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自强不息ーー「心配性」な人達の声、全部信じなければよかった

(1544字・この記事を読む所要時間:約4分 ※1分あたり400字で計算)


【自强不息】

ピンイン:zì qiáng bù xī
意味:諦めずに前を向いて努力し、成長すること。

『「心配性」な人達の声、全部信じなければよかった』

 昔から、私の周りには「心配性」な人がたくさんいた。
 
 
 小学生だった頃。
 先生からグループリーダーを任されたのに、同級生に「先生!竹子さんだと心配です、別の子が良いと思います」と言われた。
 
 それを聞いて、気持ちが不安になった。
 「私になんか務まりっこない、きっとやらかしてしまう」と、リーダーを辞退した。
 
 
 中学生だった頃。
 イラストが良く描けて、嬉しくて友達にを見せたら、「どうしたの急に?まぐれじゃない?」と言われた。
 
 それもそうかと思った。
 「私に絵描きの才能なんて無いはずだし」と、自分の作品を疑った。
 
 
 高校生だった頃。
 今日から気配り出来る人間になれるよう、家のこと色々手伝うんだと母に告げたら、「あなたになんか出来るの?何も分かっていないでしょう」と言われた。
 
 力が抜けた。
 私がそのような人間になれるはずないよね、頑張っても無駄かもしれないと思った。
 
 
 大学生だった頃。
 今までおしゃれに無頓着だったけど、これから服選びを学ぶんだと家族に言ったら、「変なの買って来るのが怖いから、買う前に必ず誰かに見てもらいなよ」と不信な眼差しを投げられた。
 
 そうだ、私にはセンスの欠片も無い。
 自惚れ過ぎたのかもしれないと反省した。
 
 
 大人になっても、「心配性」な人はたくさんいた。
 
 私が料理をすれば「危なっかしいからかして」と包丁を取り上げた知り合い。
 ひとり暮らしを決めて引越しをした日、「怖くない?今からでも引き返す?」と言ってきた親戚。
 何かチャレンジをすれば「大丈夫?それより〇〇した方が将来的によくない?」と『親身になって』くれた方々。
 
 
 ーーそんな「心配性」な人達の声、全部信じなければよかった。
 
 
 後々になって分かったのだ、あれやこれやの「心配」に根拠なんてなかったのだと。
 私についての断片的な情報だけを基に、相手が勝手に思い込んでいただけなんだと。
 
 確かに私はリーダーが務まるような大胆さは無いかもしれない。
 それでも会社で教育係を任された際に「先輩が竹子さんで良かったです!」と言ってもらえたんだ。
 
 専門的にイラストを学んで来なかった。
 でもインターネットに投稿した私の未熟なデジタルイラストを見て、一部のフォロワーさんから「素敵」とコメントが来たんだ。
 
 コミュニケーション力がある方ではないし、口下手かもしれない。
 けれど、友人の悩み相談で「いっぱい話を聞いてくれて、細かい気持ちまで汲み取ってくれて嬉しい」と評価してもらえたんだ。
 
 服選びに関しては今でも好んではいないし、身に付けるのはシンプルなデザインのものばかりだ。
 だとしても、そもそも他人の服装をいちいち気にする人なんているのだろうか?おしゃれなんて、本人が楽しめて満足していれば良い。
 場にふさわしい服装さえしていれば、社会生活に問題は無かったのだ。
 
 ひとり暮らしはもうそろそろ5年目。
 自炊は日常茶飯事。お菓子作りも少しずつ始めた。
 休みの日は副業に挑戦してみたり、新しい資格を取ったり、ひとり旅行をしたり……
 
 
 完璧でなくても、少なくとも私はそこまで心配されるような人ではなかった。
 
 自分は「デキる人」だということに、もっと早く気付けばよかった。
 そうしたらもっと早い段階で、怖がらずに色んなことに挑戦出来たのかもしれない。
 
 「心配性」な人達の声、全部信じなければよかった。
 
 
 「心配性」な人は今でも周りにいっぱいいる。
 でも、私はもう心配された通りの生き方なんて二度としないんだ。
 
 「そんなことはない、私は大丈夫」と言える人になる。
 「今はまだ上手でないことも、工夫をして練習していけば問題ない」と諦めない人になるのだ。
 
 
 私だけは、私に安心でいられる。
 そんな存在でいたいんだ。

📚自分だけは、自分の味方でいたい

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