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(映画感想文/短歌)『エイリアン:ロムルス』

絶望の声も希望の声すらも聞こえはしない無音の宇宙

はじめに

メジャー系、マイナー系を問わず映画がすきでよく観ていますが、先日、『エイリアン:ロムルス』をレイトショーで観てきました。エイリアンシリーズは何作か観ていますが、本作自体の予備知識はほぼなし(予告編を観た程度)で観ています。※余談ですが、予備知識なしで、週末のレイトショーをふらっと仕事帰りに観るのが最近気に入っています。平日から休日への気分転換のきっかけとしてもおすすめです。良作に出会えれば、なおラッキーですね。

『エイリアン:ロムルス』※以下、ネタバレなし

ストーリー、キャストなどはあえて書きませんが、特に予備知識がなくても、「エイリアン」という言葉から想像する通りのストーリーが展開されますので、問題なく楽しめるものと思います。これが良いことなのか悪いことなのかは、おそらく意見が分かれるところで、長く続いているシリーズならではの難しさがあります。以下に書きますが、本作の評価に直結する、重要なポイントだと思います。

評価とまとめ

予告編から何となく感じていましたが、本作は過去作品へのリスペクトが強く、過去作の名シーンやシークエンスへのオマージュが多々見られます。正直ここが評価の分かれるところで、リスペクトは良いのですが、あまりやりすぎると、どうしても「これは過去作のあのシーンだな」といった思考が浮かんできてしまい、肝心な「物語への没入感」の妨げになってしまいます。メタ的な思考・視点になってしまうといった感じでしょうか。リスペクト=愛のさじ加減も難しいものですね。また、エイリアンである「フェイスハガー」や「ゼノモーフ」の生態と、それによる恐怖の演出もあまり目新しいものがなく(工夫は感じられますが)、過去作に触れている人には、やや退屈かもしれません。登場人物に関しても、平凡な若者たちがメインキャラクターであることはエイリアンシリーズでは新鮮な気がしますが、各人物の掘り下げがないので、あまり魅力を感じられませんでした。
これらを踏まえて、個人的に、星5つで評価すると以下の通りです。

『エイリアン:ロムルス』個人的評価:★★★☆☆
※正確には、星2.5くらいでしょうか。

こんな人におすすめ

エイリアンシリーズ「初見」の人にはおすすめかと思います。過去作のエッセンスを活かして、しっかりと恐怖が描かれていますので。また、後から知りましたが、(やはり過去作リスペクトをベースに)撮影方法などもこだわって制作されているようなので、逆にエイリアンシリーズのマニアのような人にもおすすめなのかもしれません。自分はそこまで思い入れがありませんので、単に1本の映画として観た場合に、上記のような感想になりました。

今後も映画感想文は書いていきますので、読んでいただけると幸いです。


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