マンガ「苺ましまろ」(第1巻第2話)の構成
◆概要
マンガ「苺ましまろ」(第1巻第2話)には、【物語をストーリーの途中から始める】というテクニックが使われている。
◆詳細
◇ストーリー
・Step1:物語冒頭、千佳がゴミ箱にすっぽりはまっている。彼女は1人呟く「……んなあほな」。
・Step2:続いて千佳のモノローグが入る「何があほかというと…それは30分ぐらい前の話です」。
・Step3:ここで話は30分前に戻り、千佳が伸恵や美羽とゲームをする様子が描かれる。
・Step4:伸恵はゲームが下手だ。彼女はイライラする。そして千佳に八つ当たりした。そう、ゴミ箱に放り込んだのだ。
・Step5:こうして、話は冒頭シーンにたどり着いた。ゴミ箱にすっぽりはまった千佳が再び読者に語りかける「…というわけなんですが」。
・Step6:千佳がゴミ箱から抜け出そうと奮闘する。
◇構成
以上をまとめると、
・1:本作はストーリーの途中から始まり(Step1-2)、
・2:一旦30分前に巻き戻って、冒頭シーンに至った経緯が描かれる(Step3-4)。
・3:そして最後に冒頭シーンの続きが描かれる(Step5-6)。
◇注目ポイント
本作は、「ゴミ箱にすっぽりはまった少女が『……んなあほな』と呟く」というシーンから始まる。
じつにインパクト大!
多くの読者が、「えっ、何があったの!?(笑)」「『……んなあほな』はこっちのセリフだよ(笑)」「っていうかかわいい♥」と惹きつけられたことだろう。
つまり、物語をストーリーの途中から始めたことで最高にキャッチーなオープニングを作り得たわけだ。時間の流れ通りに描いていたらこれほどのインパクトを出すことはできなかっただろう。巧い!
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