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イレイナさんは自信満々で傲慢なのに、なぜ嫌われず、それどころか皆に愛されるのか?|アニメ「魔女の旅々」に学ぶ

イレイナさんについて考えよう


三葉 「魔女の旅々」の最大の魅力といえば、そう!もちろんイレイナさんだよね!


三葉 異論の余地はないと思う!

清水 そうね(笑)

三葉 今日は、イレイナさんというキャラについて考えてみよう。


イレイナさんは自信満々・傲慢


三葉 さて。イレイナさんには、容姿端麗だとか、胸は小ぶりだとか、偉大なる魔女・ヴィクトリカの娘だとかいろいろな特徴があるけれど……。

清水 ふむふむ。

三葉 最大の特徴は、<自信満々・傲慢>だと思う。

清水 ほぉ。

三葉 何しろ、第1話からして「はい。それでは問題です。殺伐とした山岳地帯を行く、ため息をこぼしてしまうほどの美貌の魔女は一体誰でしょう?そう、18歳の私です!」なんて言っているからね(笑)

清水 すごい自信だ(笑)

三葉 冗談ではなくて本気で言っているのがすごいよね(笑)さらに第2話では、「魔女の証であるブローチを付け、灰色の髪をなびかせて、その美しさと才能の輝きに太陽さえも思わず目を細めてしまうほどの美女は誰でしょうか?そう、私です」。

清水 ふむ。

三葉 第3話でも、「色とりどりの花々に負けず劣らず美しく咲いている彼女は誰でしょう?そう、私です」。……もうこれくらいでいいかな?十分伝わったよね?(笑)とまぁ、このようにイレイナさんは自信満々なキャラだ。


【問】イレイナさんは自信満々で傲慢なのに、なぜ嫌われず、それどころか皆に愛されるのか?


<1>

三葉 ところで、本作の鑑賞者に「イレイナさんをどう思ったか?」と訊いてみるとさ、大半の人が「自信満々のイレイナさんって、超かわいいよね♥」と答えるんだ。

清水 ほぉ。

三葉 さらに、「イレイナさんは自信満々だからこそかわいい♥」という人も少なくない。


<2>

三葉 これ、じつに興味深いと思うんだ。

清水 ふむ。

三葉 というのもさ、よくよく考えてみると<自信満々・傲慢>って必ずしも長所ではないよね。どちらかというと、短所に近い。

清水 まぁ、そうね。特に日本では<謙虚さが美徳>って意識が強いしね。

三葉 そうそう。例えばさ、想像してみてよ。「殺伐とした電脳世界を行く、ため息をこぼしてしまうほどの知性の持ち主は一体誰でしょう?そう、俺だ!」なんて俺が言い出したらどうよ?

清水 うーむ。吐き気を催すね(笑)

三葉 それは言いすぎだろ(笑)まぁ、とにかく……なぜイレイナさんは自信満々なのに厭われないのか。それどころか、「そこがいいんだよね♥」と長所として扱われるのか?考えてみよう!


【理由①】かわいい女の子だから


三葉 まず思いつくのは、イレイナさんが【かわいい女の子だから】だよね。

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清水 ふむ。身も蓋もない話だけどね(笑)

三葉 だってさ、もしもイレイナさんが小汚いオッサンなら……ただ痛々しいだけじゃんか!(笑)


【理由②】実力が伴っているから


三葉 【実力が伴っているから】ってのも重要だと思う。

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清水 確かに。

三葉 イレイナさんは実際に美人だし、魔女としての実力もある。それが鑑賞者にしっかり伝わっている。だから、「そりゃ自信満々にもなるわな」と納得できるんだと思う。


【理由③】単なる傲慢キャラに終始せず、<鑑賞者が共感しやすい性質・応援したくなる性質>もしっかり描かれているから


清水 俺は第1話が重要だと思ったな。

三葉 ほぉ。

清水 ほら、フラン先生と関わる中で<イレイナさん = ただの傲慢キャラではなくて、努力家で、心に孤独を抱えた普通の女の子>と明かされるじゃん。


清水 この<傲慢ではない部分がちゃんと描かれている>ってのがポイントだと思うんだ。

三葉 なるほど。それでいくと……イレイナさんってかわいい顔して、じつは大の俗物じゃん(笑)金に汚いとかさ。

清水 そうね(笑)

三葉 これもきっと同じことだね。【「努力家」「心の中に孤独」「俗物」といった<鑑賞者が共感しやすい性質・応援したくなる性質>がしっかり描かれているから】、俺たちは傲慢なイレイナさんを見てもムカッとせず(笑)、むしろ好意的に受け入れることができるわけだ。

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【理由④】「なろう系作品」の反動ゆえ


三葉 それからもう1つ、現代ならではの要因として【いわゆる「なろう系作品」の反動ゆえ】ってのがあると思う。

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清水 ほぉ。

三葉 「なろう系作品」には、<自分の力に無自覚なチートキャラ = 無自覚チートキャラ>がたくさん出てくるよね。「またオレ何かやっちゃいました?」が典型例かな?


三葉 ああいうキャラって、もちろん好きな人は好きだと思うけれど……嫌いな人も結構いると思うんだ(笑)

清水 なるほど。

三葉 右を見ても<無自覚チートキャラ>、左を見ても<無自覚チートキャラ>……そんな状況に、少なからぬ人がうんざりしていたんじゃないかな。その反動として、<自身の力を正しく自覚しているキャラ = イレイナさん>が高く評価されたんだと思う。


まとめ


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皆さんがご自身の作品に<自信満々なキャラ>を登場させる時には、ぜひ参考にしてみてくださいねー!


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(担当:三葉)

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