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何かと比較することで、メインメッセージを強調する ~映画「コップ・アウト 〜刑事した奴ら〜」の場合

ポール刑事「(相棒のビリーに)今日が何の日だか知ってっか?――丸9年だ。今日は俺らがコンビを組んで丸9年の記念日だ!」「犬だって丸9年は一緒に暮らせねぇ。グレートデンは7年生きてりゃラッキーだ。でも俺たちは9年も一緒につるんでるんだ!」

映画「コップ・アウト 〜刑事した奴ら〜」




◆概要

【何かと比較することで、メインメッセージを強調する】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:映画「コップ・アウト 〜刑事した奴ら〜」

▶1

本作の主人公は、ポールとジミー(中年男性)。

2人はニューヨーク市警のベテラン刑事コンビである。


ある日、

・Step1:ポールがジミーに言った「今日が何の日だか知ってっか?――丸9年だ。今日は俺らがコンビを組んで丸9年の記念日だ!」

・Step2:ポールが続ける。曰く「犬だって丸9年は一緒に暮らせねぇ。グレートデンは7年生きてりゃラッキーだ。でも俺たちは9年も一緒につるんでるんだ!」

・Step3:そこまで言うとポールは手紙を取り出し、それをジミーに差し出した「記念日おめでとう!」


▶2

ご注目いただきたいのは、「犬だって丸9年は一緒に暮らせねぇ。グレートデンは7年生きてりゃラッキーだ。でも俺たちは9年も一緒につるんでるんだ!」というポールのセリフである。

要するに「今日で丸9年だ。9年も一緒だなんてこれはすごいことだぜ!」という意味だが――ストレートにそう言ってしまっては面白みを欠く。

そこで【何かと比較することで、メインメッセージを強調する】という技法の出番だ。


改めてポールのセリフをご覧いただきたい。曰く「犬だって丸9年は一緒に暮らせねぇ。グレートデンは7年生きてりゃラッキーだ。でも俺たちは9年も一緒につるんでるんだ!」。

「犬の寿命」を比較対象としたことで、9年というのがいかに長い時間か強調することができたといえるだろう。

と同時に、ポールがビリーを「愛犬家にとっての犬 = 家族の一員」のように感じていること、2人の間には強いコンビ愛があることが鑑賞者に伝わるようになった。


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