チェンジ・ザ・ボディ
衝撃のジーンズボタン弾け事件から約一か月、今回は今までのやるやる詐欺ではなく真面目にダイエットを実行している。
まず食事を見直した。
朝はトーストとバナナ半分と牛乳。
お昼は基本的にお弁当で中身は前の夜に作ったものの流用だが詰める容器を一回り小さなタッパーに変えた。
お米の量も半分に減らした。
間食は基本的にNGでお土産や頂き物のお菓子で生ものだけは食べる。
他は持って帰って妻のおやつにしている。
晩御飯は一日の最大の楽しみなので作りたいものを思いっきり作る。
食べる時に一口ごとに箸をおいてゆっくり噛んでいる。
大好きなお酒も休肝日を週三日を守っている。
お酒を飲む日はお米を食べないというルールも決めている。
寝る三時間前には食事を終えるのも大切である。
後は運動だが、毎朝起きたらすぐにエアロバイクを四十分漕いでいる。
それから入念なストレッチと筋トレは帰宅してすぐにやる。
一か月前は腕立ても腹筋も五回もすれば限界が来たが、最近では五十回くらいは軽々とできるようになってきた。
そうなってくると体をいじめるのが楽しくなってくるのでインターネットショッピングでダンベルを購入した。
それがついさっき届いたので喜び勇んで梱包を開けて組み立ててみた。
重量は可変式で二キロから十キロまで自由自在である。
物は試しに早速十キロに組み立てて何度か持ち上げてみたがさすがに重い。
持ち上がらないことはないのだが無理をしてケガをしては元も子もないので五キロに調整しなおした。
以前知り合いのトレーナーが言っていたが初心者の男の人はジムに来るといきなり高重量を扱いたがる傾向があって危なくて目が離せないそうだ。
筋肉というのは一朝一夕にはつかないものなのでまずは自分の身の丈にあった重さの器具でトレーニングするのが重要とも語っていた。
なので当面は五キロで体を慣らすことにする。
届いたばかりのダンベルを妻に見せると、脳が筋肉に支配されつつあるわよとやや呆れられた。
単純に新しいトレーニング器具が揃っていくのはテンションが上がる。
とまあ、これだけの生活の変化が一か月続いているのだが、肝心の体重はマイナス二キロと微減である。
嬉しい事にお腹周りはかなりすっきりしてきた。
後は朝起きた時に体が重いということがなくなった。
若い頃は体を鍛えるのが趣味だったのでもともとの下地と知識が多少はある。
なので一旦やる気になれば後は持続させていくだけである。
目的地は二十代の頃のベスト体重七十キロに戻すことで道のりはまだまだはるかに遠い。
いくつになっても努力は裏切らないという事を証明したい。
何より妻と付き合い始めた頃の私はシュッとしていた。
じんわりと痩せていって再び惚れ直させたい。
それをモチベーションに今日もこれから筋トレだ!
そんな私の昨日の晩御飯がこちら。
竹の子の煮物が残っていたのでこれを細かく刻んだ。
お米を二合研いで浸水させておく。
そこに酒と醤油少々と刻んだ煮物を入れて炊飯。
炊きあがったらよく混ぜる。
これで簡単たけのこご飯の出来上がり。
おかずはひき肉があったのでこれを使う。
カブの葉をざく切り。
ひき肉を炒めて火が通ったらカブの葉を大量に入れる。
しんなりするまで炒めたら塩麹とうま味調味料で味を付けてカブの葉のそぼろ炒めの出来上がり。
副菜はカブを薄切りにして塩で揉んでしんなりしたら昆布茶で和えてポン酢をかけて鰹節を散らすカブのお浸し。
ぬか漬けはキュウリ。
汁物はカブの皮のみそ汁。
よし出来た出来たと思いつつ妻を呼ぶ。
いただきますをして早速たけのこご飯から頂く。
しっかりとたけのこの風味と一緒に炊いた鶏肉の脂のコクもあって普通のたけのこご飯と遜色ない味。
ここに山椒の葉があればさらに風味がいいのにと少し残念だった。
次にカブの葉のそぼろ炒めを食べる。
カブの葉のほんのりとした苦みとそぼろの組み合わせが楽しい。
これは白ご飯にも合うよなと思いつつパクリ。
合い間にカブのお浸しを食べる。
しんなりしたカブの食感と昆布茶の旨味が相性がいい、ポン酢もいい塩梅だった。
ぬか漬けは良く漬かっており上々の出来。
だんだんぬか床のコントロールが上手くなってきた気がする。
これから暖かくなるのでダメにしないように温度管理に気を付けたい。
ゆっくり食べて八分目でごちそうさま。
片づけをサクッとしてお風呂に入って読みかけの藤波辰爾の自伝をじっくり読んでいたら遅くなってしまった。
今の所楽しくダイエットが出来ています。
お菓子の誘惑や冷蔵庫から聞こえるビールの艶めかしい声に気を許さないようにしたい。
今回はかなりマジに痩せるかもしれん。
捕らぬ狸の皮算用になりませんように。
自分に厳しく人にやさしく。