ヒロインを整理して、そして妄想を膨らませる★|『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』(3)
本記事は、「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」を徹底分析する特集の……第3回である★
第3回(本記事):ヒロインを整理して、そして妄想を膨らませる★
第4回:「転生後、主人公の独白が延々と続き、単調になってしまう問題」の「桃尻娘」的解決について
第1回からご覧になることをオススメします★
パーティメンバーの構成
三葉「前回は、男性主人公・サトゥーに注目して、本作を分析しました」
嘉村「はい」
三葉「そして今回は、ヒロインの方……すなわち、7人の少女たちについて詳しく見ていきましょう!」
視点①
視点②
三葉「いまは大変かわいらしいポチやタマですが……」
嘉村「ええ」
三葉「いつか、『ちょっと!顔が近いっての!』とか、『オヤジ!こっち見んな!』とか言い出したらショックでしょうねぇ!」
嘉村「いや、そりゃいつかは親離れの時がくるでしょうが、いくらなんでも『オヤジ』はないでしょ、『オヤジ』は……」
三葉「いやぁ、わかりませんよ。ポチのようないい子ほど、些細なきっかけでギャルっぽくなったりするものです。そしてある日、サトゥーが風俗店を利用していることに気づく。思えば、昔から夜中に不意にいなくなることがあったっけ……ああ、不潔!!」
嘉村「うーむ……」
視点③
嘉村「こうして見ると、バランスのよいパーティですね」
三葉「まったくです」
嘉村「ふむ」
三葉「そして、ここからいろいろアイデアが浮かんでくると思うんですよ。例えば、『もしも何らかの理由でポチとタマがいなくなったら、このパーティはどうなるのだろうか?』と妄想してみましょう」
嘉村「ほぉ……」
三葉「人間ってのは社会的な生き物ですからね、周囲の人間関係に大きく影響を受けるものです」
嘉村「ええ」
三葉「ポチ、タマという『パーティにとっての末っ子キャラ』がいなくなると、お姉さんキャラのアリサやリザはとりわけ悲しむと思うんですよね」
嘉村「確かに」
三葉「その時、何が起こるのか?……ミーナが子どもっぽいふるまいを始めるのではないでしょうか?」
嘉村「……ん?」
三葉「つまり、おそらくは無意識の内に、ポチやタマの代わりを果たそうとするのではないかと思うのです。こういうことって実際にあって、例えば母子家庭に生まれた男児は、時として母の伴侶(=父)のようにふるまうようになるものです。年齢のわりに妙に大人びたりね」
嘉村「ふむ」
三葉「あるいは、親が『いつまでもかわいいままでいてほしい!大人になんてならないで!!』と強く願うと、子どもは無意識の内にその期待に応えようとして、成長を止めてしまうことがある。……これと同じです」
嘉村「なるほどねぇ」
三葉「あるいは、アリサがいなくなったらどうなるでしょうか……?」
嘉村「んー……リザあたりが、『私がアリサの代わりにならなきゃ!』と奮起して、感情表現豊かになるとか?」
三葉「そうですね。あるいは、ミーナが急激に成長するとか……」
嘉村「ふむ」
三葉「このように、キャラを単体で捉えるのではなく、『複数の人間が相互に影響し合う集団』=『社会』という単位で見てみると、いろいろ発見があるのでオススメです!」
明日に続く★
------
関連
------
最新情報はTwitterで★
------
最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
最後までご覧いただきありがとうございます! 頂戴したサポートはすべてコンテンツ制作に使います!