ぞぬ

日本酒に極振りして唎酒師の最上位資格「SSI研究室専属テイスター」を取得した平成生まれ…

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日本酒に極振りして唎酒師の最上位資格「SSI研究室専属テイスター」を取得した平成生まれ。 フォローなどはお気軽に。よろしくどうぞ。

最近の記事

燗酒のつくるうえで必要なたった一つの考え方

燗酒の難しさってどこなんでしょうか。 そもそも世の中につけ方のレシピが多く存在していても、肝心な燗酒に対する扱い方の基礎にあたるものはほぼ存在していません。全ての燗に共通する考え方みたいな、これは外しちゃいけないようなもの。 そういった基礎が業界として培われないまま令和まできた結果、飲食店であっても「美味しくない」と言われる燗酒が多数提供されてきたのが現実です。そんな燗酒を飲んで苦手になった人も多いのでしょう。自分も飲食店時代に「ここに慣れてるとあそこの燗酒は苦い。旨みが

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    • 「燗酒にして美味しくない酒はそんなに無い」という考え方

      どうも、ぞぬです。 お久しぶりな今回は、このクソ暑い季節に話題になりつつある燗酒について。 きっかけはSake Streetさんが連載をスタートしたこちらの企画から ↓ 振り返ってみると自身も2年前には燗酒について書いたことはありました。この回は温度によってどのような変化が起きるかについて。今回はまた違った部分について考えていきましょう。 よくある「温めたらおいしい日本酒」について今まで一般的に「燗酒に向いている」と言われてきた日本酒にはどういう特徴があるでしょうか。

      • 【加温熟成実験 番外編】常温熟成と飲み比べてみた。

        日本酒WEBメディア「SAKE Street」さんに、とある実験の記事を寄稿させていただきました。少し無謀な実験かと思いましたが、好評の様で安心しました。 嬉しいことに実験で使用した日本酒「吉乃川」の方が記事を読んでいただき、お声掛けを頂きまして今回の企画と相成りました。 一般販売はされていない熟成古酒 特別純米原酒と、今年から販売開始となった長期熟成古酒ブランド「悠久乃杜」シリーズ。 今回並んでいるお酒の製造年度は左から2017、2015、2013、2010、2007、

        • ちょっとだけ科学的に考える燗酒のつくり方(仮)

          「燗酒は日本酒を調理することだ。」 受け売りではありますが、筆者もその通りだと思っています。 燗酒は作る人によって目指す味や好みなどのお酒への解釈が異なるため、ひとつのお酒でも何通りもの燗酒の味わいが出来上がることでしょう。お肉の調理でいえば、焼肉と低温調理くらいの違いがあると言っても過言ではありません。 しかしながら、燗酒については実際のところよく分からないと感じる人も多いでしょう。「温度変化で味覚はこう変化する」という下図も特徴的な部分は40℃前後のみで、いわゆる熱

        燗酒のつくるうえで必要なたった一つの考え方

        • 「燗酒にして美味しくない酒はそんなに無い」という考え方

        • 【加温熟成実験 番外編】常温熟成と飲み比べてみた。

        • ちょっとだけ科学的に考える燗酒のつくり方(仮)

          「売れる高級酒」となるために必要なことってなんだろう。

          「日本酒はワインなどと比較して安すぎる」 こんな言葉を聞いたことのある人は少なくないでしょう。 日本酒を製造する蔵元のフラグシップに据えられている商品では4合瓶で5000〜10000円で収まることが多いのが現状。近年では3万円を超える商品も造られるようになってはきましたが、それでも10万円を超えるものは数えるほどしかありません。 しかしワインはどうでしょう。 例えばフランス ボルドー地区の頂点に君臨するともいわれる5大シャトーのワイン。 10万円は当たり前。50万円近い価

          「売れる高級酒」となるために必要なことってなんだろう。

          世界で戦う蔵元も「原点回帰」に辿り着く。

          2020年12月初頭。個人的にはかなり興味深い、というよりも驚きの商品情報が流れてきました。 「獺祭 純米大吟醸生酛45」が発売される。 山田錦と純米大吟醸に重きを置いて高級路線を切り拓いてきた旭酒造。世界進出も意欲的に進める中、今やスーパーでも見かけられるようにもなった獺祭がこのタイミングで古典的な製法である「生酛」を冠した商品を発売する。こんなに興味深いことはそうは無いでしょう。 発売後すぐに入手して飲んでからはしばらく経っていますが、今回はそこから考えられることを

          世界で戦う蔵元も「原点回帰」に辿り着く。

          ひやおろし(それと季節のお酒)について。その方向性で今後生き残れるの?

          今年度も秋のお酒「ひやおろし」が販売され始めてから早いもので1カ月が経過しました。 え、、、1カ月です、、、?まだ秋にもなっていないのに、、、? 暦の上では立秋は8月7日のようなので、それに合わせて出荷されているのはまあ間違ってはいないとは思いますけれど。 ひやおろしに限らず年々発売が早くなりつつある季節のお酒には、毎度毎度ネット上では物議と言論が交わされていく光景がよくみられます。特に夏酒やひやおろしは顕著ですね。 自分自身が日本酒に詳しくなってきたこの数年で特に目

          ひやおろし(それと季節のお酒)について。その方向性で今後生き残れるの?

          日本酒の入り口はこんなにも狭くて険しい。ごく一般的な現場からのレポート。

          地酒フリークスへの提言第三弾。 前回まではこちら↓ 先日、よくあるようなチェーン店居酒屋を数軒ハシゴしてきました。 目的は よくある居酒屋の日本酒事情を実際に飲んで確かめること そのお店の日本酒を片っ端から注文していって、その味の傾向や状態などを観測する。 「日本酒ってこんなに美味しいのにどうして飲む人が増えないの?」 たまーにこういう声を聴くことがあります。今人気の日本酒を中心に飲んでいる人が言いますよね。でもその人のお酒との出会いの瞬間からちゃんと確認してみないと

          日本酒の入り口はこんなにも狭くて険しい。ごく一般的な現場からのレポート。

          「コスパが良い」方がいいって簡単に言えなくない?

          よく聞く言葉「コスパ」 コスパが良い銘柄、という売り文句も聞いたことがあるかもしれません。 日本酒で言うと、「安くておいしい」お酒に対して言われます。 飲む側からすると、コスパが高い・良いものってとても素晴らしいもののように感じますよね。 でもこれって飲む人「以外」からするとどうなんでしょう。 飲む人にとってうれしい要素が、商売をしていく上ではそこまでうれしい商品ではない場合もあるのではないでしょうか。 安くて満足できるならそれで十分なのでは? それはごもっとも。

          「コスパが良い」方がいいって簡単に言えなくない?

          2020年版 #今年の私的ベスト日本酒上半期10選。

          Twitter上では最近恒例になってきたこちらの企画。 タグを追って眺めていると、色んな方のお気に入りの日本酒が知れて面白いなぁと思います。 別の方がまとめたnoteには、これを集計して人気ランキングを作成したものもありました。 ただ、自分としては列挙するだけでは面白くないので、 「何故これを選んだのか」 キャッチ―なフルーティータイプが少ないこともあり、他の方が選ばなかったお酒も多いと思っていますが、良ければ見ていってくださいな。 気になった方は、是非飲んでみてくださ

          2020年版 #今年の私的ベスト日本酒上半期10選。

          「夏酒」は個性的にみえて案外そうでもない話

          夏の手前ですが夏酒真っ盛りの6月末。 皆さんの日本酒ライフは充実してますでしょうか。 自分はこの1週間で夏酒は大体20種類くらい飲み比べられました。 その他にも色々と飲んだので全体の数は倍以上にはなりますが、夏酒のサンプルの数としてはまだ少ないですね。 まだまだ飲めてないお酒が多いですが、現時点で気になった事があります。 今日のテーマはそんな「夏酒」について。 とりあえず思った事 「夏酒の味わい、どれもめっちゃ似通ってないです?」 氷を入れて飲むように設計している

          「夏酒」は個性的にみえて案外そうでもない話

          そろそろ日本酒は「賞味期限」から逃げられない。

          一昔前に比べて味わいが多様化してきた日本酒 昔ながらの日本酒には無いような、果物のような華やかな香りや甘さがあったり、爽やかな酸味をウリにしたものも数多く登場していますね。 また春酒や夏酒などのように、その季節に合わせて様々な商品が店頭に並んでいきます。 色んな商品があって楽しいのですが、ここで問題も出てきています。 その問題について、今回は書いていこうと思います そもそも賞味期限とは袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」

          そろそろ日本酒は「賞味期限」から逃げられない。

          withコロナの時代に日本酒はどこを見るのか。

          はじめに日本酒に関わる仕事をしていると、良い面ばかりでなく、もちろん不満な面も見えて来ます。 自分はもちろん一飲み手として日本酒が1番好きだし、この日本酒の面白さや美味しさなんてものが、より多くの人に広まっていけば良いな、と一提供者として思っています。 その中で新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)の猛威は、現状日本酒を取り巻く環境の脆弱さや歪さを露わにしてしまったものと思います。 応援の声もあがっているが、その甲斐虚しくメディアでは

          withコロナの時代に日本酒はどこを見るのか。

          結局のところ、「日本酒版ソムリエ」と言われちゃあ敵わんのですよ。

          今回は日本酒に興味がある人は聞いたことがあるかも知れない資格、唎酒師について。 度々ネット上で色んな意見が飛び交いますが、たまにはこれに対してまとめて考えてみたいと思いますよ そもそも唎酒師とは日本酒に関わる資格の中で、最も有名な資格 「唎酒師」 日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定する民間資格で、設立からおよそ30年経った今現在では、資格取得経験者は延べ4万5千人にも上るようです。ただし、年会費を払っていて資格を保有しているとされる人数は、9千人弱に

          結局のところ、「日本酒版ソムリエ」と言われちゃあ敵わんのですよ。

          紙パック日本酒界のニューヒーロー。とその遺伝子を継ぐ兄弟たち。

          さて、日本酒に触れる機会が減っている方が多い昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。 今日は題名にもある通り、近年日本酒界隈を賑わせている方々のご紹介になります。 この企画の派生ですね。 ちょうどこの時の真ん中にいるお酒。 別に宣伝でもなんでもないんです。 ただ気になったからやってみただけなんです。 日本酒の企業案件、是非お待ちしております。 冗談はさておき。 こちらのお酒。 確か2~3年前に登場してから、特にここ1年程で圧倒的な脚光を浴びているパック酒ですね。まあ

          紙パック日本酒界のニューヒーロー。とその遺伝子を継ぐ兄弟たち。

          日本酒でいう「変態」。褒め言葉だと言われるがそれは本当にそうなのか?

          近年様々な味わいが登場している日本酒。 仕込み方・造りなどで味わいが大きく変わり、多くの地酒ファンを楽しませている光景を飲食店を中心によく見かけることでしょう。 さっぱり、フルーティー、甘酸っぱい、しっかり…… それを表現する言葉も多様で、ワインのソムリエを思わせるようなコメントを残す人も。 そんな中、時折聞かれる単語があります。 「変態」 あまりポジティブな印象の単語ではありませんが、日本酒界隈ではしばしば褒め言葉として扱われます。 それはかなり尖ったものに対

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          日本酒でいう「変態」。褒め言葉だと言われるがそれは本当にそうなのか?

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