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寒さの残る、あたたかいバンクーバー
あれは、高校生の時だった。
「日本がヤバイことになってるらしいよ…。大きい地震があったらしい。家族から連絡きた。」
朝いつものように、語学学校にいくために、友人たちと駅で待ち合わせしていると、1人が言った。私たちは、状況がわからないまま学校へといつも通り向かった。
しかし、気になったので友人と慣れないアルファベット仕様の学校のパソコンで調べてみると、波がまちを覆い尽くす動画がすぐ見つかった。ただことじゃないのはわかった。だけれど、何がどうなっているのか言語もわからない海外にいてわからなかった。
その後、語学学校ではスタッフ達が、すぐに日本への応援メッセージと募金を集めるように学生たちに呼びかけていたことに驚いた。近いようで遠い海外のために、すぐにできることを行動に移す姿を間近で見た瞬間だった。日本から来たといえど、すぐに帰るわけでもないので、自分たちもその支援に加わった。
それだけでなく、1人街中を歩いていると見知らぬご年配の方に
「キミは日本人かい。家族は大丈夫かい?」
そんな言葉をかけてもらった。
「はい、自分の家族は無事です。ありがとう。」
言葉も通じるかわからない、見知らぬ外国人の10代の子にそんな言葉をかけてくれるような温かい人もいるものなのだと感動した。
寒さの残る3月のバンクーバー。
優しい人々に触れて、心がじんわり温かくなった。