![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147491598/rectangle_large_type_2_15edaa3b1b78454c9d65d89dec0fb0d8.png?width=1200)
「A(=真実)かB(=絶対にあり得ないこと)のどちらかだ」とわざわざ選択肢・候補を並べることで、「Aが正しい/Aしかない」と強調する ~ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン1)の場合
ペニー「ハワードとクリストファーが……何て言うか……私の寝室でエッチしてる!」
レナード「(仰天して)本当に!?」
↓
ペニー「私は農場育ちよ!あれは2人が交尾する音か、さもなければハワードが搾乳機でクリストファーの乳を搾っている音よ」
◆概要
【「A(=真実)かB(=絶対にあり得ないこと)のどちらかだ」とわざわざ選択肢・候補を並べることで、「Aが正しい/Aしかない」と強調する】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン1の第7話)
▶1
本作の主人公は、レナード(20代後半の男性)。
彼は、隣人のペニー(20代前半の女性)と親しく付き合っている。
ある日、
・Step1:ペニーがレナード宅に飛び込んできた。彼女はひどく動揺した様子で「聞いて!問題発生よ!」。
・Step2:レナードが訊く「どうしたの?」。
・Step3:ペニーが答える「それが……ハワードとクリストファーが……何て言うか……私の寝室でエッチしてる!」。
・Step4:ハワードとクリストファーはどちらもペニーの友人である。つまり、「友人2人が私の寝室でエッチしている!」「もちろん許可なんて出していないわよ!」という次第。
これにはレナードも仰天する。
・Step5:彼は叫んだ「本当に!?」。
・Step6:するとペニーは「私は農場育ちよ!あれは2人が交尾する音か、さもなければハワードが搾乳機でクリストファーの乳を搾っている音よ」。
※補足:上述の通り、ペニーは「私は農場育ちよ!」と言う。これは「私は農場育ち。動物が交尾している音も、搾乳機で動物の乳を搾る音もたくさん聞いてきた。だから寝室から聞こえてくる音がそのいずれかだと断言できる」という意味である。
▶2
ご注目いただきたいのは、「あれは2人が交尾する音か、さもなければハワードが搾乳機でクリストファーの乳を搾っている音よ」というペニーのセリフである。
ここでペニーが言いたいのは「間違いない!あの2人はエッチしている!」ということだが――しかし、ストレートにそう言ってしまっては何の芸もない。
そこで【「A(=真実)かB(=絶対にあり得ないこと)のどちらかだ」とわざわざ選択肢・候補を並べることで、「Aが正しい/Aしかない」と強調する】という技法の出番だ。
「間違いないわ!あの2人はエッチしている!(= あれは2人が交尾する音よ)」の後ろに「さもなければハワードが搾乳機でクリストファーの乳を搾っている音よ」という絶対にありえないことを付け足したことで、「絶対にエッチしているわ!」というニュアンスが強調され、かつ、ウィットに富んだやりとりになったといえるだろう。
◆他のアイデアも見る👀
いいなと思ったら応援しよう!
![100%ツールズ|創作の技術](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8856280/profile_0f634dd305ebc556e2a2748fd1974145.png?width=600&crop=1:1,smart)