■ 図案考論 #005 コンセプトシート
< コンセプトシート“CREATIVE COMPASS” >
このシートは、
学生時代の恩師溝口講師のコンセプトのつくり方をベースに、
長年、企業のブランディングに関わっていく中での経験を追加し、
今の時代のプロセスにフィットするようにアップデートをしました。
コンセプトをつくる上で、
項目を立ててシートを作成すると、やりたかったことが明解になります。
また、今後プロジェクトが進む先にも、ずっと方向を示してくれるものになり、ブレることがなくなります。
以下、コンセプトをまとめるためのシートフォーマット(A4サイズ)の
ダウンロードが可能です。
< “CREATIVE COMPASS”の使い方 >
広告やデザインの制作や各種PRをする際に、戦略的に進めるためのツールになります。
目的と根拠からデザインをつくるため、プレゼンテーションにおいても、軸を持ったストーリーを分かりやすく語れます。
さらに、制作の途中で本来の目指すべき方向からズレていないかの立ち返りに使います。
< “CREATIVE COMPASS”のダウンロードデータ >
以下よりコンセプトシート“CREATIVE COMPASS”のフォーマットPDF(A4サイズ)がダウンロード可能でございます。
< “CREATIVE COMPASS”の項目 >
■ 名称
■ 目的
■ ターゲット
■ 現在のターゲットの意識
■ ターゲットに与えたい印象
■ なぜターゲットは納得するのか(根拠)
■ メディア
< “CREATIVE COMPASS”の項目の解説 >
■ 名称
→ 企業名やサービス名、プロジェクト名などです。
■ 目的
→ 想いに近いメッセージです。
■ ターゲット
→ 世代による分け方というよりも、その人の行動や思考まで想像する。仮に、世代による分け方で、10代、20代という切り口であっても、 それぞれの世代での、行動や思考は異なるので、それぞれのケースで書き出します。
■ 現在のターゲットの意識
→ ターゲットとする人物が現在置かれている環境を考慮し、その出来事に対して、どのように感じているかを探ります。
■ ターゲットに与えたい印象
→ このターゲットが、この広告施策(プロモーションやグラフィックなどのビジュアル)を、目の当たりにした時に、どういった感情になってもらいたいかをイメージします。
■ なぜターゲットは納得するのか(根拠)
→ アイデアの有益性を明快にする。プレゼンテーションとアイデアにおいて最も重要な項目でもあります。またその後の成果を測る上でも、評価軸とも言えます。
■ メディア
→ 既存メディアも勿論、新しいプラットフォームを考えても良いです。
クリエイティブブリーフの各項目の順番にも意味があります。
目的が先に立つことが大事です。
メディアが項目として最後にあるのは、メディアありきで、アイデアの可能性の幅を縮めないためでもあります。 既存のメディアも当然精査しますが、アイデアによってはより最適な新しいプラットフォームを生む可能性があります。 メディアもアイデアになり得ます。
< “CREATIVE COMPASS”の記載例 >
実際のプロジェクト“creative clinic”の実例をシートに記載した際の実例です。クリエイティブに関する診療のできる場“creative clinic”のプロジェクトについては、こちらから。
■ 名称
creative clinic / クリエイティブ診療所 by. 一般社団法人 ZUAN UNION / 図案連合
■ 目的
デザイナーに依頼してのブランディングは、費用面で相談するのが難しいと考えている人が多い。 もしくは、ブランディングを依頼する先が分からなかったり、ブランディングを行おうというアイデアすら無い。 そのような中、良いサービスや認知されるべき企業が、良いものと知られずに、ファンが気付かずにつかなかったり、売れるべきものが売れなかったり、 ということが、様々な多くの場所で起こっている。 また、本来、ファンになりたかったはずの人であったり、買いたかった人であったり、のユーザー側の不幸もある。 そこで、このようなクリエイティブの力で改善できそうな事象について、境なく、なるべく多く救える仕組みを社会につくりたい。
■ ターゲット
起業した人。企画を立案し、運営する人。従来の考えから革新しようとしている人。 総じて、ビジネスに向き合っている人。
■ 現在のターゲットの意識
革新的なサービスや楽しい考えはあるものの、ブランディングの方法が分からない。もしくは、相談先が分からない。 そもそもブランディングやクリエイティブの力に気づいていない。 日々の仕事に追われ、新しい取り組みについての時間が取れない。
■ ターゲットに与えたい印象
長くクリエイティブの業界にいたプロフェッショナルが、治療もしくは手当(肯定することでの後押し)を受け、 自身で始めている、もしくは携わっているサービスなどに自信を持ってもらう。 また、業界のプロフェッショナルへの相談は、その経験から、解決に至るまでの時間が短縮され、効率的である。 今までに無い科目の診療で、世のためになる活動を行なっているという、企業のPRにもなる。
■ なぜターゲットは納得するのか(根拠)
デザイナーが診療の場をつくることへのキャッチーさがあり、興味を持ってのぞめる。 1h無料(500円を第三者の意義のある活動をしている団体に寄付)の中で、問診から手当や処方を受けれるので、共感しやすい。また、導入しやすい。 クリエイティブ(ブランディング)についての診断をされる機会が普段ないので、価値を感じやすい。
■ メディア
都会エリアは、オンラインの相性が良い。ローカルは、対面が良い。そのため、ローカルエリアでの実店舗を設ける。 実店舗も常に所有している必要はない。予約制のため、予約時間に場所があれば良い。そのため、共感してもらえる何かしらの店舗に、場所貸しをしてもらう。 (共感者や店舗のメディアでも拡散してもらえる。) また、口コミによる信頼が大事であるため、自身の発信するSNS以外での展開のしやすさを狙う。(例えば、クリニックロゴデータや画像データの無償提供。) 意義を伝えることが大事であるため、noteで長文での言語化を行う。
図案考論 #005
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