リドリー・スコット監督『グラディエーター』アツい男たちの闘い
<作品情報>
<作品評価>
75点(100点満点)
オススメ度 ★★★★☆
<短評>
おいしい水
古き良き時代の歴史大作といった感じです。ホアキン演じるコモドゥスは『クオ・ヴァディス』の暴君ネロと同じく愛を得られない人物として哀しい人物設定がされているのがよかったですね。
また冒頭の戦闘シーンも素晴らしいですし、衣装やセットの美術も大金をかけただけあり言わずもがなすごいです。
しかし人物描写が浅く、特に主人公のマキシマスが一番よく分からないのは致命的だと感じました。家族に対して人一番愛情があるのは分かりますが、妻や子供とどう接していたのかの場面はないのでイマイチ共感できません。またコモドゥスの姉との関係も深みがないですし、奴隷仲間の黒人の彼となんか強そうな彼との絆も描写が雑すぎてようわからん。
しかしまあ昔のハリウッド大作もセットや美術はすごいけど人物描写が雑ってのはよくあるので、そういう意味で王道のアカデミー賞作品賞作品という感じです。
とはいえラッセル・クロウはかっこいいですしCGもすごいです。なんだかんだでマキシマスが死ぬところは泣きました。
あ、でもラストの黒人の彼のシーンはとってつけたようで逆に冷めました…
あとホアキンは好演はしてるけど力を出し切っていないようにみえました。
吉原
リドリー・スコットのフィルモグラフィの中で、アカデミー賞作品賞を受賞したこともあり重要な立ち位置の作品で、「デュエリスト」に始まり「最後の決闘裁判」に終わると思われた決闘映画シリーズの中核的作品でもあります。
1回目を観た時はラッセル・クロウの方が印象的でしたが、再鑑賞時にはホアキン・フェニックスの方が印象強かったです。近年、弱者かつ狂人というキャラクターを演じることが多かったホアキンの礎となった作品なのではないでしょうか。
既に「グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声」を鑑賞しましたが、絶対に前作を観ておくべきと断言できます。ラッセル・クロウ演じるマキシマスを筆頭とするグラディエーターたちの「strength and honor(強さと誇り)」がどのように受け継がれているか、是非劇場でご覧になってください。
<おわりに>
現在続編が公開中!アツい男たちの闘いをご覧あれ!
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