スポーツ廃止論
スポーツ系のアニメこそ見るが、僕は元来スポーツ音痴であると同時に。スポーツ嫌いでもある。
元来スポーツとは、狩猟時代……獲物を捕らえる技の鍛練と同時に、気散じ……要は「遊び」でもあったらしい。
これがやがて、身体を鍛え、立派な兵士に育て上げる訓練とも見做されるようになったのだろうか。
特に日本にスポーツが入ってきた明治時代あたり……やはり外国と比べての貧弱な肉体を鍛え、海外でも通用する力量磨きの手段とみなされ……すでにして「遊び」の要素は全く欠落していたようだ。すなわち兵士育成手段であった。
ちなみに日本では「柔道」とか「剣道」とか……スポーツに「道」の字を当て、さも「極める」といったこれ叉、遊びとは程遠い精神論で煙にまく。本来なら「柔術」とか「剣術」と呼ぶべきだろう。
スポーツの祭典である「オリンピック」が、すでにして「遊び」とは無縁の……あたかも国家の威信をかけての戦いと堕落してみれば……これは戰と基本的に変わらない。
実際に戦争並の金銭が動くのだから……これで一儲けしたい輩にとっては、笑いが止まらないだろうが……
個人的には、オリンピックなど廃止すべきと考えている。
無論、スポーツを以てのし上がり、裕福になる人間がいても別に構わないが、……元来健康にとっては不利益な過度の運動を、万人に押し付ける教育にも疑問を持つ。
実際の所……スポーツで抜きんでた人物は、たいてい早死にと相場が決まっている。
学校での体育の授業などは、選択制にすべきであって、これを押し付けるはかっての軍国主義と変わりはない。
繰り返すがスポーツは基本「遊び」なのだ。「道」を極めるなどは邪道に他ならず、疲れたら休み……叉気が向いたなら「楽しく」「遊ぶ」のが筋だろう。
それにしても、テレビなんぞ見ていると、やたらスポーツの話題が多い。国民の目をより重要な問題から逸らそうとする、すでに使い古された民心誘導なのだろうが……やれやれ、国民も嘗められたものである。