自らの不注意で便器の中にものを落としてしまったキャラが理不尽に激昂。素手で便器を破壊し、回収する
◆概要
【自らの不注意で便器の中にものを落としてしまったキャラが理不尽に激昂。素手で便器を破壊し、回収する】は「トイレ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:映画「導火線 FLASH POINT」
▶1
本作には、ベトナム人マフィアが登場する。
そしてその幹部にアーチャーという男がいる。
彼は粗野で単細胞で怪力の持ち主だ。まぁ、「パワー系の中ボスとして主人公をそこそこ苦しめるものの、頭が悪いので決してラスボスにはなれぬタイプのキャラ」といえばイメージしやすいと思う。
さて。本作にはそんなアーチャーの人となりが一発で伝わってくる見事なシーンがある。ご紹介しよう。
▶2
舞台はクラブ。おしゃれでバブリーな雰囲気だ。
トイレもやはりこじゃれている。そこにアーチャーがやってきた。
彼は右手にケータイ、左手にタバコを持って大便器の前に立った。間もなくスルリ、手からケータイが滑り落ちた。そして不運にも便器の中に落下してしまった。
アーチャーはじっと便器を見つめる。というか睨みつける。……顔が怖い。何をしでかすかわからぬ男特有のヤバさが漂っている。おそらくは「このクソケータイが!クソ便器が!!」なんて風に理不尽にキレているのだろう。
アーチャーはしゃがみ込み、便器に手を突っ込んだ。しかしケータイは見つからない。どうやらだいぶ奥まで滑り込んでいってしまったようだ。
間もなく彼は立ち上がった。諦めたのだろうか?
いや、違う!
アーチャーは「ふん!」、便器を殴りつけた(!)。便器(おそらく陶器製だろう)の一部が砕け散る。かくして彼はケータイを回収したのだった。
なおこの次のシーンでアーチャーは別組織の幹部と握手をするのだが……その手はびしょびしょに濡れている。どうやらハンカチで手を拭く習慣はないようだ。
▶3
以上をまとめると、
・Point1:タバコを吸いながらトイレに行く。
・Point2:自分の不注意でケータイを落としたにも関わらず、ショックを受けたり後悔したりするのではなく、もの(便器)に対して理不尽にキレる。
・Point3:もの(便器)を破壊する。
・Point4:ハンカチで手を拭く習慣はない。
・Point5:びしょびしょに濡れた手で平然と他人と握手をする。
つまりは、常識をわきまえぬ無法者、直情型ですぐキレる、力で解決するタイプ、他人のものでも容赦なく壊す、他人への配慮なし……わずか30秒ほどのこのシーンだけでアーチャーがどのようなキャラなのか嫌というほど伝わってくる!
トイレを使った素晴らしいキャラ紹介シーンだ。
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