《聞いたことをまとめるのが苦手なタイプ》のアセスメントとその支援の方法 その4 国語の支援の方法①
次に《聞いたたことをまとめるのが苦手なタイプ》の「国語」の支援を書きます。
支援の基本は、算数と同じように苦手じゃない方、得意な方の《見たことをまとめる力》と長期記憶(丸覚え)を使います。
《聞いたことをまとめるのが苦手なタイプ》は、「国語」で次のようなことに困ります。結果として、全体的に国語が苦手と言えます。国語力は、全ての勉強の基礎になるので、早く支援しないと学力全体が下がってきます。
順番に、解説していきます。 ➪以降が支援の方法のまとめです。
①音読ができるが、意味(内容)が理解できない
《聞いたことをまとめるのが苦手なタイプ》は、小さいときからたくさんのことを聞きそびれています。聞いても、よく分からないことも多かったでしょう。正確に聞き取れてなかったかもしれません。
だから、理解して使える語彙が少ないのです。助詞や接続詞の使い方など、正しい日本語(文法)を学べていません。つまり、文字は読めるので本がスラスラ読めても、本の内容を理解することはできないのです。
本は、何度も読んだり、他の誰かに読んでもらうと「読むこと」に脳を使わず「理解すること」に脳が使えます。予め「あらすじ」を知っていたり、よく出てくる言葉を前もって教えてらうと、結構理解できます。本の挿絵も大いに参考になります。
➪理解できる語彙を増やしていく
e.g. 参考になる本を1冊紹介しておきます。いろいろ出版されてい
ます。
➪正しい日本語を学ぶ。特に、助詞と接続詞を学ぶ
・周りの大人が「発音を明瞭に、ゆっくり助詞をなるべく使って話す」
よう心がける
e.g. 「そこの本取って」→「そこの本を取って」
・ジェスチャー遊び等の時間を取り、行動を見ながら、行動しながら言
葉を学んでいく
e.g. ボールを投げる動作←「投球する」
・クイズ的に、遊ぶ時間を取る
e.g. 「子ども( )遊ぶ」「子ども( )泣く」
「子ども( )抱きつかれる」 「子ども( )叱る」
・助詞を学ぶための特別課題の時間を取る
e.g. 1冊ずつ、参考書を紹介します。
➪本を読むときは、次の支援をしましょう
・人の5倍くらい回数を読む。
「意味が分かるようになるまで、読みなさい。」
・誰かに本を読んでもらう 読み聞かせしてもらう
・音読する前に、粗筋やキーワードなどの解説を聞いてから読む
・挿絵を参考にしながら読む
・言い間違えクイズ等の時間を取って遊ぶ。
e.g. 大人が本をわざと間違えて読んで、間違いを指摘させる
②以降は《国語の支援の方法》その②に続きます。
本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。