】異常にポジティブ!!(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)
【2】その場の感情や直感のみにしたがって行動する!!
……つまり、彼女の「アホなエピソード」は、すべてこの2つの要素で説明できると思うのだ。
換言すれば、「アホなエピソード」を因数分解すると、必ずこの2つにたどり着くだろう。
以下、詳しく見てみよう。
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【1】「異常にポジティブ!!」ってどういうこと?
例えば、本作冒頭に以下のようなシーンがある。
※「明」は、よしこの幼馴染で、本作の主要キャラの1人。詳細後述。
・「就職できない」→「毎日が日曜日!ばんざーい!」
・「生活できない」→「宝くじを当てればよい」
・(宝くじは簡単には当たらない)→「夢を見ようぜ!」
……「ポジティブ変換」の嵐である。
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【2】「その場の感情や直感のみにしたがって行動する!!」ってどういうこと?
こちらも、実際のシーンを見てみよう。
また、旨いバナナを食べて感動。直接感謝を伝えたいと農家へ向かう(電車賃を持っていないので100km以上走って!)……なんてエピソードもある。
「思い立ったが吉日」と言うが、よしこの行動原理は「思い立ったが吉“秒”」。
「面白そう」「楽しそう」などポジティブな感情が湧くと、次の瞬間には行動に移す。一方、ネガティブに感じたら、即止める。これだ。
よしこの「アホなエピソード」を分析する
ここまで、よしこにまつわる「アホなエピソード」は、【1】「異常にポジティブ!!」(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)と、【2】「その場の感情や直感のみにしたがって行動する!!」という2つの要素で説明できると申し上げてきた。
ここからは、具体的にいくつかのエピソードを取り上げ、因数分解してみよう★
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【アホエピソード①】よしこは極めて学力が低い
よしこの学力は壊滅的である。
・実力テストでは、全教科で0点を取る(マークシート式なのに!)。
・「11+3=5」と回答するなど、足し算もまともにできない(高校生なのに!)。
さて……それでは、なぜこれほどまでに学力が低いのだろうか?
おそらく、以下の理由によると思われる。
たいていの学生は、勉強を楽しいとは思っていない。
しかし、多くの人は、「親や教師に叱られたくない」「ご褒美がほしい」「0点は恥ずかしい」なんて理由で、なんだかんだ我慢し、耐え、ある程度は勉強するものだ。
……が、よしこは違う。
彼女は「その場の感情や直感のみにしたがって行動する」。
つまり、勉強なんて嫌。嫌なことはしない。以上!……というわけだ。
そして、「異常にポジティブ」(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)である。
0点でも困ったとは思わない。恥ずかしくもない。
かくして、彼女の学力は壊滅的になる。
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【アホエピソード②】よしこは、自分を美人だと勘違いしている
よしこは、自身を美人だと思っている。
明や、母・よしえがいくらそれを否定しても、彼女は真に受けない。照れや、冗談だと解釈する。
……そう!彼女は「異常にポジティブ」(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)なのだから!
客観的に見て、彼女はブスである(アニメやマンガではキャラデザがきれいすぎてそうは思えないのだが……少なくとも設定上はブスらしい)。
つまり、彼女は「自分を美人だと勘違いしているブス」なのだ(ひどい表現……)!そしてそれは、彼女のポジティブすぎる性格に由来する。
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【アホエピソード③】よしこは、明と相思相愛だと勘違いしている
よしこは、明に恋をしている。
そして、明に愛されていると思っている。
……が、後者は勘違いである。
詳細は後述するが、明はよしこを愛していない。というか、嫌悪している。
実際、よしこに対する明の言動は容赦ない。ツッコミは激しく、平気でぶん殴る。……まぁ、原因はすべてよしこにあるのだが、それにしても愛があるとは思えない。
だが、よしこは明の愛を確信している。
幼いある日、明は何の気なしに、よしこにバナナをやった。よしこは一口食べて、そのあまりの旨さに感激!
こんなに旨いものをくれるのだ。よしこは確信する……明は自分を愛しているに違いない!
それ以来……明がどれだけ嫌悪を露わにしようとも、「自分は愛されている」という確信は一切揺るがない。
なにしろ……そう!彼女は「異常にポジティブ」(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)なのだから!
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以上、よしこの「アホなエピソード」が、【1】「異常にポジティブ!!」(すべてを好意的に解釈し、決して悩むことがない)と、【2】「その場の感情や直感のみにしたがって行動する!!」という2つの要素で説明できること、ご理解いただけたかと思う。
冒頭申し上げた通り、アホといっても様々なタイプがあるが……彼女の「アホ」の本質はここにあるのだ!!
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クリエイターの方へ。
「よしこをリスペクトしたキャラ」を作る際には、以上2点を意識すると、それっぽくなると思います★
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(担当:三葉)
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