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「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている ~ドラマ「ザ・ボーイズ」の場合
ブッチャー「映画『マトリックス』を見たことがあるだろ?お前は赤いカプセルを飲むことだってできる。これからの残りの人生をマス掻いて、感情的に泣いて、チャイ飲んだりグリーンティラテ飲んだりして過ごせばいい。だが、青いカプセルを飲むことだってできる。――逆だったか?とにかくどっちかのカプセルで自分におさらばできる」
↓
ヒューイ「どっちのカプセルを飲めばいいの?」
ブッチャー「とにかく弱腰になるなって言ってんだ!」
◆概要
【「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:ドラマ「ザ・ボーイズ」(シーズン1の第1話)
▶1
本作の主人公は、ヒューイ(20代の男性)。
彼は電気屋で働く、ごく普通の青年である。心優しく穏やかで、自分の意見を主張するのが苦手なタイプだ。
そんなヒューイだが――ところがいろいろあってある日、
・Step1:ブッチャーという男の指示にしたがって、「悪の組織の本拠地に潜入し、盗聴器を仕掛ける」という任務に就くことになった。
・Step2:ヒューイは覚悟を決める。だが怖い。本当に僕にできるのか?敵に捕まって殺されてしまうのでは!?
動揺するヒューイに対して、
・Step3:ブッチャーが言った「映画『マトリックス』を見たことがあるだろ?お前は赤いカプセルを飲むことだってできる。これからの残りの人生をマス掻いて、感情的に泣いて、チャイ飲んだりグリーンティラテ飲んだりして過ごせばいい。だが、青いカプセルを飲むことだってできる。――逆だったか?とにかくどっちかのカプセルで自分におさらばできる」。
・Step4:ヒューイが訊いた「どっちのカプセルを飲めばいいの?」。
・Step5:ブッチャーはちょっと面倒くさそうに「とにかく弱腰になるなって言ってんだ!」。
▶2
ヒューイは穏やかなタイプの青年であり、荒事は苦手だ。「敵の本拠地に潜入して盗聴器を仕掛ける」という任務を前に、動揺している。
ブッチャーはそんな彼を励まそうとして映画「マトリックス」の例を出したわけだが……「『逆だったか?』じゃねーだろ!(笑)」「わざわざ例を出したんだから、そこは明確にしておけよ(笑)」「ヒューイが混乱しちゃってるじゃないか!(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。
なお、「マトリックス」では、アンダーソンは赤いカプセルを飲んで真実に目覚める。つまりブッチャーの説明は間違いである。
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