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【詩】薬指のやけど

クローゼットにも
本棚にも
キッチンにも

あなたが愛してくれた
欠片が散らばっている

夕立が降れば
あなたは傘を持って
迎えにくる

真夜中になれば
ちゃんと眠れているか
抱きしめてくれる

目の下のクマを
優しくなぞる

たまに欠片を探しにいくと
あったはずの場所になかったり

ああ、そうか
愛した欠片は
少しづつ
居たいところへ

薬指のやけど
それもまた
悪くない

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