【詩】ト音記号のあなた

あなたの誕生日だと
SNSの通知で知る

あんなにも
忘れたことはなかったのに

もう、どこか、他人事で

１日遅れの誕生日
おめでとうと

文字を並べては
繋ぐ言葉が見つからず

結局、天気の話になって
雪がありがたい日が来るとは

君から夜中に連絡がきて
朝に目覚ましかわりに

大雪でも相変わらずの
2人だけが知るワルツ

もう真夜中まで電話をすることも
途切れのない曲を奏でることも
無くなってしまったけれど

いまは、この距離が
心地いい

君はずっと
わたしのト音記号