
戦う妹!兄を救うために!!|「女必殺拳」を三幕構成で分析する
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ🎥 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
分析対象
三幕構成
ポイント①
本話は、【敵に捕らわれた兄を救うべく、妹が敵地に乗り込み奮戦する物語】です。
なお本作はアクション作品であり、
・主人公サイド:主人公を含む全員が少林寺拳法の達人
・敵サイド:麻薬組織。武術の達人を多数雇っている。また、幹部連中も一通り武術の心得がある
……という具合。
ブルース・リーやジャッキー・チェンが大暴れする映画同様、武術の達人同士の戦いが見どころです。
<参考>
悪漢に捕らえられた兄を救うために、男勝りの妹がその本拠地に乗り込むというのは、鄭佩佩の出世作『大酔侠』(一九六六年)以来、香港では功夫フィルムの物語を始めるにあたり常套といえるプロットである。
※四方田犬彦「志穂美悦子 必殺・追跡・13階段」(「戦う女たち――日本映画の女性アクション」収録)より引用
ポイント②
続いて、本話の構成上の要点を整理しましょう。
▶ 第1幕~ファースト・ターニングポイント
・1:香港警察の麻薬捜査官・万青が、捜査中に行方不明になる。紅竜(万青の妹にして少林寺拳法の達人)が、万青を探して来日した。
・2:紅竜は苦戦しつつも(ファンシンとの接触に失敗、ファンシンが殺される)、身内や仲間(玉堂、征一ら)の協力を得て情報を収集していく。やがて、万青が角崎(ラスボス)の屋敷に囚われていると突き止める。
▶ 第2幕前半
・3:紅竜は、たった1人で角崎の屋敷に潜入する。しかしすぐに見つかり戦闘となる。そして敗北、海の藻屑と消えた……。
▶ ミッドポイント
・4:だが、じつは紅竜は生きていた!彼女は仲間(絵美)のピンチに現れ、見事救出する。
▶ 第2幕後半
・5:目の上のたん瘤たる紅竜の生存を知り、敵はイラつく。そして紅竜を始末すべく、積極攻勢に出る。
・6:敵は、まずは紅竜を匿っていると思しき組織(東京道院)を襲撃した。だが、紅竜の仲間(征一)に反撃され敗走する。
・7:続いて紅竜の身内(玉堂)を脅し、裏切らせ、紅竜をハメようとする。しかし紅竜の反撃に遭い、これまた失敗。
▶ セカンド・ターニングポイント~第3幕
・8:紅竜が、再び角崎の屋敷に潜入する。
・9:紅竜の目の前で万青が殺される。
・10:征一らが駆けつけてきて乱戦となる。紅竜や征一が、敵幹部を次々とぶちのめしていく。
・11:最後に、紅竜が角崎を仕留めた。
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今日は、映画「女必殺拳」を三幕構成で分析します!
— 100%ツールズ@創作の技術 (@100_tools) April 11, 2021
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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