2021年の日記集:小さな失敗

【4月21日】

「わざわざ来るほどのお店ではありませんよ」

と言いたいけれど言えない。
品定めされたり、期待をもってご来店されるのが怖いから、本当は言いたい。私は臆病なのだ。

昨日、フォロワーさんが沢山いる方がkenohiをタグ付けして投稿してくださった。その影響か、kenohiのフォロワーさんが沢山増えた。
こんなことがあっても、なくても、 期待を伴った来店が怖いと思う。

「一風変わったお店です」

かといって、このように主張しすぎると なんだか偏屈な、面倒くさそうなお店に見えるだろう。
それは、kenohiが目指したい「近所にあると嬉しいお店」にも悪影響かもしれない。難しい。

...

こうして、日々を振り返っているとき。

モヤモヤしたことや嫌なことばかりに目が向いていることに気づく。
楽しいことも、沢山あったのに!

和やかな表情で過ごし「また来ます」と言ってくださった人たち。
「おいしかったからもう1個!」とフィナンシェをおかわりしてくれた人。
7月に展示をしたいと言ってくださった人。
店内に置いているノートにも、コメントを書いてくださる方がチラホラ。

特別な場所だと感じてくださる方がいることが本当に嬉しい。
嬉しかったことたちを、置き去りにしてはいけないな。
いつもこうして文章に書きだすときに、ようやく思い出す。

...

自宅のカギを忘れて、婚約者の帰宅まで3時間。
玄関の前で待ちぼうけ。

スマホの写真に撮っていた店内のノートや、開店したころの写真を見返したり。

カギを忘れたのは、社会人になってからはじめてだ。
忘れ物をしない、気を付ければ防げるミスを滅多にしないのが自分なのに。
何をやっているんだと、自分を責めそうになる。

きっとこれは失敗じゃなくて、いまの自分に必要なことだったんだろう。
小さな失敗は、大きな失敗を防いでくれるはずだ。

そういうことに、しておこう。

※この記事は、過去にメンバーシップ内の掲示板に投稿していたものを再編集したものです。

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kenohi店主ひかる/一人時間に寄り添う喫茶食堂
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