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长篇大论ーー長ったらしい駄文の読み書きは、AI時代の乙な嗜みとなるか

(1253字・この記事を読む所要時間:約3分 ※1分あたり400字で計算)

【长篇大论】

ピンイン:cháng piān dà lùn
意味:内容がダラダラとくどい、長い文章のこと。

『長ったらしい駄文の読み書きは、AI時代の乙な嗜みとなるか』

 「『ググる』も時代遅れになりつつある」と、某新聞紙で読んだ。
 
 時代の流れが速くなったのか、私が年を取ったのか。
 ついこの前流行り始めたワードのように思えたが、なるほど、これももう古い言葉となりつつあるのだと知った。
 
 
 一つのものが廃れていくということは、同時に新しい何かが流行り始めている証拠。
 
 その某新聞紙の記事の続きにも:
 「検索では無く、今はAIに直接調べたいことを聞く人が増えています」
といった内容が綴られていた。
 
 
 分かりやすく言えば今までは
①「肉じゃが 作り方」を検索欄に打ち込み
②表示されたサイトリンクから気になるページに飛び
③アクセスしたページから知りたい情報を得る
であった調べ物プロセスが、これからはAIとのチャット欄に
 
 「肉じゃがの作り方を教えて」
と一言打てば、欲しい情報がずらーっと出てくるのである。
 
 材料(4人分)
  牛薄切り肉 300g
  じゃがいも 4個
  玉ねぎ 2個
  にんじん 1本
 ……
 
 余分なページを読み漁ることもなく、ワンステップで答えにたどり着けるのだ。
 まさに「スピード社会」に相応しいツールである。
 
 
 私も試しに使ってみたが、本来なら数ページにわたってやっと全体像が見えてくるような技術的な調べ物も、AIであれば全部集約した概要を吐き出してくれる。
 より踏み込んだ説明を知りたい場合も、追記で聞けば絞り込んで答えてくれる。しかも一瞬で。
 
 カタカタと情報が次から次へと表示されるのを見て、戦慄でさえ覚えたほどである。
 
 恐るべし。
 数年だけで、技術と言うのはこんなにも変わるものなのか。
 
 
 思えばかつて(今もそうかもしれないが)は自分が書いたネット記事の閲覧数を増やす為に、必死に検索エンジンのアルゴリズムに媚びたものだ。
 
 特に情報系のブログといった場合は、より詳しく信憑性ある内容の記事を書けば書くほど検索結果の上位に来やすく、
 なんとか多くの人に読んでもらおうと一本の記事を執筆するにも随分たくさんの調べ物をしたものだ。
 加えて見出しやサイトデザインにもこだわり、閲覧者が分かりやすく最後まで目を通してくれる工夫もたくさんした。
 
 それが今じゃAIの時代だ。
 
 「肉じゃが 作り方」の検索で出てくるカラフルで美味しそうな料理の写真がずらっと並ぶようなウェブサイトよりも、
 無機質でカタカタと必要最低限の情報が羅列されるだけの結果を人々はより好みとなりつつあるようだ。
 
 これまでは紙の本を読まなくなる「読書離れ」が問題とされてきたが、今後はネット上でまとまった文章を読むことも段々と減っていくのではないか。
 
 
 そこで考えた。
 私はなぜ、まだこういったエッセイを長々と書き続けているのか。
 
 文末にあるこの一行に目を通す読者が果たしてどれぐらいいるのか。
 
 そして今これを読んでいる貴方。
 貴方がこんなダラダラとした文章を最後まで読んだ理由は、一体何なのか。
 
 
 AIに書けない、長ったらしい駄文を書き、読み、味わう。
 
 それがAI時代の乙な嗜みとなるのだろう。

📚AIとの上手な付き合い方、模索中

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