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相手の言葉を下敷きにして、決めゼリフを作ったり大団円感を醸し出したりする(直前の言葉を下敷きにするver.) ~映画「バッドボーイズ2バッド」の場合

白人至上主義団体KKKのメンバーたち「ホワイトパワー!ホワイトパワー!(White power! White power!)」

マイアミ市警のマイク「(拳銃を抜いて)ブルーパワーだ、バカ野郎!マイアミ警察だ!(Blue power, motherfuckers! Miami PD!)」

映画「バッドボーイズ2バッド」




◆概要

【相手の言葉を下敷きにして、決めゼリフを作ったり大団円感を醸し出したりする(直前の言葉を下敷きにするver.)】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:映画「バッドボーイズ2バッド」

▶1

本作の主人公は、マーカスとマイク(中年男性、黒人)。

2人はマイアミ市警のベテラン刑事コンビである。


物語冒頭、

・Step1:2人は、白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」の集会に潜入していた。

・Step2:「KKKが麻薬の密売に関与している」という情報を掴み、いままさにその現場を押さえようとしているのだ。


一方、

・Step3:刑事が潜入しているだなんてまったく気づいていないKKKのメンバーたち

・Step4彼らは大盛り上がりしていた。焚火を囲み、皆で叫ぶ「ホワイトパワー!ホワイトパワー!(White power! White power!)」。――「ホワイトパワー」はKKKのスローガン。「白人最高!」ぐらいの意味だろう。

・Step5:やがてタイミングを見計らって、マーカスとマイクが拳銃を抜いた。そしてマイクが叫んだ「ブルーパワーだ、バカ野郎!マイアミ警察だ!(Blue power, motherfuckers! Miami PD!)」


▶2

ご注目いただきたいのは、「ブルーパワーだ、バカ野郎!」というマイクのセリフである。

「ブルーパワー」とは何か。

ブルーといえば、そう、警官の制服の色。要するに警察の色だ。

つまり彼は、KKKの「ホワイトパワー!(≒白人最高!)」を踏まえて、「ブルーパワーだ、バカ野郎!(≒白人が最高だって?バーカ!警察舐めんな!警察最高!)」と叫んだのである。

相手の言葉を下敷きにしたことで格好いい決めゼリフになったといえるだろう。


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