2021年の日記集:不揃いのうどん

【2月10日】

昨日、同居している婚約者が体調を崩したので臨時休業した。
初日はつきっきりの看病が望ましいほどに衰弱していたし、もし陽性だったら、私は濃厚接触者ということになるから。

こういう時に、休める仕事をしていて良かったと思った。
私は「職場の仲間に迷惑をかける」というのがとても苦手だ。
仕事の引継ぎだったり、代わりに対応してもらったり。
そういうことに、すごく申し訳なさを感じる。

今は一人だから、自分の仕事が積みあがるだけなので気が楽だ。
有給休暇はないけれども、いつでも休むことができる。

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生活。生活をどこまで丁寧にするのか。

昨日、一昨日は時間があったので家中を掃除し、今まで床に直置きしていた鞄やコートが気になり、ウォールハンガーを取り付けた。ルーター収納ボックスは今週末に届く予定だ。

別に、なくたっていいものだけれど、気持ちが良くなった。
綺麗にしだすと、今まで平気だった部分が気になるのだ。
お客さんが来た時に、コートをかけられる場所が必要だと思っていたし、これは良い買い物をしたなあ。

他の時間は、2週間、3週間ひきこもることになったらどうしようか、と考えていた。それはそれで、長期間二人きりでいることは珍しい機会だし、楽しそうだと思った。

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同居人が発熱する前日、日曜日。この日はメンテナンスデーだった。

先日、何もない道でコケたので、念のため自転車を点検に出した。
諸々部品交換も込みで数万円したけれど、これはやっておかないと後悔するから、お願いした。 だいたい、車に撥ねられてから、ほぼそのままで乗っているのだし...。

コケたときに眼鏡が飛んで行った。その衝撃で鼻あても、フレームも曲がってしまったので直しに行った。 合間の時間に、祐天寺に住んでいた頃に かよっていたカフェに行ったり、友人のお店Antonicに行ったりした。

これだけ休日色々と動けることが嬉しい。

それは体力的にもそうだし、活動時間というか、起床時間が変わった。
以前は「ああ、寝すぎた」と思ったら本当に12時だったり13時だったりした。今は、寝すぎたと思ってもまだ9時や10時だ。

早寝早起きで、3文どころか3000円くらい得している気分だ。

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昨晩は、寝込んでいる同居人が「うどんが食べたい」と言うので、うどんを作った。 麺がなかったので、生地から作った。

小麦粉と水、塩さえあればできることに驚いた。買い出しに行けないからこそ、作るという発想になって良かった。

制限の中で楽しむというか、抜け道を探すというか、そういうことが楽しい。

不揃いで、くっつきあったうどんは本当においしかった。

※この記事は、過去にメンバーシップ内の掲示板に投稿していたものを再編集したものです。

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