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「転生後、主人公の独白が延々と続き、単調になってしまう問題」の「桃尻娘」的解決について|『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』(4)

 本記事は、「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」を徹底分析する特集の……第4回である★


第1回:『デスマ』ってどんな話なの?

第2回:煽られる庇護欲!そして味わえ、万能感を!!

第3回:ヒロインを整理して、そして妄想を膨らませる★

第4回(本記事):「転生後、主人公の独白が延々と続き、単調になってしまう問題」の「桃尻娘」的解決について

第5回:主人公がなかなか死にませーん!!

第6回:BLから百合まで、異世界で組むべきパーティ3案

第1回からご覧になることをオススメします★


開始★


三葉「ここまで3回に渡って、『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』(以下、『デスマ』)のあらすじや、キャラの特徴などをご説明してきました」

嘉村「はい」

三葉「で、本記事からは、『デスマ』を視聴・分析する中で思いついたいくつかのアイデアについて、ディスカッションさせてください

嘉村「承知しました」


「転生後、主人公の独白が延々と続き、単調になってしまう問題」とは何か?


三葉「さて……『デスマ』は、いわゆる『異世界転生・転移もの』に該当する作品です。主人公のサトゥーは、第1話の中盤に異世界へ移動する」

嘉村「ふむ」

三葉「で、ここからが問題なんですが……異世界に行ってから第3話まで、サトゥーの独白がめったやたらと多いんですよ!

嘉村「あー」

三葉「ちょっと気になってしまって……」

嘉村「なるほど」

三葉無論、これは致し方がないことだというのは理解しています

嘉村「そうですね。異世界に移動後、『ここは一体どこなんだ!?』とか、『あれは……もしかしてドラゴン!?』とか、驚きの連続です……まぁ、独白は増えますよね

三葉「そうそう。せめて仲間がいれば、『独白』ではなくて『会話』になるんですけどね……

嘉村「確かに」

三葉「本作の場合、第3話でポチ、タマ、リザが登場して以降、明らかに独白が減っています」

嘉村「ふむ」

三葉「それ以前であれば、サトゥーが『あっ、あれは何だ!?』なんて独白していた場面が……『ポチらとの会話』や、『ポチらが怯える描写』に置き換わったためでしょう」

嘉村「そうですね」

三葉「ということで、異世界に移動してからしばらくは、主人公の独白が増えざるを得ない。これは仕方がないことです……が!

嘉村「ええ」

三葉ぶっちゃけた話、単調になりがちだし、『いやいや、オーバーリアクションすぎでしょ!っていうか、多弁すぎでしょ!』と醒めてしまう視聴者も少なくないと思うんですよ

嘉村「それはありますね。延々独白が続くと飽きちゃうんですよね

三葉「まさに!」


ポイントは主人公の口調!


嘉村「ふーむ……何かよい解決策はありますか?」

三葉「アレコレ考えてみたんですが……」

嘉村「ええ」

三葉これ、主人公の独白が『オネエ口調』だったらガラッと印象が変わると思うんですよ

嘉村「……ん?」

三葉「例えば、異世界に移動直後……『いやぁーん!ココどこぉ?マジ信じらんないんですけどぉ!もういっそ殺して!殺して頂戴!……なーんてウソウソ!アタシ、まだやりたいこといっぱいあるから、死んでる場合じゃないっつーの♥』とか」

嘉村「あー……」

三葉こんな独白なら飽きないでしょ?

嘉村「……つまり、主人公がオネエキャラってことですか?」

三葉コギャルでも、ヤクザでも、関西弁でも、落語家風でも構いませんけどね

嘉村「ふむ」

三葉「また、『普段はこれといって特徴のない口調だけれど、独白シーンになるとオネエになる』なんて設定でもよいでしょう。とにかく、独白シーンが面白くなればよいわけですから

嘉村「なるほど」


きみは「桃尻娘」を知っているか?


三葉「ここで1つ参考資料をご紹介させてください」

嘉村「はい」

三葉「ご存知でしょうか。『桃尻娘』という大変ユニークな小説がありまして……」


三葉「冒頭部分を引用してみましょう。こんな具合です」

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 大きな声じゃ言えないけど、あたし、この頃お酒っておいしいなって思うの。黙っててよ、一応ヤバいんだから。夜ソーッと階段下りて自動販売機で買ったりするんだけど、それもあるのかもしれないわネ。家にだってお酒ぐらいあるけど、だんだん減ったりしてるのがバレたらヤバイじゃない。それに、ウチのパパは大体洋酒でしょ、あたしアレそんなに好きじゃないのよネ。

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三葉「ご覧の通り、女子高生のモノローグです。そして『桃尻娘』は、ずーっとこれが続く!」

嘉村「ふむふむ」

三葉「まさにこれ!『異世界転生・転移もの』の独白シーンをこんな調子で描けば、視聴者が飽きてしまうことはないと思うんですよ

嘉村「なるほど」

三葉「例えばこんな感じ!」

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 大きな声じゃ言えないけど、あたし、最近異世界に転生しちゃったの。黙っててよ、一応ヤバいんだから。そりゃこの世界には妖精やら獣人やらがいて、もうなんでもありかなって気もするけど、でもやっぱり別の世界からやって来たってのがバレたらヤバそうじゃない?

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三葉「繰り返しになりますが、オネエや女子高生に限らず、様々な口調が考えられると思うんですよね。……何かアイデアはありますか?」

嘉村「んー……例えばラッパー風の独白はいかがでしょう?

三葉「おー!いいですね!」

嘉村「普段の会話は、ごく普通の口調で行う。しかし独白になると……ラッパー魂炸裂!!

三葉「ふむ!」

嘉村「とにかく韻を踏みまくったり、『ヘイ!ワック・ゴブリン!!』とか、『ドラゴン!貴様がレペゼン異世界か?』とか、『バック・トゥ・オールド・スクール!!』とか、それっぽい言葉を連発する!」

三葉「面白い!」

嘉村「……確かにこんな具合なら飽きづらいかもしれませんね!」

三葉「そうそう!……ということで今日の結論!」

嘉村「はい」

三葉『転生後、主人公の独白が延々と続き、単調になってしまう問題』は、主人公の口調を工夫することで解決可能だと思われる★


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(担当:三葉)

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