伯母に伝統食を教わった日
これは未来のメモになるが
40歳の師走
はじめて我が家の「お正月食」を考えてみた。
お正月と言ったら?
まず思い浮かぶものの中に、小さい頃から本家で出てくる「海草」は欠かせない。
ツノマタという海藻で作る。
海藻こんにゃくともいう、千葉の銚子あたりの伝統食。
他にも八頭の煮物に、数の子、雑煮、お汁粉あたりを思い浮かべる。
ここら辺はどうにか出来るけど、「海草」は「あの味」と言うのがあるので、
伯母に教えてもらえることになった。
うちの海草は、本海藻(コトジツノマタ)と海草(ツノマタ)を混ぜるとのこと。
本海藻は食感がのこり、海草は溶けていくとのこと。このバランスがいいそうだ。
山場は初っ端に
まずはツノマタについているゴミを取っていく。
一つ一つ目を凝らしてこれらを取り除いていくのだが、
この作業はぜひ誰かとおしゃべりしながらやりたい地味な作業。
「これが残るとジャリジャリするのよ〜 美味しくない」
と。身をもって体験したそう。
思わず「取り除いてる物は売ってなの?」なんて現代人な質問してしまった。。。
便利が当たり前と思っていることにハッとした。
面倒な作業をいつもありがとう。
これこそ愛情なわけで美味しい秘訣だね。
つづいて彩のにんじん
人参はおばあちゃんが見た目が良くなるというので入れ始めたみたい。
思ったより太めに切って煮物に。
伯母は出汁をミックスして味付けしていた。
「出汁が命よ」と。
でもその出汁は教えてくれなかったから、
『自分が思う美味しいやり方でやりなさいね』
ということだと勝手に解釈。
お水はにんじんが浸る程度でOK。
代々伝わってきたのね
水は手首のくるぶしまでと教わったと伯母。
きっとおばあちゃんもそう教わったのだなぁと。
計量カップが無い頃から作っているのがわかって、先祖と繋がってる感じがした。
おーい! みんな〜
今ここまできたよ〜〜〜
2023年の師走〜
あとは火にかけるだけ
沸騰したら、鍋の縁から回し混ぜて焦げないように。
どんどん水を吸ってとろとろに!
「ここで水を足したくなるんだけど、我慢っておばあちゃんは言うのよ〜」
と伯母。
コツだね。
お水がほぼほぼなくなった頃に、煮にんじんを汁ごと入れる。
ここで、またゆるくなるから丁度いいということか!
火は確か消して入れてた・・(笑)よね?
カタチ造りをしたらおしまい
バットに入れて、かたちを整えそのまま冷ましていくと固まり完成!
なんてシンプルな料理なのだろう。
味見をして一足早いお正月
2時間もしたら固まるので、そのあとは冷蔵庫へ。
出来立ての海草を伯母と食べて、二人しみじみ
「あ〜 お正月〜〜〜」
と一言。
いつも醤油と七味で食べるが、ポン酢も美味しいそうです。
伝統食ならではのクセもあるので、もちろん合う合わないがあるのがまたいい。
味を引き継ぐというのを初めてしたかも。
なんか魂を受け取った感じがする。
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