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「キャラAが、すでにずぶ濡れのBに傘を差しかけてやる」というシーンを通じて、Aが少しでもBの助けになりたいと強く願っていることを暗示する ~アニメ「君は放課後インソムニア」の場合

伊咲「見つけた!」
丸太「……」

アニメ「君は放課後インソムニア」(第8話)


◆概要

【「キャラAが、すでにずぶ濡れのBに傘を差しかけてやる」というシーンを通じて、Aが少しでもBの助けになりたいと強く願っていることを暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「君は放課後インソムニア」(第8話)

▶1

本作の主人公は、丸太(高1男子)。


いろいろあって、

・Step1:強いショックを受けた丸太。彼は嵐にも関わらず、傘も持たずに駆け出していってしまった

・Step2:しばらくして伊咲(クラスメイトの女子)が後を追った


やがて伊咲は丸太を発見した。

・Step3:丸太は大雨の中をとぼとぼと歩いていた。すっかりずぶ濡れだ。

・Step4:伊咲は笑顔で駆け寄る。ところが、丸太の表情は暗い。彼は伊咲と一瞬目を合わせるが、すぐに俯いてしまった。

・Step5:伊咲はハッとする。笑顔が消える。丸太がどれほど深く傷ついているか思い知ったのだろう。

・Step6:伊咲は無言で腕を伸ばし、びしょ濡れの丸太に傘を差しかけてやった


▶2

ご注目いただきたいのはStep6、伊咲が傘を差しかけるシーンだ。

何しろ、丸太はすでにびしょ濡れである。

いまさら傘を差しても意味がないことは明らかだ。無論、伊咲だってそんなことはわかっている。

しかし彼女は、それでも差しかけずにはいられなかったのだろう。少しでも丸太のために何かしたい!丸太を放っておけない!もしくは「どれほど辛い状況でも私がいることを忘れないで!私はあなたの味方!」と伝えたかったのかもしれない。だから傘を差しかけた。


つまり「伊咲が、すでにずぶ濡れの丸太に傘を差しかけてやる」というシーンを通じて、伊咲が少しでも丸太の助けになりたいと強く願っていることが暗示されているわけだ。


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