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ギャルJK v.s 陰気JK!!|『大災難P.T.A.』(3)

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テーマ発表!!


 第1回第2回に引き続き、映画「大災難P.T.A.」をベースに新しい物語を妄想します。

※「大災難P.T.A.」のストーリーなどについては、第1回の記事をご参照ください。


妄想開始!


嘉村 「大災難P.T.A.」は、家族と休暇を過ごすために帰路を急ぐ主人公が、
数々の災難(悪天候、交通機関のトラブル、がさつで無神経な同行者……)に巻き込まれるコメディ作品ですが、「設定を思いっきり変えても面白くなるのでは?」ということで……前回に引き続き、一体どんな物語にするといいかディスカッションしてまいりましょう!

三葉 承知しました。

嘉村 前回ご紹介したのは、「家族と休暇を過ごそうと帰路を急ぐ中年男性が、異国のストライキやクーデター、そして無神経でがさつな中年男性に悩まされながら旅する物語」、「家族と休暇を過ごそうと帰路を急ぐ20代後半の男性が、悪天候や交通機関のトラブル、そして無神経でがさつな中年女性に悩まされながら旅する物語」の2案でした。


案③


嘉村 「案③」にまいりましょう!

三葉 「案③」は、「家族と休暇を過ごそうと帰路を急ぐ20代後半の男性が、悪天候や交通機関のトラブル、そしてやたら社交的で強気なギャルJKに悩まされながら旅する物語」です。


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嘉村 ギャルJK!

三葉 はい。詳細をご説明する前に、ここで「大災難P.T.A.」風の物語を作る時に注意すべきポイントを振り返っておきましょう。


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三葉 ……となります(より詳しくは第1回の記事で)。

嘉村 なるほど。

三葉 さて「案③」ですが……基本的な設定やストーリー構造は、「大災難P.T.A.」と同じです。しかし、1つ大きな相違点があります。

嘉村 ふむふむ。

三葉 すなわち!「大災難P.T.A.」では、主人公とともに旅をするのは「中年男性」でした。それに対して「案③」の同行者は、「ギャルJK」!

嘉村 ふむ!

三葉 いずれも「主人公を悩ませる同行者」ではありますが……「中年男性」と「ギャルJK」ですからね。「『悩ませる』の意味」がだいぶ違う。例えば、こんな具合。……朝、ギャルJKがめったやたらと露出度の高い格好でやってくる。主人公は慌てて視線をそらして、「おっ、おい!」「んー?どしたー?」「『どしたー?』じゃねぇよ!むっ、胸!!」「胸?揉みたいの?」「バッ、バカ野郎!デカい胸が丸出しじゃねぇか!はしたないぞ!ボタンを閉めろ!!」「丸出しって……ぷぷっ!こんなのフツーだし!」「ちっ、痴女じゃねぇか!」「失礼な!あんたが童貞なだけでしょ」「どっ、童貞じゃねぇし!28歳ナメんなよ!」「精神的童貞め!」「ううっ……」。

嘉村 あー、そうか。同行者が「ギャルJK」になったことで、「少年マンガ風」というか「エロマンガ風」というか「男の子の夢の詰まった物語風」というか……そういう作品になるわけですね。

三葉 ええ、その通りです。まさに「男性なら誰もが持っているであろう『かわいい女の子に弄ばれたい』という願望を満たす物語」……具体例を挙げるなら、「はじめてのギャル」に似た雰囲気の物語になるのです。


嘉村 なるほど。

三葉 もう1つエピソードをご紹介しましょう。すなわち……とある町で交通手段がなくなり、困り果てる主人公。一方のギャルJKはさっさとヒッチハイクをして、あっという間に車を捕まえる「おーい!駅まで乗せてくれるってよ」「マジかよ!」「マジマジ!早くこっちー!」「お前、すげぇな……」「ん?何が?」「いや、ヒッチハイクって……オレにはできねぇわ。お前と一緒でよかったよ……って、おい!この全面スモークの窓!金ぴかのエンブレム!」「ん?何ブツブツ言ってんの?」「これ……あの……怖い人たちの車じゃ……」「ホラ、待ってくれてんだからさ、早く乗りなよ。……お邪魔しまーす!おっちゃん、乗せてくれてサンキュー!」「(……ヤクザじゃねぇかよ!)」。

嘉村 ふむふむ。極めてコミュニケーション能力が高いわけだ。確かに「ギャルJK」ってそんなイメージがありますよね。

三葉 さて最後に、以上のストーリーを「大災難P.T.A.」に沿って整理してみましょう。


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三葉 上述の通り、基本的な設定やストーリー構造は「大災難P.T.A.」と同じですが……「同行者 = ギャルJK」ならではのエピソードを盛り込むことで、「大災難P.T.A.」とはまた違ったユニークな物語になり得ることでしょう。


案④


嘉村 続いて、「案④」にまいりましょう。

三葉 はい。「案④」は「家族と休暇を過ごそうと帰路を急ぐギャルJKが、悪天候や交通機関のトラブル、そしてやたら陰気なJKに悩まされながら旅する物語」です。


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三葉 まずは、「大災難P.T.A.」との対比表をご覧ください。


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嘉村 今度は「ギャルJK」が主人公なんですね。で、同行者は「陰気JK」と。

三葉 はい。そして2人は「ギャル」と「陰キャ」。同じJKでもまったくタイプが違う。当然、すれ違いや摩擦が起こります。

嘉村 ふむふむ。

三葉 ギャルJKが、陰気JKのあまりの陰気っぷりにイライラして、「一緒にいると、気分が滅入ってくんだよ!傍に来んなよな!」なんて言ったり。

嘉村 なるほど。

三葉 一方の陰気JKは、見た目からしていかにも暗い。声は小さく、態度は曖昧。ギャルJKに何を言われても、黙ってうつむいているだけです。さらに、道を歩いていて突如しゃがみこむ!

嘉村 ほぉ……。

三葉 ギャルJKは「すわ!何事か!?」と驚くが、陰気JKは呑気に「見てくださいよ、○○さん。タンポポですよ。かわいいですねぇ。イヒヒ」。

嘉村 「イヒヒ」って……。

三葉 ちょっと不気味なところもあるわけですよ。

嘉村 ギャルJKは一段とイライラするんでしょうねぇ……。

三葉 ええ。思わず、「こちとら疲れてんだよ!足が棒なんだよ!タンポポなんてどうでもいいわ!!」と怒鳴ってしまう。

嘉村 ふむふむ。

三葉 しかし旅を続ける内に、ギャルJKは人間的に成長していきます。そして「こいつ、いろいろアレだけど……別に悪いヤツじゃないんだよなぁ」なんて好感を持つようになる。

嘉村 ふむ。

三葉 そして……なにしろJK2人旅ですからね。最終的には皆さんご期待の通り、百合っぽい展開になります。


嘉村 ほぉ!中年男性2人旅の「大災難P.T.A.」とだいぶ違った雰囲気の作品になりそうですね!


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 「大災難P.T.A.」の研究はこれで終了です。ありがとうございました。

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 最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。

(担当:三葉)

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